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学生インタビュー 大学院修士2年

武藤 元貴 さん

大学院修士2年 (2008年度入学) イネ班
「自然と町が共存できる技術に携わりたい。」
化シスの中でこの願いをかなえられるのは細見・寺田研究室だけだと感じた

Q. 武藤さんはなぜ細見・寺田研に決めたのですか?


 環境を相手にした研究をしていたことと研究室の雰囲気が決め手でした。

 豊かな自然を誇る秋田出身の私にとって地球温暖化はとても身近な問題で、年々失われていく自然と廃れゆく町のなかで、「自然と町が共存できる技術があれば!」との思いで農工大学に入学しました。研究室配紹介の際に、化シスの中でこの願いをかなえられるのは細見・寺田研だと感じました。

 また研究室見学の時に工学部にも関わらず男女比に偏りがないところ、そして研究室のみなさんが仲良く、一生懸命に研究している姿を見て、自分もあの一員になりたいとおもったのがきっかけです。

Q.細見・寺田研の長所はどんな点だと思いますか?


 先輩が後輩を指導し教育する伝統が脈々と受け継がれている点だと思います。

 だいたい似たようなテーマを持つB4をM2の先輩が担当して指導してくれます。その内容は、実験の方法からプレゼンテーションの練習まで幅広く、とても分かりやすいです。こう書きますと先輩におんぶにだっこでB4が成長してないように見えますが、一人で考え実験を行っているM1の先輩方の姿を見ているので、早くその背中に追いつこうと頑張っています。
 あと数カ月もすればまた新しいB3が配属されるので、先輩方のいいところを沢山吸収して後輩を指導できる先輩になりたいです。

Q.逆に悪いところや、今後の課題となってくる点はどこだと思いますか?


 時間にルーズなところだと思います。細見・寺田研にはコアタイムがありますが、どちらかというとコアタイムに研究室にいることよりもコアタイム分他の時間に研究活動ができていれば、コアタイムに研究室にいなくてもいいという風潮です。確かに研究がしっかりと進んでいれば結果としていいでしょうが、やはり研究室は一つのチームだと思うので、モチベーションやコミュニケーションの低下を招くような風潮は改善すべきだと思います。
 特に私たちの代が顕著に時間にルーズですが、改善する手法は沢山あると思うので、適当にせずにみんなでこの問題に取り組んでいきたいです。

研究のテーマを教えてください。どんなところが大変で、どんなところが楽しいですか?


 水田から排出される温室効果ガスの抑制をテーマとしています。水田というと学外に出て広い水田での実験を思い浮かべる人が多いかと思いますが、私は温室で植栽器に稲を育てることで水田とみなして実験を行っています。温室効果ガス抑制の手法として水田の水管理を採用しています。

 苦労したことは稲を育てる前に実験系を立て分析器具を完璧に揃えることと、夏場のサンプリングでした。私の実験では稲を1年に1度しか育てず、育て始めると実験系を変更したり等融通が利かないため、研究室に配属されたばかりの乏しい知識で準備をするのはとても大変でした。また、温室は夏場になると40℃を越え、そんな環境の中で膨大な量のサンプリングをするのはとても辛かったです。

 逆に楽しいことと言うよりも嬉しいことは、自分の手で育てた稲の成長がみられた時と苦労したサンプリングの結果自分の狙い通りのデータが得られた時です。温室でのサンプリングは単純作業の繰り返しで結果も出ない分、サンプルを分析しデータが出た時に初めて苦労した甲斐があったと感じられ、そのモチベーションが次のサンプリングの糧となりました。