世界中で人口移動が頻繁になった今、新しい感染病が国をまたいで瞬時に広がる恐れがある。 従来のワクチンや治療法では、次々と出現・流行する感染に対応することは難しく、生物工学やウイルス学における最新の技術と知見を駆使したワクチン及び創薬を開発するため 技術プラットフォームが必要とされる。本計画で用いるπBIOは、最新の蛋白質工学、生物情報科学、及び免疫学の最新の知見と技術を結集し、ウイルスの大規模流行を初期の段階で 防ぐための予防・治療薬を開発するためのプラットフォームである(πBIOはProtein Immuno-engineering BIOlogicsに由来する)。 πBIOは、 1年半~2年の短期間でワクチンシーズ及びモノクローナル抗体の分離をするための技術プラットフォームである。 πBIOのコア技術はでウイルス蛋白質断片の免疫原性を向上するためのSCPタグ技術である。そのほか、ワクチンの抗原に適したウイルス蛋白質を設計・生成するための多くのノウハウや技術から成る。 πBIOが対象とするのは、流行するウイルスとその変異型ウイルス、又は季節性ウイルスとその変異型ウイルスである。 πBIO を基にしてワクチン開発会社、創薬開発会社、大手製薬メーカのオープンラボラトリーと継続的なパートナーシップを結ぶことが望め、将来的には技術開発型ベンチャーの起業を視野においている。