東京農工大学では、文部科学省科学技術振興調整費「若手研究者の自立的研究環境整備促進」事業の採択を受けて、テニュア・トラック制度を中心とする新しい人事システムをスタートさせました。
これは、大学全体の人事制度改革の一環であり、若手研究者育成制度の導入に加え、優れた人材が活躍できる広範な人事制度改革を行うことで、本学の活性化を図るものです。
本学では、国際公募を行い、若手研究者22名を特任助教授(テニュア・トラック教員)として採用しました。若手研究者は、若手人材育成拠点(特別区)に所属し、様々な優遇措置を受けつつ、充実した環境の中で集中的研究を行い、研究能力の確立や維持拡大を図ることになります。
3年度目には中間評価を行うことになっており、業績によっては、プログラム途中でのテニュア取得あるいは研究の中止もありえます。
5年度目には、若手研究者に対する最終評価が行われ、テニュア取得を審査します。
最終評価時に在籍している若手研究者分のテニュアポストを用意するため、業績次第では、全員が本学のテニュア教員になることも可能です。加えて、各人の適正に合った外部機関へのリクルート支援を行うことで、高いテニュア取得率を目指します。テニュア取得に至らなかった若手研究者には、選考のうえ、自主財源により特任教員等に一定期間継続して採用するセーフティーネットの導入を検討しています。
また、全学の人事制度改革においては、教員の再審査制度やサバティカル制度を導入し、教育及び研究の活性化を図ります。
なお、本プログラム終了時には、この特区を発展的に解消して、理念と制度を全学に拡大し、定着させる予定であり、同規模大学のモデルケースとなることが期待されています。
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