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新卒研生採用情報
学部4年 B4 佐藤竜也
-先輩達からのメッセージ
2015、最後は佐藤竜也さんにお話をうかがいます。-
-お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます。
今回は佐藤さんの研究生活や体験談をもとに、3年生へ向けたメッセージをお聞きしたいと思います。
まずは佐藤さんの研究内容についてうかがわせてください。-
こんにちは、学部4年の佐藤です。
私は、「電磁メタマテリアル」を用いたテラヘルツ波帯(0.1〜10 THz)レンズの研究をしています。
電磁メタマテリアルを用いると、 屈折率を任意に設計することができます。
私が研究しているレンズでは、電磁メタマテリアルを用いて、
レンズの中に複数の異なる屈折率を分布させているんです。
具体的には、大きさの異なる数百ミクロンの穴を無数に空けた金属板を積み上げた構造を用います。
レンズの中心を通って焦点に向かう電磁波と、レンズの端部を通って焦点に向かう電磁波の光路長が一致するように、穴の大きさを変化させレンズの各部分での屈折率を設計しています。
-メガネなどの一般的な凸レンズとの違いは何ですか?-
一般的な凸レンズは、ガラスなどの一様な屈折率を持つ材料を凸型に成形することで、電磁波を集光させています。
私が研究しているレンズは、複数の異なる屈折率を用いることで、形状によらずに電磁波を集光させることができます。
そのため、集光効果を"より薄い形状"によって引き起こすことができるんです。
さらに、屈折率の分布を変えることで、集光の位置を自在に変化させることもできます。
テラヘルツ波帯レンズの発展は、テラヘルツ波を自在に操ることにつながり、高速無線通信技術や、安全で高精度なスキャン技術への応用が期待できます。
-なるほど、とても興味深い研究をされているのですね。それでは、次に研究室の雰囲気について教えてください。-
やるときにはやる、楽しむときには楽しむ。
メリハリがあり、研究に取り組むには最高の雰囲気だと思います。
研究室では、それぞれが自身の研究に集中して取り組みます。
わからないこと、相談したいことがある場合には、同期や先輩と積極的に議論します。
研究室メンバーの間に壁がなく、遠慮のない意見をぶつけ合います。
議論を通して研究が大きく進展することもめずらしくありません。
イベントの時には皆で全力で楽しみます。
夏合宿のときには全力でケイドロをしました(笑。
また、誰かが困っていたら皆で助けるチームワークがあります。
日頃の研究生活やイベント等で培われたチームワークはどこにも負けないと思っています。
-鈴木研究室のチームワークが発揮された、具体的なエピソードなどはありますか?-
私は先日、応用物理学会に原稿を提出しました。
初めての学会への投稿で不安もありましたが、
研究室メンバー全員のサポートがあり、無事に投稿することができました。
年末年始の忙しい時期にもかかわらず、
皆さんが原稿の確認、修正に協力してくれました。
最後の最後で踏ん張らなくてはいけないのは自分自身ですが、
研究に対して真摯に取り組んでいれば必ず研究室メンバーが支えてくれます。
-鈴木研究室には素晴らしい雰囲気、チームワークがあるのですね。
ところで鈴木研究室では、研究+αの活動に力を入れているようですが、佐藤さんはこの1年間でどのような活動をしたのですか?-
はい、私は小泉進次郎衆議院議員、
下村博文文部科学大臣を訪問し、
研究内容や研究環境に関する
意見交換をさせていただきました。
お二人とも意見、質問が明確で、
議論がスムーズに展開していきました。
自分の意見を明確に伝えつつ、相手の意見、必要な情報を引き出していく。
議論を交わす上で大切なことを学ぶことができました。
この経験を通して、限られた時間の中で相手と意思疎通をする、
就職活動や社会に出た後にも非常に重要な能力を磨くことができました。
- ありがとうございました。それでは、最後の質問になります。佐藤さんが新しい仲間に期待することは何ですか?-
正直さです。
どんなときにも遠慮せず、
正直な疑問や考えをぶつけてほしいです。
研究室では同期や先輩と
議論を交わす機会が多々あります。
相手に気をつかって自分の考えを曲げては、お互いのためになりませんし、本当に良い関係は築けません。
お互いに遠慮のない関係を築き、充実した研究室生活を送りましょう!
佐藤 竜也
1993年群馬県生まれ。2014年4月に鈴木研究室に配属。テラヘルツ波帯電磁メタマテリアルの研究に従事。現在、8月に香港で行われる国際会議を目指して研究に取り組んでいる。