メッセージ
鈴木栄
准教授
キミの潜在「農」力で
植物の潜在「農」力を解き放て
本学の園芸学研究室では、様々な園芸作物を対象に研究を行っています。
園芸作物に分類される作物は多種多様ですが、どれも非常に長い年月をかけて品種改良され,世界中で栽培されています。
また同時に、それらの品種に適合した様々な新しい栽培技術も開発されています。
一方で、地球環境や気象条件の急激な変化や、園芸作物に対する消費者ニーズの変化、生産者の減少など、できるだけ早急に対応すべき課題も増えています。
これまでの品種改良や栽培技術などの開発の方法や方向性だけでは、園芸作物の持続的な生産の継続が困難になってきています。
当研究室では、これらの課題を少しでも解決できる方法や技術を開発することを目標に、研究を行っています。
大きな研究目標は、植物の潜在「農」力を引き出し、農業、環境、健康に貢献することです。
このページをご覧の皆さんの潜在「農」力にも期待しています。
髙橋さくら
助教
環境に左右される農業から
環境を制御する農業へ
私の研究のキーワードは、施設栽培、植物工場、環境制御、ブルーベリーです。
園芸作物の中でも、主に果樹のブルーベリーを対象に、「低カリウム果実の生産に関する研究」と「機能性成分を向上させる栽培法に関する研究」をビニルハウスや植物工場で行っています。これらの研究では、“環境を制御する”ことをキーワードとしています。低カリウムの研究では養液を、機能性成分の研究では光や温度を制御し、栽培の側から植物へアプローチしています。植物が本来必要な量以上の肥料をあげていたり、あるいは本来持っている能力を発揮できていない状態であることが考えられますので、栽培方法から目標を達成することを目指しています。
植物を対象としている研究ですので、植物を枯らさないように、日々の管理が重要となります。また、外で栽培するということは雑草や病虫害、天候との戦いでもありますので、それらを承知の上で、共に研究してくれる学生を募集します。
学生
A君
「どうしたら上手くいくか?」
試行錯誤の連続が面白い!
私は「栽培環境が果実の機能性成分に及ぼす影響」について研究しています。
研究を進める上で、栽培実験はもとより、成分分析試験一つをとっても、上手くいかないことの連続です。
だからこそ、「なぜ上手くいかなかったのか?」を問うことを大切にしています。失敗から目をそらさずに向き合う。失敗の原因を考え、時には先生や仲間の知恵を借り、次の一手を打つ。淡々と試行錯誤を繰り返し、一歩ずつ着実に前進していく。このプロセスが純粋に面白いです。
研究で培ったこの姿勢は、私の根底にあり、研究室外の部活動やアルバイトにも活かされています。
卒業後も「どうしたら上手くいくか?」を大切にして、研究者として大好きな農業に貢献したいです。
学生
Bさん
好きこそものの上手なれ
〜好きが加速する園芸研〜
私は、花卉の品種育成を目的として遺伝子組換え技術を用いて研究を行っています。
歴史あるこの研究室で、ひたむきな先生や先輩方に助けていただきながら、最先端の研究に打ち込む日々は充実していて、思い描いていた以上の学生生活を送ることができています。
私の研究では、いかに植物と実験を好きでいるかが大切だと思います。好きだから、植物の細部まで観察して、植物内外の微細な変化も見逃さない。好きだから、毎日のように実験を行い、論文を読む。やがて、その小さな積み重ねが大きな変化に繋がります。
そして、植物好き、実験好きで溢れる、活気ある園芸研が、あなたの「好き」を加速させます。
「好きこそものの上手なれ」
大切なことは、頭の良し悪しや向き不向きではない。愛情を持って植物と実験に向き合うことである。そう信じて、これからも園芸学を楽しみ続けます。