(研究分野について)
研究分野は主に「航空宇宙システムの構造・材料」と「複合材料工学」です。航空宇宙工学というと、空気力学、飛行力学、航空推進、宇宙推進、衛星システム、宇宙航行、探査ロボット、ローバー等については馴染みがあると思いますが、重力に抗って空を飛ぶことから軽量で信頼性の高い機体や構体を実現するための「構造・材料」も重要な技術分野です。
航空機やロケット、航空エンジン、ロケットエンジン、人工衛星などの航空宇宙システムの主構造には、軽量で強度や剛性の高い繊維強化複合材料が多用されています。例えば最新の旅客機であるボーイング787やエアバスA350では、主翼、胴体、尾翼など機体のほとんどが炭素繊維強化プラスチック複合材料(CFRP)で構成されています。また、航空エンジンの大型ファンブレードやファンケースにも適用が進んでいます。最近では、1000℃を超えるようなエンジン高温部にも、超耐熱複合材料であるセラミック繊維強化セラミック複合材料(CMC)が実用化されるようになってきました。
航空宇宙システムの性能向上には複合材料や複合材構造技術の高度化が不可欠です。そのため世界中の研究機関(NASAやJAXAなど)や大学、航空宇宙メーカーなどでは、繊維強化複合材料に関する研究開発が積極的に進められています。
研究室では、飛行機や宇宙輸送システム(再使用ロケット)の構造・材料に関わる基礎・基盤研究を行っています。JAXAや航空宇宙メーカ、他大学との共同研究も数多く進めています。研究テーマの例については、「学生の発表一覧」をご覧ください。
2027年度配属学生の卒論としては、将来の宇宙往還機を対象とした「大気圏再突入における機体の熱防御システム」と、再使用ロケットや水素飛行機を対象とした「極低温推進剤用複合材タンク構造」に関わる研究テーマを設定する予定です。いずれもJAXAや航空宇宙メーカー等との共同研究となります。
(大学院への進学について)
2028年3月に定年退職予定のため、博士前期課程(大学院修士課程)への進学を検討している場合は他大学や他研究室に異動する必要があります。
配属にあたっては、下記のようなケースの皆さんが主な対象になるかと思います。宇宙輸送システムに関わる研究に興味がある場合は、是非検討してみてください。
1年間という短い期間とはなりますが一緒に研究を進めましょう。
1.学部卒での就職を希望している。→ 大歓迎です!
2.海外を含む他大学の大学院への進学を希望している → もちろん大歓迎です!
3.大学院としてJAXA連携大学院(平野研)への進学を希望している(詳細はお尋ねください) → 大歓迎です! この場合は研究テーマを大きく変えずにM専攻への進学が可能です。