Laboratory for Environment and Life Science

From Molecules To Environment

繊毛

遺伝子改変マウス・電子顕微鏡・タンパク質工学・流体工学を用いて体の中の繊毛の研究をしています。

繊毛運動のパターンを決める原理の解明 繊毛は真核生物が約15億年前に獲得した小器官で、我々ヒトの体のあらゆる組織の細胞が繊毛を持っています。繊毛には運動し流れをつくるタイプのものと光・力・分子などの外部環境を感知するセンサーとして働く動かないタイプのものがあり、それぞれ体の恒常性に重要な役割を担っています。私はこれまで前者の動く繊毛の構造やそれらが作り出す流れを詳しく調べる研究を行ってきました。現在、繊毛の構造を電子顕微鏡により詳細に調べる事により繊毛運動のパターンを決めるしくみの解明に取り組んでいます。
繊毛の3次元構造解析
cilia1
繊毛細胞のかたさを決める原理の解明 繊毛は数十Hzという高速で長い間(細胞によっては一生を通じて)運動し続けるため、細胞には運動を支える適切な機械的特性(柔軟性・強度)が備わっていることが予想されます。繊毛細胞で発現する細胞骨格関連因子を同定しその生理的機能を調べる事で、細胞の繊毛運動を支える細胞かたさの分子基盤の解明を目指しています。

マウス気管繊毛
cilia2

主要論文
1: Rsph4a is essential for the triplet radial spoke head assembly of the mouse motile cilia.
PLoS Genet. (2020) 16:e1008664.
doi: 10.1371/journal.pgen.1008664.
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2: Absence of Radial Spokes in Mouse Node Cilia Is Required for Rotational Movement but Confers Ultrastructural Instability as a Trade-Off.
Dev Cell. (2015) 35:236-46.
doi: 10.1016/j.devcel.2015.10.001.
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