研究成果
| 超音波で電気・磁気物性を可視化する |
| 非破壊で物質や生体の電気・磁気特性を検出する技術を開発 |
研究テーマ
| 超音波による磁気計測 | ASEM法は超音波の空間分解能をもって磁気イメージングが可能です．
この技術を基にして，音響励起によるスピンダイナミクスを探求し，
新しい非破壊検査法やスピンデバイスの創生を目指しています．
H. Yamada et al., Jpn. J. Appl. Phys. 57, 07LB09 (2018).
H. Yamada et al., Jpn. J. Appl. Phys. 54, 086601 (2015).
H. Yamada et al., Rev. Sci. Instrum. 84, 044903 (2013).
超音波誘起磁気分極の計測（ASEM法） |
|---|---|
| 鉄鋼非破壊検査 |
＊残留応力
鋼材の残留応力はインフラ構造物や鋼材部品の破損リスクの要因になっています．ASEM法は超音波で非破壊・非接触に
磁気イメージングが可能であり，しかも局所的な磁気ヒステリシス特性を取得できます．磁性は応力に敏感であることを利用して，磁気イメージングを残留応力イメージングに変換することに成功しています．
Y. Suzuki et al., IEEE T-UFFC 67, 825 (2020).
＊欠陥検査
J. Yotsuji et al., ISIJ International 60, 948 (2020).
H. Yamada et al., Jpn. J. Appl. Phys. 54, 086601 (2015).
ASEM法による鉄鋼の残留応力イメージング |
インフラ検査 |
鉄筋コンクリートには，引張りに弱いコンクリートを補強するために延性のある鉄筋が埋め込まれています．
しかしながら，塩分等の浸透により鉄筋が腐食することがあります．鉄筋が腐食すると，腐食膨張によりコンクリートにヒビが入り，益々塩分が浸透して，コンクリートの剥離事故や強度低下による倒壊のリスクが高まります．ASEM法は，コンクリート内部の鉄筋の磁気ヒステリシス特性を非破壊に取得可能です．この磁気ヒステリシス特性から，鉄筋表面に生じる黒錆や赤錆といった異なる磁性体の発現を早期に検知しようとしています．
ASEM法による橋梁の鉄筋腐食検査 |
| その他の応用 | 電磁鋼板，セラミック・樹脂，バッテリー・燃料電池等の評価 |