3. OUR MIMICON

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3.1 エサ

左から、キャベツ,大根おろし,人参,ほうれん草 /他には、ネギ・もやしとか

普段あげているもの

今は、肉・魚類には注意が必要で、ミミコン内には、なるべく植物性食品を選別して投入しています。私達の大学の生協食堂は加工食品が多めなので、面白いことにパックのカット野菜が手に入ります。 それらを優先して入れています。
ただ、あまり、植物性のものだけ入れると、良い堆肥にはならないのであくまでバランスが大事です…… 私達は、最初は肉・魚類を入れてもウジが発生しなかったので調子に乗っていたら、 案の定、6月からウジが大量発生して大変でした。今後は、ミズアブコンポスト(通称ウジコン)も活用しながら、ミミズコンポストでも、動物性食品を安定的に処理したいと考えています。

本では✖(or △)って書いてあるけど、入れて大丈夫なもの

ミミズは、ネギ系や刺激の強いものがダメらしいのですが、ネギを大量投入しても、ミミズの数は減った感じはありません。

絶対に入れないようにしているもの

プラスチック系の混入は避けてます。紙コップなど、コーティングにプラスチック系の素材が使われているものを入れると、プラ系だけ分解されずに目に見える形で残ることが多かったのですが、マイクロプラスチックの問題とか怖いので…
ティーバッグやコーヒーフィルターなど、今まで紙だけでできていると思っていたものに、ポリプロピレンが含まれていたり…と意外な発見があり、とても勉強になります。
もともと生協食堂では、果物の皮は出てこないので心配いらないのですが、柑橘類の皮はかなり要注意らしいです。「リモネン」という毒性の化学物質が皮の中に含まれているので、ミミズが死んでしまうそうです。

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3.2 構造

ミミズは一般的に適温が25℃であり、29℃以上でストレスがかかり、35℃以上では死んでしまいます。 私達は、畑の一画においているので、陽はかなり当たってしまうのですが、屋根を 設置することで、直射日光を避けると同時に、雨よけにもなっています。 また、作業中は木材を差し込んで蓋の部分を抑えています。 私達の中規模ミミズコンポストでは家庭用のものと比べて コンポスト自体が大きく、中身の部分も多いので、それらが緩衝材となって外部気温の影響を比較的受けにくいことが特徴です。

また、写真のように大学構内で集めた落ち葉をネットに入れて上に載せています。こうすることで、生ゴミが露出するのを避け、ミズアブなどの産卵を完全ではありませんが防ぐと同時に、生ゴミが発熱した際にミミズの逃げ場所にもなるのがポイントです。作業中はネットごと返して、ネットの下に生ゴミを投入しています。

家庭用の小さいコンポストでは、気温の影響は受け易いものの家の中でもできるので、酷暑・極寒の期間だけ家の中に入れるのもオススメです。 もし家の中で行う場合はミミズが脱走するリスクを考えて、自作よりも市販のミミズコンポストを購入する方が良いでしょう。

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3.3 内部の生き物たち

隙間をテープで塞いだので今はいませんが、以前はよくヤモリがいました。

ミミズだけじゃない!

特に私達のような中規模の場合、ミミズ以外にも、コンポスト内にたくさん(何百万)の生き物がいます。彼らの侵入経路としては、⓵生ゴミ・落ち葉に付着して、⓶最初に入れた 菌床や土にいた、⓷外から、が考えられます。ほとんどが⓷だとは思いますが…

なので、ミミズコンポストというよりは、「ミミズを中心としたマクロ土壌動物コンポスト」というのがより適切なのかもしれません。

彼ら(バクテリア・菌類・土壌動物など)の中には、捕食ー被食関係があるもの、一方では、棲み分けたり、食べ物を分け合っているもの、他の生物の糞を食べるものなど も存在します。つまり、中規模ミミズコンポスト内には、様々な生き物たちの相互関係が存在し、非常に複雑な生ゴミ分解システムが形成されているのです。

そして、コンポスト内の生物多様性が高いほど、ミミズの短所(発熱した生ゴミは、温度が下がるまで食べれないなど) をカバーしてくれる他の生物がたくさんいるということになるので、安定した生ゴミ処理につながります。なので、世の中的に「不快害虫」に分類されていても、ヤスデやゲジゲジなど、実はとても役に立つものもいます。ただ、役に立つからと言っても、Gだけは どうしてもダメですね…(生理的に)

ここでは、私達が活動中に肉眼で発見した様々な生き物達を紹介します。虫が大嫌い(TAT)な方、すみません…(画像注意)

ミミズに悪影響はない(むしろ役に立つ)もの

学祭が終わったら、画像追加します。

1. ヤスデ 
  1つの節に2対の足が出ているのがムカデとの違い。彼らはミミズを食べません。

2. 甲虫類:オサムシ ハネカクシ

3. ダンゴムシ・ワラジムシ
  うじゃうじゃいます。夜暗くなってくると、大多数が中から出てきて、コンポスト(容器)にびっしりくっついてます。

4. トビムシ

5. アリ
  巣を壊して作られてのイタチごっこ。初期よりは、諦めたのか数は減ったかも…

6. センチュウ

7. ゲジゲジ
  Gを食べてくれるらしいので感謝。ただ素早いので、急に出てくるとビビります……

8. G(例のあの虫)
  彼らにとっては、温・湿度もちょうど良いし、暗いし、餌もあるしと好条件すぎるコンポスト内。 慣れてきたものの、やっぱり苦手なものは苦手…遭遇率は10%ぐらい。作業のテンションが下がるので、一応対策として、ハーブを植える予定です。

9. ダニ
  なんかよくよく見ると、いっぱいいます

ミミズに悪影響を及ぼすもの

1. ムカデ
  ミミズを食べるので、一応見つけ次第すぐ駆除しています。ヤスデに比べて遭遇率は低いように感じます。1つの節に1対の足しかないのがヤスデとの違い。

2. ウジ
  少しなら良いけど大量発生するとウジの糞でグジャグジャになったところはミミズが行かず、生ゴミを食べないのでOUT。しかも、糞が鬼臭い…。 ただ、蛹を美味しく食べれるアメリカミズアブの幼虫だけは別で飼育しています。詳しくは後で述べます。

うわああああああ

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3.4 その他

管理マニュアル(現在作成中)

私達がミミコンを管理している上で一番気を付けていることは、中身をきちんと混ぜ返し、なるべく平らに広げておくことです。 私達は、コンポスト内を4箇所に分けて、生ゴミを連日大量投入しているため、コンポストの中で生ゴミが固まりやすいです。固まってしまうと、それだけ酸素が入りにくくなるので嫌気性微生物の繁殖が進んで悪臭が発生し(マジで臭い(>_<))、また、分解も遅くなりがちです。 なので、しっかり混ぜ返すことで、好気性微生物・土壌動物達が生ゴミを分解するのに必要な酸素を供給しています。

また、コンポストミミズは暑さに弱いものが多いので、温度計を指して、特に夏場はコンポスト内の気温・地温に注意しています。 暑さ対策としては、蓋の上からジョーロで水をかけたりしてます。さらに、蓋の上に白い布(不織布)を掛けて蓋のところを洗濯バサミで止めます。千葉大の先生によると、緑のカーテンよりも白い布の方が、温度上昇を抑制する効果が高いそうです。狙ったわけではないのですが、今年は外から入ろうとしたミズアブ達がこの白い布の中で引っかかって、 多数お亡くなりになったので、もしかしたら工夫次第ではミズアブ防止策になるかもしれません。とりあえず、今年の夏はこの方法で乗り切りました。

OUR UJICON

アメリカミズアブ(成虫)

ウジとは、基本的には足がない幼虫の総称なので、いろいろな種類がいます。私達のコンポスト内では、主に、食用に向くもの(アメリカミズアブ)と 向かないもの(コウカアブ)が発生します。
完全排除するよりも、ミミズとウジを共存させた方が楽&処理速度も速いので、大量発生しない範囲で、ウジもミミズコンポスト内で飼育しています。イメージ的には、発熱している生ゴミにまずウジが食いついて、 その後、温度が下がってきたところで第2陣としてミミズが食べる感じです。この時には、別の場所に生ゴミが投入されているので、ウジはそこに移動しています。 結局、数のバランスさえ保っていれば、ウジの糞を大量のミミズが処理するので、臭いも出ません(すごいね、ミミズ)
そして、増えすぎた分は、別のUJICONに投入。蛹を美味しく頂きます。

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