体験談

「クラスステージ」CASE1

クラスステージの参加者たちは、物理、化学、生物学の基礎実験のほか、研究者の心得を学ぶ講義や英語を使ったディスカッションに挑戦しました。GIYSEプログラムを通して、どのような発見があったのでしょう?

グローバルな科学者になるために
必要なものが見えてきた!

神山 塁さん

東京都立日比谷高等学校2年
(2019年度GIYSEプログラム参加)

クラスステージについて

GIYSEプログラムを知ったきっかけは?

将来、科学者になりたいと思っているので、大学での研究をより充実させるために高校時代に何ができるか考え、将来につながりそうなプログラムを探していました。そこで、インターネットを見ていて、気になったのが東京農工大学のGIYSEプログラムでした。もともと家が近所だったこともあり、キャンパス内をもっと知りたいと思い、参加を決意しました。
科学者を志したのは、小学校5年生くらいからです。ノーベル賞を受賞した日本人研究者の皆さんの活躍を見て、いつかは自分も研究で世界の人たちの役に立ちたいと思うようになりました。

人前で発表する課題をたくさん経験した

クラスステージで印象に残っているプログラムは?

(2019年度の)第1回で挑戦した電波とアンテナに関する実験です。衛星放送を受信するパラボラアンテナや八木・宇田アンテナなど、アンテナの構造や電波に関する基礎知識を学んだ後、アルミホイルを使って、特定の周波数の電波を集めるための最適なアンテナの形をグループで考えました。自分たちの自由な発想で行う実験をするのは初めてで、新鮮な驚きがありました。また、日常的に使っているアンテナのような器具においても、まだ最適な形が見つかっていないという話を先生から聞き、自分たちで新しい発明ができるかも!という可能性を感じました。

GIYSEプログラムでどのような力が身につきましたか?

GIYSEプログラムでは、グループで実験を行った後、ポスターを作成し、発表を行う課題に挑戦します。実験をして、論文を書き、発表をするという研究のプロセスを先取りして体験できたのは貴重だったと思います。
また、東京農工大学大学院で研究をする留学生の皆さんと交流できたのも刺激になりました。英語は得意科目なのですが、なかなか話す機会がなく、科学の専門用語を英語で覚えるきっかけになりました。プログラムでは、「水の対流」をテーマにした英語の発表にも挑戦し、英語で簡潔に意思を伝えることの難しさを痛感しました。参加したメンバーの中には、高校生ながらアメリカの学会で英語発表をした人などもいて、「負けられない!」と刺激になりました。

英語を使ったポスター発表の様子。ひとり1パート必ず発表を行う
将来について

GIYSEプログラムに参加して、大学のイメージは変わりましたか?

大学の先生は「厳しい」「怖い」と思っていましたが、担当いただいた先生は皆さんすごく気さくで、印象が大きく変わりました。また、DNA解析など、高校ではなかなかできない装置を使った実験に挑戦し、大学の設備的な魅力を感じた反面、高校と同じ器具を使っている環境もあり、高校の設備でもある程度の研究はできるんだ!という発見がありました。

将来の夢を教えてください。

全5回のプログラムで、物理、化学、生物学などさまざまな分野の実験を経験し、いずれも面白さを感じています。受験勉強に集中して視野を狭めることなく、今後も幅広い研究テーマに触れ、しっかり目標を持って大学に進学できるように準備したいと思っています。そのため、GIYSEプログラムのラボステージにも挑戦する予定です。
また、将来はグローバルに活躍できる科学者になりたいという夢もあります。海外の研究者と英語でコミュニケーションができるように、高校時代に海外での研修プログラムにも参加してみたいと思っています。

「負けられない!」と思える同世代の仲間と出会える貴重な場所

GIYSEプログラムに興味がある高校1年生にアドバイスを!

東京農工大学には、世界トップレベルの研究設備があります。最先端の実験器具に触れるだけでも参加する価値はあると思います。また、大学院で研究中の留学生と交流できるのも大きな魅力です。将来、研究者になったときにも役立つ科学的な英語力を身につけるきっかけにもなると思います。