信号復元のための数理最適化と機械学習技術の融合

未知の信号を観測データから復元する信号復元では、復元の精度や計算コストはもちろんのこと、信頼性・解釈性・汎用性なども重要な要素になります。 これらの要素を兼ね備えた手法として、数理モデルを用いた最適化に基づく信号復元と機械学習技術を融合させるアプローチがさかんに研究されています。

たとえば「深層展開」という方法では、反復的なアルゴリズムとニューラルネットワークの類似性に着目し、反復計算に含まれるパラメータを学習することで、計算速度や復元精度の向上を図ります。 「Plug-and-Play」と呼ばれる方法では、深層学習に基づく優れたノイズ除去手法を従来の最適化アルゴリズムに組み込むことで、画像復元の精度向上を目指します。 本研究室では、モデルベースの手法とデータ駆動の手法を相補的に組み合わせたさまざまな信号処理技術についての研究を行っています。

深層展開についての講演の動画

発表文献など

  1. 辰巳 俊貴, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “データ忠実性制約を用いたPnP-ADMMによる動画の圧縮イメージング,”
    第39回信号処理シンポジウム, 2024年12月.

  2. 三好 徹, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “画像超解像の整合性保証のためのPlug-and-Play ADMM,”
    第39回信号処理シンポジウム, 2024年12月.

  3. 杉村 幸翼, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “学習型凸正則化と画素値制約を用いた画像復元,”
    第39回信号処理シンポジウム, 2024年12月.

  4. 松本 颯, 早川 諒,
    “画像復元のための深層平衡モデルに対する不動点を用いない学習法,”
    第39回信号処理シンポジウム, 2024年12月.

  5. 丸井 孟朗, 早川 諒,
    “圧縮センシングのための深層展開へのモデルスープの適用,”
    第39回信号処理シンポジウム, 2024年12月.

  6. 杉村 幸翼, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “学習型凸正則化を用いた加速劣勾配法による画像復元,”
    信号処理研究会, 2024年8月.

  7. 原田 莉理子, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “CNNを用いた画質評価指標の妥当性の評価,”
    第10回音声・音響・信号処理ワークショップ(SPEASIP), 2024年2-3月.

  8. 亀田 快宙, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “主双対近接分離法に基づく深層平衡モデルによる画像復元,”
    第38回信号処理シンポジウム, 2023年11月.

  9. 原田 莉理子, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “CNNに基づく画質評価指標を活用した画像復元に関する検討,”
    第38回信号処理シンポジウム, 2023年11月.

  10. 三好 徹, 早川 諒, 飯國 洋二,
    “画像超解像の整合性保証のための最適化におけるノイズの考慮,”
    第38回信号処理シンポジウム, 2023年11月.