RESEARCHシステム適応生物学 (片岡グループ)

概要

生物は、極限環境や予測不能な変化にも適応し、驚くべき生命力を発揮して生息しています。不適な環境や厳しい季節に直面しても、予測応答や休止現象を駆使して生き延び、さらには環境に応じて寿命や老化スピードを調節することで、次世代を確実に残しています。これらの適応戦略は、生物が繁栄してきた進化の背景に存在する重要な機能です。

片岡研究室では、昆虫や微細藻類などの多様性に富む生物における環境適応戦略を分子レベルで解明することを目指しています。具体的には、特殊環境生物をモデルにしたゲノム進化機構の解析や、不適環境に対する予測応答や休止現象の分子メカニズムを探求します。また、寿命制御と老化の調節メカニズムを明らかにするとともに、深層学習を活用して社会行動の分子基盤を解析することで、生物の適応戦略を包括的に理解することを目指します。これらの知見を応用し、持続可能な食料・飼料資源として昆虫を中心に新たなバイオリソースの可能性を模索し、生物の持つユニークな機能を未来の社会へ活かしていくことをビジョンとしています。

主な研究テーマ