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LET'S GET A DOCTORAL DEGREE! 〜博士号取得を目指そう!〜

博士号を目指す方,大募集中!! 社会人博士 大歓迎!!
博士号取得 とても近い田川義之研究室

 本専攻の博士号取得要件は,大学院在籍中に3編の学術論文を発表することです.当研究室は早ければ修士の頃から学術論文を執筆し,出来るだけ多くの投稿機会を設けます.修士で2編の学術論文が採択された事例(2018年度に博士号を取得した2名の社会人博士の例)もあり,その2名は修了期間短縮制度を使い(詳細はこちら(本ページ内「博士号の制度と優遇」参照))博士後期課程在籍1年間で1編の学術論文を発表し,博士号を取得しました.下記に示すとおり,手厚いサポートでステップアップできる体制が整っています.

(※以下のプランは大学院入学前の研究業績が無いことを想定したものです)

1報目:〜修士・博士1年頃

初めての学術論文執筆経験.原稿第一稿から執筆し,何度も大幅修正を繰り返した後に投稿.論文構想からレビューの返答まで一つ一つのプロセスでスタッフからの手厚いサポートを受けつつ掲載に至る.論文掲載まで時間と労力が3編の中で最もかかるが,この経験で見違えるような知的成長ができる!

2報目:博士1年・博士2年頃

1編目の発展版.論文掲載までの各プロセスを独力でトライ.サポートが必要なプロセスに対し適時スタッフから支援.研究をまとめる力がメキメキつく!

3報目:博士2年・博士3年頃

論文の核の部分に自身の研究アイデアがふんだんに盛り込まれているもの.論文への貢献度は教員と対等(50対50).社会へ出るときの自信作に!

博士号取得者,在籍者数(2020年度現在,田川義之研究室実績)
2018年度
3名取得,うち社会人博士2名
2019年度
1名取得
2020年度
2名在籍,うち社会人博士1名


社会人博士について

 社会人博士は,就業と学業の両立が大変なイメージがあるかもしれませんが,大学院講義の受講が必須ではないなど,無理なく博士号取得要件が満たせるよう十分配慮されています.
 田川義之研究室では,社会人博士も大募集中です(詳細はこちら).

博士号 制度 優遇

 本学工学府では,修士課程を「博士前期課程」,博士課程を「博士後期課程」と位置付けています.つまり,機械システム工学専攻の大学院生は全員「博士課程」に所属していることになります.
 この意味は,本専攻では大学院生に博士号取得を目指すこと前提に制度設計されているということです*1(背景についてはこちら(本ページ内「日本社会が博士号人材を求めている」参照)).
 そのため,博士号を目指す学生に対して様々な優遇制度が設けられています.以下に紹介します.
 

博士後期課程学生への優遇措置 ※2020年8月現在.変更の可能性有り.
修了期間短縮制度
特に優れた研究業績者は博士前期課程(修士)から通算最短3年で博士号取得*2
修了時期の自由度
博士後期課程学生の人生設計に配慮し,年に4度(6月,9月,12月,3月)の修了機会
入学金免除
本学の博士前期課程修了者に限り博士後期課程進学に必要な入学金を免除
授業料免除
成績優秀者に対し,博士後期課程入学年度後期分の授業料全額を免除
RA採用
研究助手(RA)として採用し,研究教育活動の一部に対して給与を支給*3
優秀者奨学金
WoS又はScopusに収載された英文学術雑誌に研究論文を発表した者に対して奨学金を支給
海外派遣プログラム
海外大学・研究機関等への派遣費用を全額助成.派遣期間は年間2〜6ヶ月程度を想定

社会人博士への優遇措置
奨励奨学金
本学を卒業または修了後,本学大学院博士後期課程に入学する者に奨学金を支給



 田川義之研究室では,将来設計も面談でじっくり話し合います.短縮や社会人博士など,多様な選択肢が用意されているので,大学院へ進むなら,ぜひとも博士号取得を考えてみてください.

日本社会 博士号人材 求めている

 これまで世界では,産業革命によって大変革が起きてきました*4そして昨今,第四次産業革命を向かえる時代に差しかかっていると言われています.日本もこの新しい社会をSociety 5.0*5 [a]として提起し,IoT,ビッグデータ,AI(人工知能),ロボットの活用が注目されています.
 しかし近年,新しい知識の創出量の指標である発表論文数(図1)が他の先進国と比べて伸び悩んでおり,日本の研究力の低下が問題視されています.この伸び悩みは,我が国の博士号取得者(図2)の伸び悩みと強い相関があります.
 「科学技術イノベーションを担うのは『人』である」と文部科学省が提言*6 [b]するように,この危機的状況を打開するためには,科学技術イノベーションを推進する優秀な科学者の育成と確保が欠かせません.これからの大学には,博士号取得者数を伸ばし,世界で活躍できる研究リーダーの育成が強く求められています.
 前述した,本学の大学院が修士学生を博士前期課程と位置づけ,博士号取得を見据えた制度となっているのはそのためです.




 図1 主要国の論文数の変化(件) *7 [c] :他国が増加傾向であるのに対し,日本は伸びていない


 
 図2 日本の分野別博士号取得者数の推移 *8 [d] :減少傾向にある




 博士(後期)課程進学者の減少理由の一つとして,博士号取得者のキャリアは大学教員になる以外ない,という偏見を払拭できていないことが指摘されています.しかし近年は民間企業においても博士号取得者人材を高く評価し,その活用が推し進められており(図3),社会人博士への期待も高まっています.また,博士号を目指す場合,学費を払い続けなければならない点,結婚をして家計支持者となる年頃となる点も,進学を躊躇させる理由と指摘されています.そこで本学においては前述した博士後期課程学生への多様な優遇措置を実施し,安心して進学できる環境を整えています.
 
 図3 博士(後期)課程の学生数と社会人比率 *9 [e] :学生数は減少傾向だが,社会人博士は増加傾向



 さて,今日求められているグローバルな舞台で活躍できる人材の育成と,当研究室が掲げるビジョン「新たな混相流分野 "動的界面力学" の『国際研究拠点』となる!」の中の「招聘研究を軸とした国際ネットワーク」とは,非常にマッチしていると言えるでしょう.文部科学省の諮問委員会である中央教育審議会大学分科会は,「グローバルに活躍し未来を牽引する「知のプロフェッショナル」育成のための大学院改革を推進するため,世界最高水準の教育力と研究力を備え人材交流・共同研究のハブとなる「卓越大学院(仮称)」の形成などを提言した」*10 [f]と述べています.また,「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の概要*11 [g]の中でも「国際的な頭脳獲得競争の激化の中で我が国が生き抜くためには,優れた研究人材が世界中から集う”国際頭脳循環のハブ”となる研究拠点の更なる強化が必須と示されています.この「ハブ」の役割が,まさに当研究室の目指す「国際ネットワーク」です.無論,研究室ですので混相流という分野の中ですが,世界中から研究者を招聘し,そして研究室から世界へ研究者(学生含む)を送る環境の中で切磋琢磨することで,学生は凄まじい成長を遂げます.成長した学生は,日本で,そして世界で通用する人材として羽ばたきます.

 皆さんは日本の未来です.当研究室の整った環境を活用し,存分に力を付けてください.


修了生に聞いた!農工大で博士号をとって,良かった点,社会で役立っている点

 
田川義之研究室で博士号を取得した先輩に,農工大で博士号を取得した経験を通して,良かった点,社会で役に立っている点などについて聞いてみました!博士号の取得が自身のキャリアや社会にどのように活かされるのかを考える材料になれば幸いです!

2019年度博士号取得学生A(博士号取得後・企業就職)

1番良かった点としては視野が広がったことです。世界中の最先端の研究に触れて知見・ 視野を広げられたことはドクター課程でしか経験できないことだと思います。また社会で役立っている点としては課題達成能力を養えたことです。働いているときに発生する課題・障害を達成・解決する方法などを提案する機会が多く、その点は評価していただいています。

2018年度博士号取得学生B(博士号取得後・アカデミック)

農工大は研究の国際化にも力を入れており学生の海外派遣等を実施しています。私も在学中にサポートいただきましたが、その中で得たネットワーク、英語運用能力や、国際的 な感覚は、海外大で研究をするための大きな力になっていると感じます。(これらは、研究だけでなく広く活用可能な、transferable skillsだと考えており、それらを得られたことが非常に重要だったと思います。) 農工大の研究設備は充実しており、最先端のものが揃っているので、幅広い技術に触れることができます。また学内での共同研究も盛んです。これらの学生時代に得た経験やノウハウは研究を計画・遂行するうえで役に立っています。特に、隣接分野の研究者と共同作業をする際には、学生時代に触れた技術や発想に共通する部分も多く、大いに助けられています。 国内で大学としての知名度が高いことに加え、研究者として一流の先生方が揃っているため、海外の研究者からも認知されていると感じます。海外で研究活動をする上で、共通の知り合いがいる、というのはコミュニケーションのきっかけとしては重要だと感じてお り、その点は良かった点だと思います。

2018年度博士号取得学生C(社会人博士)

博士号をもっていることから、会社で様々な経験をさせてもらえました。 例えば、新規探索のプロジェクトとして新しい課題を自ら探し、 それを実現するためのフィージビリティスタディを主体となって実施しました。 また、海外での活動を積極的に後押ししてくれました。 海外工場との技術交流会や国際展示会への参加などです。会社で役立っていると特に感じる”博士課程での経験で養った”力は、 自分で課題を見つけ、それを筋道立てて進めいていく研究推進力、研究内容を相手にわかりやすく興味を持ってもらえるように発表するプレゼンテー ション力です。博士号を持っていること、また博士課程での経験は会社でも活き、活躍のきっかけを与えてくれたと実感しています。

引用
[a] Society(ソサエティ)5.0内閣府ホームページ
[b] 科学技術・学術審議会人材委員会・中央教育審議会大学分科会大学院部会合同部会(第1回)配付資料,【資料1-1】科学技術・学術審議会人材委員会・中央教育審議会大学分科会大学院部会合同部会の設置について」,文部科学省
[c] 文部科学省 科学技術・学術政策研究所「科学研究のベンチマーキング 2017 -論文分析でみる世界の研究活動の変化と日本の状況-」,村上・伊神,p.13,図表11,2017
[d] 文部科学省 科学技術・学術政策研究所「科学技術指標2018」3.4学位取得者の国際比較,図表3-4-4
[e] 文部科学省 科学技術・学術政策研究所「民間企業における博士の採用と活用 -製造業の研究開発部門を中心とするインタビューからの示唆-」,篠田・鐘ヶ江・岡本,P.4,図表1.4より抜粋,2014
[f] 2040年を見据えた大学院教育のあるべき姿 〜社会を先導する人材の育成に向けた体質改善の方策〜 (審議まとめ),中央教育審議会大学分科会,P.1,文部科学省
[g] 世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の概要,文部科学省

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