活動報告
2011年10月 FOLENSセミナー :上高地・松本フィールド実習~自然・歴史・観光・農業・研究
参加学生レポート:Antonio dos Santos,Aung Zaw Oo,Chihiro Yamaguchi,
Co Thi Kinh,
Maki Ito,
Mohammad Sahin Polan,Rai Kumar BANJARA,Rina Kurumisawa,
Naotaka Shuto,VO THI MINH TAM,Yeo Bee Geok(Maybelline),
Yuta Numajiri,
2011年10月のFOLENSセミナーは、28日~29日、一泊 二日の行程で長野県の上高地・松本を訪問しました。
農学府国際環境農学専攻の「国際環境農学国内外実習」との共同開催 で、FOLENS履修生17名に加え、
国際環境農学専攻の学生19名と、
国際環境農学専攻・FOLENSの教職員14名、計50名が参加しました。
一日目: 農工大府中キャンパスからバスで4時間、上高地・大正池に到着すると、迎えてくれたのは
青空に映える上高地の山々。
清々しい空気と素晴らしい景色に一同息を飲みました。
大正池では、まず古市先生より周辺地域の地形図が
配布され、焼岳を中心に地形の成り立ちについて解説がありました。
続いて、尾崎先生から観光客の増加に
よる周辺環境への影響について説明を行いました。上高地への観光客は、1985年頃から急激に増加し、現在も
年間150万人程度、そうした観光客が持ち込むゴミや外来種、交通増加による汚染等が問題になっていることが
説明されました。
上高地ビジターセンターまで景色を満喫しながら歩き、昼食をとった後は、小グループに分かれてのトレッキング。
自然公園指導員として活動される地元ボランティアの方々の解説を聞きながら河童橋~明神池を回るコースを
3時間かけて歩きました。豊富な知識とサービス精神にあふれる指導員の方々より、上高地について、動植物、
地形、歴史、文化など、多様な側面からわかりやすく話をしていただき、時間が足りないほどでした。中には80歳
を超える方もいて、その健脚と博識に学生や教員から驚嘆の声が上がりました。美しい上高地について、ただ眺め
ているだけではわからない様々な点から理解を深めることができました。(SN)
二日目: 上高地の岳沢麓付近に位置するチャンプ場で、寒さに多少震えながら壮観な朝の北アルプスの景色を
楽しんだ後、松本へ移動して3ヶ所のサイトで実習を行いました。蚕糸記念公園では濱野先生がかつての日本の
絹産業・養蚕業に関する野外講義を行いました。絹産業・養蚕業は19世紀終わりから20世紀中盤にかけて日本の
有力な産業として栄えた歴史があり、その研究の中心が松本に置かれていました。
松本城へ移動し、日本の4つの天守閣国宝の1つであるこの貴重な歴史的構造物を、松本のNGO「ALSA(Alps
Language Service Association)」のボランティアの方々の英語での詳しい説明を受けながら見学し、その建物として
の構造、現在に至る歴史などお城にまつわる様々な話を知ることが出来ました。最後の実習地である安曇野は、松本の北に位置し、清らかな湧き水が豊富に出る場所として知られ、その貴重な資源をわさび栽培に利用している農家を訪問しました。わさび田は土ではなく砂利で覆われ、絶え間なく水が流れるよう絶妙に畝の高さが整えられてい
ました。
この2日間のフィールド実習では、北アルプスという日本を代表する自然、その自然が観光資源として利用されている
ことによる自然への影響の実態、また北アルプスの山麓都市での研究活動、観光業、歴史、農業などについて学ぶ
機会になりました。また、今回の実習はFOLENS10月新入生歓迎の意味もあり、学生間のネットワークは確実に拡がり
強固になったと思われます。(TF)
プログラム:
10月28日(金)
7:00 農工大府中キャンパス出発
11:00 上高地到着、講義・ガイドトレッキング(大正池、河童橋~明神池)
16:00 宿泊地到着
17:30 夕食・パーティ
10月28日(土)
7:00 朝食
8:30 出発
9:30蚕業革新発祥記念碑
http://hamadayori.com/hass-col/agri/SangyoKakusin.htm
10:00 松本城(英語ガイド)
12:30大王わさび農場
http://www.daiowasabi.co.jp/
15:00 出発
19:00 府中到着