東京農工大学

受験生の皆様

研究TOPICS

未来の通信を支える新材料「メタサーフェス」を開発 工学部 電気電子工学科 鈴木研究室(2019年4月から工学部知能情報システム工学科に所属)2017年にできたばかりの鈴木研究室。少人数の環境で1人1人研究テーマを持つことができます。

私たちがスマホで利用している「4G」 の次世代にあたる「5G」通信は、周波数28GHz(ギガヘルツ)帯を利用するとされています。当研究室で扱うのは、300GHzや3THzなどの周波数帯の電磁波で、通称 「テラヘルツ波」と呼ばれています。私たちは、企業とも共同で5Gの次の次くらいに実用化されると期待されている「テラヘルツ波帯」に用いるアンテナやそれに用いる新材料の研究に取り組んでいます。研究テーマは、自然界には存在しない電磁的性質を持つ人工物質を使って、電波や熱の輸送を制御すること。メタサーフェス(超表 面)と名の付いた新材料を用いて、未来の通信や発電を支える基盤技術の開発に挑んでいます。この研究の面白さは、まだ誰も知らない電波や光のフロンティアに漕ぎ出して、世の中を変えてしまう可能性があること。開発した新材料を実用化するのが私たちの目標です。

ただ、そこへ向けた研究の日々はひたすら地道です。私は学生たちに、研究は「各駅停車」だとよく言っています。確実に前進していけば、必ず終着駅にたどり着く— 。そこまでは、言わば「九転十起」でいいのです。不可能といわれるような壁にぶつかっていかないと本当の成功は待っていません。

東京農工大学には、地道に頑張る学生をしっかり応援する風土があります。これは、研究者である教員にとっても同様で、私も2017年に現職に着任し、恵まれた研究環境を実感しています。現在の研究テーマは、JST(科学技術振興機構)「さきがけ」の採択も受けています。未来の通信や熱の制御を変えるような新材料を研究室から世界に向けて発信したいと思っています。

メタサーフェスの特長を示した概念図
鈴木 健仁 准教授

工学部
電気電子工学科
鈴木 健仁 准教授

東京工業大学大学院電気電子工学専攻 博士課程修了。博士(工学)。独立行政法人日本学術振興会特別研究員。茨城大学工学部講師などを経て、2017年から東京農工大学で指導にあたる。

Student's Voice

青木 素大さん

工学部電気電子工学科 4年
朝田 晴美さん

山口県立防府高校出身
メタサーフェスを構成する材料の研究をしています。現在は素材となる金属のテラヘルツ波帯の導電率を測定しています。将来は、研究で得た専門知識を新たな応用技術につなげたいと思っています。

中嶋 祐里さん

工学部電気電子工学科 4年
遠藤 孝太さん

国立長野工業高等専門学校出身
メタサーフェスの動作原理を理解する研究を担当しています。パソコンを何台も使い、自然界に存在しない新材料の挙動を何日もかけて解析する大変な作業です。大学院でもこの研究を続ける予定です。

平野井 陽さん

工学部電気電子工学科 4年
中尾 春映さん

国立木更津工業高等専門学校出身
メタサーフェスの薄膜を用いてテラヘルツ波を上手に操るのが私のテーマ。開発した材料を応用し、改善していく研究です。企業との共同研究で、産業界を身近に感じられるのもこの研究室の魅力です。

※掲載内容は、2018年11月取材時のものです。