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現在までの活動概要 (福島県二本松市東和地区)
新しい活動が開始されました

水田生態系における放射性セシウムの動態解明

土壌中のセシウム(Cs)を吸収させるためには土壌交換性カリウムを低く維持する必要があること,また,ヒマワリが高いカリウム吸収能を持つこと,さらに幾つかの品種のソルガムが高いCs吸収能力を持つことが示されている。そこで,ヒマワリ栽培により土壌交換性カリウムを低下させ,ソルガムを後作に栽培することにより放射性Csを吸収除去する方法を検討している 2年間の栽培で土壌のカリウム供給力は減少しつつある。。

1年目も、2年目も、様々な学生さんや ポスドクの方々の 積極的な大きな協力で、 以下の研究支援活動が支えられています。   ここに記載し、心よりお礼申し上げます。   農工大の学生さん達の活躍をご覧下さい。

福島県農業総合センターの調査で、可給態カリウムが25mgK2O/100g土壌存在すれば、作物への放射性Csの移行は大きく抑制されることが分かってきた。安全・安心な作物生産のためには、それぞれの耕地土がどの程度の可給態カリウムを有しているか知ることは必要である。福島県二本松市東和地区の農耕地には、花崗岩起源の褐色森林土や火山灰起源の黒ボク土など母材が異なる土壌があり、畑地や水田などのように異なった地目で利用されていて、それぞれに可給態カリウムのレベルが異なると考えられる。そこで、東和地区の土壌の分布を調べ、それらの土壌の可給態カリウム量を評価する。最終的には東和地区農耕地の可給態カリウム供給マップを作成する。

 福島県農業総合センター等の研究により、土壌の交換性カリ含量を25mg/100g乾土に確保することで子実中への放射性Csの集積は大きく低減できることが分かってきた。しかしながら、ダイズやアズキ子実への放射性Csの集積を安定的に抑制するためには、各品種が本来持っている放射性Cs集積能力の大小を明らかにし、その有用形質を解明することが必要である。ダイズに関しては、2012年と2013年は、日本の栽培種のコアコレクション93品種及び、海外品種のコアコレクション96品種を同一圃場で2年間栽培し、子実あるいは植物体の放射性Cs濃度を測定した。一方、アズキに関しては、アズキのコアコレクション(栽培品種や近縁野生種117系統)を同一圃場で2年間栽培し、子実あるいは植物体の放射性Cs濃度を測定した。2012年度の結果がまとまりだしたが、ダイズ、アズキの両作物とも、放射性Csの子実への蓄積は品種間差違があるように見える。

放射性Csを子実に蓄積しないダイズ・アズキ系統の探索とその育種への利用

2013年5月31日 二本松市中里の大内さんの育苗圃場でダイズとアズキの播種

2013年6月18日 6月末に収穫予定の漬け菜類

 沖縄から東北地方までの多種類の品種が有り、時期的に上手く育たない品種もあったが、大部分は生育し、葉の形態が多様な漬け菜類が出現した。H24年度は、栽培した漬け菜類を自然乾燥させたが、時間と労力が非常にかかったので、今年は、東和地区の大野さんが保有しているシイタケ乾燥用の乾燥機を使用させて貰った。解析の結果、品種間で、放射性Csの吸収量に違いがあることが分かってきた。

2013年8月5日 二本松市東和地区の各種畑での土壌調査

2013年10月21日 大野さん水田圃場の水稲の収穫、自然乾燥後、植物体・籾等に分けて放射性Cs測定用のサンプル調整に入る。

 2013年度は、岩手生物工学研究所の協力を得て、2012年度に放射性Csの子実への蓄積の小さかった日本型のひとめぼれと吸収がとくに小さかったインド型多収品種タカナリの組換え自殖系統群(RILs, F7)145系統と、ひとめぼれと吸収および子実への蓄積の少なかったインド型在来品種KasalathのRILs (F7) 170系統をを大野さんの水田に移植し、放射性Csの籾への蓄積量の測定に基づき、水稲が籾へ放射性Csを蓄積する因子に関わるQTLの検出を行う。

福島農業復興支援バイオ肥料プロジェクト 2年目の研究活動を開始 (2013年4月より)

H24年度から福島県二本松市東和地区で行っている 福島農業復興支援研究活動

福島農業総合センターで、福島県の放射性Cs汚染状況とそれに対する対策の講話を聞く。

2012年度に構築した連携関係

本学木村園子ドロテア教員等による二本松市での先行調査

NPO法人の海老沢さんと

2014年8月5日~9月27日:科学博物館企画展を開催、6000名の入場がありました
5.放射性セシウムの里山-農地生態系での循環実態の把握 _野ネズミ
展示ポスターの一部紹介

二本松市東和地区大野さん水田でのバイオ肥料を用いた水稲の栽培試験

 福島県二本松市の農地・農作物における放射性セシウム汚染の現状把握、つまり包括的モニタリングの一環として、①水田や農地を取り囲む“環境”である阿武隈川支流(木幡川、針道川、移川、口太川など)における分布と時間変動などを解明すること、②農地を囲む里山生態系の放射性セシウムの汚染に着目し、野生生物(植物、無脊椎動物、両生類、爬虫類、鳥類そして哺乳類)における分布と動態を解明する。

読売新聞2013年12月7日版に農工大の活動の一部が紹介される

ヒマワリとソルガムの組み合わせによるセシウム汚染土壌のリメディエーション

大川先生による、籾に放射性Cs
を蓄積しない水稲系統の選抜試験の説明

 2013年度は、(株)トーホクのご支援で、沖縄から東北までの約70系統の「漬け菜類」の種子を分譲頂き、5月に二本松市の圃場へ移植した。今後、70系統の漬け菜で、放射性Csの移行係数(TF値)がどの様に変わるか調べ、最もTF値が高い品種、最もTF値が低い品種見つける試験を実施中。TF値が低い品種に関しては放射性Csを吸収させない栽培法へ展開を図る。

2013年3月 大槻さんのタバコ乾燥施設にタマネギネットにいれて自然乾燥させたダイズ・アズキのサンプル整理(これら各植物体の放射性Cs測定用試料への調整は2013年度一杯かかりました。)

2013年6月2日 大野さん水田圃場での田植え

放射性Csを子実に蓄積しない水稲系統の探索とその育種への利用

2013年4月 二本松市東和地区近辺の桜と菜の花

評価者一覧

(学外者)             (キーワード)

有馬泰紘(東京農工大 名誉教授)   総合

大山卓爾(新潟大学 教授)              バイオ肥料

齋藤雅典(東北大学 教授)              総合

関本 均(宇都宮大学 教授)            放射能除去

藤原 徹(東京大学 教授)      バイオ肥料
平塚和之(横浜国立大学 教授)    植物保護

大野達弘(NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会 理事長)      福島・放射能除去

武藤正敏(NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会 事務局長)   福島・放射能除去

(学内者)

野村義宏(東京農工大学 教授)    総合

今後、さらに、活動の様子を更新して参ります。

(福島農業復興支援バイオ肥料プロ)成績検討会

「大学固有の生物資源を用いた放射性元素  除去技術、バイオ肥料・植物保護技術開発」






























2013年5月22日 二本松市中里の大内さんの圃場等にアブラナ科作物 70品種を移植

2013年9月26日 大野さん水田圃場での水稲生育状況・および一部収穫

現在までの活動概要
(福島県二本松市東和地区)


2015年11月14日~15日の第57回農工祭で、 「福島県露地原木椎茸農家の写真展」と 15日13時から~16時に 「福島県の露地原木椎茸生産の現状と里山の再生」に関する シンポジウムを開始します。
4.被災地の農業振興と産地再生
2012年8月3日:ヒマワリ栽培で土壌中のカリウムを消費させている。

NPO法人「ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」と三井物産環境基金の支援を受け、第1回東京農工大による福島農業復興支援プロジェクトの1年目の活動報告発表・交流会を開催
日時:2013年7月27日 場所:二本松市東和文化センター

2013年7月27日 二本松市東和文化センターの報告会の状況

福島県二本松市東和地区の土壌の分布とその可給態カリウム

2013年4月22日 二本松市中里の大内さんのハウスでアブラナ科作物 70品種の播種

アブラナ科作物 56品種の放射性Cs吸収特性

2013年6月1日 大野さん水田圃場での田植え準備

農工大の福島農業復興支援研究を支援して頂いている二本松市東和地区「NPO法人 ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」がある道の駅「ふくしま東和」
(2011年11月21日)
http://www.touwanosato.net/

NPO法人「ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」への 本プロジェクトの説明と協力要請 (2012年3月17日)

1.福島の農耕地から放射性セシウムを除く技術開発
2.放射性セシウムを吸収させない栽培技術開発
東京農工大学科学博物館 企画展の開催について 「福島農業復興支援バイオ肥料プロジェクト」

最新情報

7月22日の状況

イネの補植

5月30日 田植え前の苗

6月7日 田植え

2014年度
柱状堆積物試料の採取

尾崎先生と学生による水田生態系と山林を繋ぐ河川での放射性Csの調査

パンちゅートラップにかかった野ネズミ

2012年11月3日:収穫直前のソルガム。
2012年8月4日:ヒマワリを収穫し、耕耘後、放射性Csの吸収力が高いソルガムを播種した。
2012年5月23日:2012年秋よりベッチを栽培して、土壌中のカリウムを消費させている。耕耘後にヒマワリを播種した。

2013年6月16日 二本松市中里の大内さんの水田転換畑圃場でのダイズとアズキの移植

戸田先生による、木材チップを用いた森林土壌からの放射性Cs除染試験の説明
NPO法人「ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」による現状説明

2013年7月28日 現地視察

2013年12月8日 二本松市東和地区の各水田での土壌調査(寒かった・・・)

防草シートにバーナーで移植用の穴をあけている

NPO法人「ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」のご支援で設置された試験圃場の説明用の看板

2013年4月23日 二本松東和地区針道の大野さん水田圃場の事前調査

H25年3月18日にH24年度成績検討会を開催

東北農業研究センター福島研究拠点で、村上上席研究員から、放射性Csの農耕地からの除染に関する講話を聞いている。左は2011年の東日本大震災で止まった時計。

放射性Csで汚染された乾燥椎茸やほだ木の説明を行っている「ゆうきの里ふるさとづくり協議会」理事長大野達弘さん

農工大福島農業復興支援プロジェクトに参加する教員・学生等の 福島県二本松市等への訪問(2012年4月14日~4月15日)

2012年3月18日 二本松市中里の大内さんと、圃場を借りるための土壌調査等

福島県二本松市, 2011年11月21日

2014年9月11日に日本土壌肥料学会東京大会 市民公開シンポジウムを開催しました。
3.放射性セシウムの里山-農地生態系での循環実態の把握

活動拠点を提供して頂いている二本松市東和地区羽山の齋藤さん夫妻と学生

2013年9月26日 二本松市中里の大内さんの圃場でのダイズやアズキへタマネギネットをかけ、子実等の飛散を防ぐと共に、一部収穫を開始した。12月前半で全ての植物体を収穫し、大槻さんのタバコ乾燥施設で自然乾燥中である。

2013年7月28日 大野さん水田圃場での水稲生育状況

 


























































































日時:H26年3月28日 10:30より 場所:東京農工大学農学部 連合農学研究科管理研究棟  4F第2会議室