若手研究者の自立的研究環境整備促進事業
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プロフィール

山田 真実
Yamada Mami

教育協力分野 工学府 応用化学専攻
メールアドレス m-yamada@cc.tuat.ac.jp
研究分野 応用化学
キーワード ナノ粒子、有機無機複合材料
職歴
2002年04月〜2003年03月 日本学術振興会特別研究員(DC2:東京大学)
2003年04月〜2006年12月 北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科(現・マテリアルサイエンス研究科)助手(現・助教)
2006年10月〜現在 JST さきがけ研究員 兼任
2006年12月〜2007年03月 東京農工大学 特任助教授
2007年04月〜 同上 特任准教授
学歴
1998年03月 慶應義塾大学理工学部化学科 卒業
2000年03月 東京大学大学院理学系研究科化学専攻修士課程 卒業
2000年04月 同大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程 入学
2003年03月 同大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程 卒業
受賞歴
2002年05月 Best Presentation Award in Asian Conference on Electrochemistry 2002
2003年03月 Poster Prize at International Symposium Nano-Science of Advanced Metal Complexes
2003年03月 日本化学会第83春季年会 学生講演賞
2003年03月 日本化学会第83春季年会 講演奨励賞
2005年02月 第21回井上研究奨励賞
2007年03月 第56回日本化学会進歩賞
主な論文・解説
Mami Yamada, Zhonrong Shen, and Mikio Miyake, Chem. Commun.,2006, 2569-2571(cover article).
“Self-Assembly of Discotic Liquid Crystalline Molecule-Modified Gold Nanoparticles: Control between 1D and Hexagonal Ordering Induced by Solvent Polarity with Mechanistic Analysis”
Mami Yamada, Masayuki Maesaka, Masato Kurihara, Masatomi Sakamoto, and Mikio Miyake, Chem. Commun., 2005, 4851-4853.
“Novel Synthetic Approach to Creating PtCo Alloy Nanoparticles by Reduction of Metal Coordination Nano-Polymers”
Mami Yamada, Masaya Arai, Masato Kurihara, Masatomi Sakamoto, and Mikio Miyake, J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 32, 9482-9483.
“Synthesis and Isolation of Cobalt Hexacyano/chromate Metal Coordination Nano-polymers Stabilized by Alkylamino Ligand with Metal Elemental Control”
Mami Yamada, Tamon Tadera, Kenya Kubo, and Hiroshi Nishihara, J. Phys. Chem. B, 2003, 107, 3703-3711.
“Electrochemical Deposition of Biferrocene Derivative-Attached Gold Nanoparticles and the Morphology of the Formed Film”
Mami Yamada and Hiroshi Nishihara
C. R. Chimie, “Dendrimers & Nanoscience”, Ed. by Didier Astruc, Vol. 6, p.919-934, 2003.
“Electrochemical Deposition of Metal Nanoparticles Functionalized with Multiple Redox Molecules: Film Formation and Mechanistic Analysis”

研究紹介

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ナノメートルオーダーの超微粒子は、一般に数十から数千単位の原子から構成されるメゾスコピック領域と言われるミクロ領域にあります。それらナノ粒子は、量子サイズ効果(電子の平均自由行程の減少)および表面効果(表面原子割合の増加)という大きく二つの特徴的な効果から、バルク金属とも原子・分子とも異なる化学/物理的性質を有し、次世代の電子工学、触媒、光学および医療材料として活躍が期待されています。本研究では、それらの無機物系ナノ粒子に、更に有機物を複合化させることで、無機・有機単一では発現しえない、両者の長所が重畳した有機・無機ハイブリット機能性ナノ素材を創製することを目的としています。
 有機・無機ハイブリット機能性ナノ素材を構築するに当たり、有機・無機成分選択パターンは無数に存在します。それらを効果的に成分選択し、両者由来の多重機能性を有したナノ材料創製を行っていきます。構成成分ユニットとしては、集積型金属錯体、高分子、機能性有機分子、金属ナノ粒子をターゲットとしています。また、ナノ材料の機能性は、成分ユニットに加えて、ナノ材料の物理構造(形状やサイズ)および成分組成比にも大きく影響されています。よって、成分ユニット、物理構造および成分比、以上三つの合成パラメータを精密に制御・検討した上で、特異な電気光学特性、磁性、触媒機能を有する新規複合ナノ材料を創製することを、研究基本方針として活動を行っています。

本テニュアトラックシステムについて

現在、テニュアトラック制度も含めた研究者の雇用任期制が、各大学で正式導入されつつあります。研究者の任期制制度については議論しなければならない点が多く、賛否両論があり現時点で一概に結論を出すことは困難です。その中で、本プロジェクトは、大規模にテニュアトラック若手研究者を雇用した日本で初めての例ですので、プロジェクト最終結果が、将来の若手研究者がおかれる立場の基盤指針となり得ます。男女問わず後続の若手研究者にとって、魅力的な制度確立に向けて貢献できるのではと考えています。制度自体が新しく未知数が多いので、自身の双肩にかかっている責任の重さを感じると共に、スタートアップ資金や所属研究科のバックアップの元、前向きな自立的研究活動を推進できるものと期待しています。また、採用が大規模であったことから、研究分野を超えた若手研究者間の交流ネットワークは大きな魅力の一つです。

今後の抱負

着任してから数ヶ月、独立研究室を立ち上げ、現在は研究がスタートできる環境が整いつつあります。新しいナノ粒子材料合成にも取り掛かり、プロジェクト最終までには、合成した新規ナノ粒子を薄膜化し、湿式手法を導入した機能性薄膜作製法について検討を行っていきます。研究活動を軌道に乗せることを第一に、配属学生の指導(教育)についても平行して力を注いでいきたいと思います。一研究室、チーム全体として機能を発揮する基本的な体制作りを目標としています。

研究室のホームページ

http://www.tuat.ac.jp/~m-yamada/frame.htm
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