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新卒研生採用情報
学部4年 B4 岸 湧大
研究内容は?
テラヘルツ波帯において、自然界に存在する物質では実現できない電気定数(比誘電率、比透磁率)の材質の解析・設計を行っています。具体的には、比誘電率と比透磁率により支配される物質の屈折率と反射率を、「電磁メタマテリアル」と呼ばれる微細構造を持つ人工的な物質によって任意に制御する研究を進めています。
光学素子が発展途中のテラヘルツ波帯で、物質の屈折率と反射率を任意に制御できれば、産業応用の面で意義が大きいものとなります。
その中で私は、特に屈折率を負の領域で制御する研究に取り組んでいます。屈折率が負の材質内では、位相が伝搬電磁波の電力と逆向きになったり、エバネセント波が減衰せずに増幅されたりと不思議な現象が生じます。この現象を応用することで、回折限界を超えた、極めて高精度な分解能を持つ「スーパーレンズ」などの実現が可能になります。
研究生活について教えてください、
・ この研究室を選んで良かったと思える瞬間は?
鈴木研究室では、鈴木先生やお二人の事務職員の方、先輩方、同期が全力で研究生活をサポートしてくれます。研究に関して「こういうことをしたい」と主張すれば、それがどんなに大変なことでも(ある程度限度はありますが、笑)、必ず最後まで面倒を見てくれます。もちろん自分で考え、自分の力で研究を進めていくことは必要です。
私は、今年の9月に学会で発表を行いました。その発表の予稿の提出が、研究室に配属されてすぐの5月だったのですが、「どうしても学会に出てみたい」と言ったら本当に発表することができました。もちろん結果を出すまではかなり大変でしたが、とても良い経験になりました。
また現在、文科省、総務省のプロジェクトを進めており、研究室には事務職員の方も複数在籍しています。事務職員の方が在籍して研究支援をしていただける環境はなかなかないですので、とてもありがたいことだと思っています。
このように本気で研究が出来る環境で、研究に本気で挑戦している時が、この研究室を選んで良かったと心の底から思える瞬間です。
・研究室で日々心がけていることは?
「研究室ではすべてのことがチームワークで成り立っている」ということを忘れないことです。
研究に集中して研究成果を出すことも大切ですが、その前に研究室という集団生活の中にいますので、規律や礼儀を守らなくては生活していけません。
そのようにチームで協力して研究することで、大きな研究成果にもつながります。
さらに、研究室のメンバー同士の絆が深いと楽しいこともいっぱいです。研究成果が出た後の打ち上げや、食事会などでみんなと笑いあっている時などは最高に楽しく、研究へのモチベーションアップにつながります。
将来の目標は?
社会に貢献することができる超一流の人間になることです。一流ではなく「超」一流です。将来どんな場所で働いていても、そこで活躍し社会に貢献することができるように、今のうちから超一流の「人間力」を意識して磨いていきたいです。
新しい仲間に期待することは?
「楽しむ」ことです。 周りの人を楽しませることはもちろん、自分自身研究や研究室での生活を楽しむことで、必ず充実した研究生活を送ることができます。
学会前や研究で行き詰まった場合など、大変な状態でも、その状況をいかに楽しめるかが大事です。
「研究」と聞くと、真面目で堅苦しいイメージを持っている人もいると思いますが、全然そんなことはありません。勉強とは異なり、自分で模索していくものですが、とてもわくわくする「知的冒険」です。
鈴木研究室で一緒に研究を楽しみましょう。
岸 湧大
1991年栃木生まれ。2012年4月に鈴木研究室配属。テラヘルツ電磁メタマテリアルの研究に従事。平成24年度茨城大学工学系学生表彰を受賞。その研究姿勢は常に研究室を牽引し、現在、ドイツで開催される国際会議での発表をねらっている。