先輩たちからのメッセージ


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新卒研生採用情報


学部4年 B4 與那嶺 広樹

今回はB4の與那嶺広樹さんの1日に密着させていただいた。研究室に非常に優秀な成績で配属され、学会でも既に成果を発表するなど、鈴木研の「ルーキー」との呼び声も。

その秘密にせまっていく。

-こんにちは、與那嶺さんの研究内容を教えてください。-
こんにちは、與那嶺です。
私は現在、「電磁メタマテリアル」と呼ばれる研究に取り組んでいます。

突然ですが、皆さんは0より大きく1より小さい屈折率を持つ物質をご存知ですか?

今のところそのような物質は自然界では発見されていません。しかし「電磁メタマテリアル」という波長に対して非常に微細な構造を用いることによって比誘電率と比透磁率を任意に制御し、屈折率を0〜1の範囲で任意に設計することができます。

私は、テラヘルツ波帯で、「電磁メタマテリアル」構造を用いることによって屈折率を0〜1の範囲で任意に制御する研究を進めています。
 
これら「電磁メタマテリアル」と呼ばれる技術を応用することで、究極のステルス技術 -映画ハリー・ポッターに出てくる透明マント- も夢物語ではなくなるかもしれません。

他にも様々な「電磁メタマテリアル」構造を用いることで、自然界には存在しない負の屈折率や無反射高屈率の実現も可能です。


-今後の展開が楽しみな研究テーマですね。それでは、次に研究生活について聞かせてください。一日のスケジュールはどんな感じなんですか?-
鈴木研究室の一日のスケジュールは、朝10時から始まります。金曜日は9時から輪講(ゼミ)があるので8時30分くらいに来ます。

午前中はメールのチェックや、その日やることの確認をし、その後、研究を始めます。お昼は生協で弁当を買ってきて研究室で食べることが多いです。

午後はシミュレータで解析したり、データ整理をしたり、試作に向けた打ち合わせをしたりという感じですね。休憩は自由に取れるので、秘書さんがお茶室で補充してくださるコーヒーを飲みながら休憩したりしています。

鈴木研は毎年、研究熱心な学生が集まってくるので、夜とかまで残ってワイワイガヤガヤ研究している人も多いですね。たまにその延長で突然お寿司食べにいったりとか、あとは飲み会をしたりとかもありますね。


-さすがルーキーと呼ばれるだけあって凄いですね。大変じゃないんですか?-
まぁ好きで始めた研究ですから、大変とか言っていられませんよ(笑。

「なぜベストをつくさないのか」ってね。
略して「なぜベス」。これは偉大な先輩の口ぐせです。

私が研究できるのも、国のプロジェクトによるものなので、税金で研究できているわけで、やっぱりその期待に応えるためにも頑張らないとですからね。

それに研究室は集団生活なので、輪講の準備や片付けなどとても大事ですからね。僕も先輩の入江さんや今野さんなどから研究の帝王学を学びました。

研究の進め方についてもう少しお話しすると、僕の研究は、「@解析→A設計→B試作→C実験」という流れで、現在は、「B試作」を進めています。試作では半導体加工技術を用いて進めているので、<理論>と<実験技術>の両方を習得できるのも大きなポイントです。

また、普段はまず会えないような有名な方に会えたりすることも良くありますね。

この前は日立市の副市長の所へ表敬訪問と研究説明に行きました。こういう機会は他ではなかなかないので、就活の練習に直結し、いつの間にか力を付けることができます。

鈴木研究室の研究生活はこんな感じですね。
鈴木研究室は学生もスタッフも仲が良いので毎日楽しく過ごせますよ。


-かなりアクティブなんですね。このあたりが鈴木研の秘密なのかもしれませんね。ところで與那嶺さん、あっ、すいません、ルーキーは既に学会で発表されたそうですね。学会を経験して感じたことを教えてください。-
私は、9月に愛媛大で行われた応用物理学会で発表する機会がありました。

学会発表は始めてだったので、とても緊張しました。発表の前日に、大きくスライドを修正しなければならないというハプニングもありました。しっかり準備して愛媛に乗り込んだはずだったのでミスに気付いててんやわんや。。

しかし、そのような極限状態の中でも無事発表にこぎつけることができ、大きな自信と度胸を身に付けることができました。学会後の卒研中間発表では、その経験から落ち着いて発表することができました。
このように、学会発表を1回体験するだけで力が相当つくので、就活時のためにもとても良い経験になります。

学会発表はご褒美的な意味合いもあるので、発表が終わるまでは緊張が続きますが、発表が終われば美味しいご飯を食べたり、町にくり出したりなどもできるので、そういう体験も含めて学会発表は自分を成長させられる貴重な体験ですね。

まさか学部4年の僕が学会に参加できるとは思っていなかったので、このような機会をチャレンジさせてくれた鈴木先生、スタッフの皆さん、研究の追い込みの時にサポートしてくれた研究室の仲間に感謝しています。


-ルーキーの机や研究室を見せてください。-

こちらが僕の机です。


-綺麗に整理されているんですね。-

自分のスペースなので、やはり愛着もありますしね。
研究室では机とパソコンが一人1台もらえます。
結構、机や本棚にお菓子を買い込んでいる人とかも多いですよ(笑。

あとは個人の机のある部屋以外に、実験をしたり、解析をしたり、あとはディスカッションを盛り上げるためにとの意図でお茶室機能が付いているこんな部屋があります。

実験道具や大型のシミュレータなどが置いてあります。上の写真の黒い大きな箱が実は電磁界シミュレータで、僕らの武器の1つですね。

いつでも研究室見学OKなので、一度見に来て欲しいですね。

現在、省庁のプロジェクトなども研究室で進めているので、研究体制はかなり整っているので、思う存分研究できますね。


-そんなルーキーの将来の目標は何なのですか?-
今までお世話になった人や地域に恩返しができるような人になりたいと思います。社会に出ても、色々なことを学んで、吸収して、成長して、少しでも早く恩を返していけるように頑張ります。


-どうもありがとうございました。
今回は鈴木研のルーキーこと、與那嶺さんの秘密に迫ることができました。-

-それでは最後に新しい仲間に期待することを教えてください。-
チームワークです。

研究室では、よく "Everything is a team effort."という言葉を使っています。"ここではすべてのことはチームワークで成り立っているんだ。"という意味です。

研究はいつでも良い結果がでるとは限らないので、困ったときは仲間に頼って助けてもらい、仲間が困っているときは親身になって助けられるような関係を築いていくことが大事です。

研究内容は各自異なるのですが、研究分野はだいたい同じなので、皆で協力して"チーム"で研究を進めていくことが大事です。

皆でチームワークの良い研究室を作っていきましょう。

 

與那嶺 広樹
1990年沖縄県生まれ。2012年4月に鈴木研究室配属。テラヘルツ電磁メタマテリアルの研究に従事。 泡盛を買って来て、人に飲ませながら、自分がつぶれていくスタイルを得意とする「島人(しまんちゅ)」である。