大学院 生物システム応用科学府 生態系型生産システム教育研究分野
農学部 地域生態システム学科 土壌生態管理学教育分野
北大の波多野先生グループにご一緒させて頂き、シベリア、ヤクーツクの土壌調査に参加しました。北緯60度のヤクーツクは、夜は10時過ぎまで明るく、朝は2時過ぎから明るくなると言う、すばらしい気候でした。ヤクーツクでは、タイガ森林地帯およびアラス草原を対照とし、脱窒および窒素固定に関する調査・研究を行う予定です。
標記里山で土壌に関する調査を行いました。調査項目は、濾紙の分解能、ミミズの生息数と重量調査、リタートラップです。
標記学会が東京農業大学で開かれました。日本のサゴヤシに関する研究者が年に1回集う集会で、今回は40名ほどが参加しました。
当研究室からはD1のArchana Shrestaがサゴヤシに生育する窒素固定菌に関して報告しました。
標記学会が名古屋大学野依記念講堂で開かれました。ノーベル賞記念として建てられた野依記念講堂の斬新さ、にはびっくりです。さすがノーベル賞です。
ところで、当研究室からは甘利誠君がポスター発表を、卒業した和田さと子さんが口頭発表を行いました。いずれの発表にも多くの方からありがたいコメントを頂きました。また、土壌機能と微生物多様性と題して、シンポジウム発表を行いました。
標記において話題提供を行いました。普段実験室内でモデル実験に没頭している自分にとって、現場の経験が豊富な方々のコメントは非常にありがたく、ためになりました。演題は「有機性廃棄物を利用した土壌病害防除」と題し、その講演要旨を添付します。
フィリピン、レイテ島のレイテ州立大学を訪問しました。メインの目的はサゴヤシサンプルの採取です。昨年度の調査で、サゴヤシのいろいろな部位に窒素固定活性があることが分かったので、今回はその確認です。どうやらサゴヤシの各部位に窒素固定菌が定着しているようです。それらの生態・特徴を明らかにするのがとても楽しみです。
平成16年度の卒業式が行われました。今年は卒論生が1名、修士学生が4名めでたく卒業となりました。また、研究室で卒業のお祝い会を行いました。
昨年度に引き続き、ミャンマーのイエジン農業大学を訪問しました。先方では、持続型社会形成に関するセミナーを行い、日本及び世界の状況を概説し、今後のミャンマーの発展のための討論を行いました。今回、最も驚いたことは、メタン発酵装置が中国から輸入され、普及し始めていることでした。牛など家畜の糞を集めて、メタン発酵装置に投入し、得られたメタンガスを用いて夜間の電灯として使っているそうです。有名な寺院の一つであるシェダゴンパゴダを訪れたのですが、その素晴らしさには感激です。
神奈川県農業技術センター三浦試験場を訪問しました。2月という真冬にもかかわらず、ダイコン栽培が盛んに行われていました。関東一円の冬場のダイコン消費量の60%を三浦地方がまかなっているそうで、そのすごさに驚きです。また、三浦は江戸時代末期より150年にわたってダイコンを連作しており、連作障害が出ないという点においてもすごいです。
修士学生の和田さんと一緒に、ドイツ、Freiburgで開かれたEurosoil2004に参加し、添付ファイルをポスター発表しました。学会では、スコットランド作物研究所のBrian Griffitths博士などが質問してくれました。
平成15年度の卒業式が行われました。今年は5名の修士学生がめでたく無事修了となりました。また、卒業式で発表された当研究科のベストプレゼンター賞に松岡智生君が選ばれました。
英国における作物生産状況について視察しました。日本と比べ、非常に傾斜が緩やかで広々とした国土を有するこの国では、農家の平均耕地面積が100haを超えるという。びっくりです。硝酸汚染や農薬汚染にはきわめて敏感で、窒素肥料に関しては最大施用量や、施用の時期、施用の場所等が法律で定められており、水系への硝酸流出を出来る限りくい止める方策が採られている。また、農薬に関しては、その使用を躊躇させようと税金が科せられようとしている。(どうなるかは未定)
英国でも有機性廃棄物の有効利用に関する関心が高まっており、様々なコンポストの利用促進に関するキャンペーンが行われている。また、下水汚泥に関しては、その利用方法(量と回数)を規定することで、積極的に農地に還元されている。
ミャンマーにおける作物生産状況を大学院生Khin MoeKyawと視察しました。ヤンゴン周辺およびピマナー周辺の水田および畑を視察し、いろいろな方に意見を伺いました。米の輸出大国であるこの国では、化学肥料や農薬の使用量がきわめて少なく、主に土壌肥沃度に依存した作物生産となっている。そこでは有機物源として稲ワラが重要な働きをしており、あちこちで稲ワラが積み上げられているのを目にする。また、窒素肥料不足の目安のためにLeafColor Chartが至る所に作られ、農家への啓蒙活動が行われていた。
上記会議において、話題提供させて頂きました。この会議には関東、東海、北陸地方の土壌肥料関係の方が多数集まり、関連分野の情報収集にはきわめて有意義でした。
講演題目:有機物施用による土壌病害抑制の可能性
12月1、2日にかけてンドネシア、カリマンタン島、パランカラヤで開催された国際集会LandManagement of Peatlands and Human Dimension
in Southeast Asiaに参加しました。
発表タイトルは
Effect of moisture conditions and vegetation types on carbon dioxideemission from tropical peat
です。
農工大府中キャンパスで日本土壌肥料学会関東支部会が開かれました。当研究室からは以下の3課題を発表させていただきました。また、質問やコメントをしてくださった方々に、感謝申し上げます。
根路銘美穂:生ゴミ炭化物のトマト青枯病抑制資材としての可能性
松岡智生:連作軽石のトマト青枯病抑制に関与する微生物の特定
西島孝紀:拮抗微生物と有機物併用によるトマト青枯病の抑制に向けて。
明治大学生田校舎で開かれた日本土壌肥料学会2003年度神奈川大会に参加しました。当研究室からは以下の5課題を発表させていただきました。多くの方々から大変貴重なコメントを頂き、大変感謝いたします。
佐藤一朗”有機物連用がトマト青枯病の発生に及ぼす影響”
Tajul MD Islam”Control of bacterial wilt oftomato caused by Ralstonia solanacearum by organic amendment"
Khin Moe Kyaw"A casestudy on nitrogen balance in a paddy field planted with forage rice"
柳井洋介”土壌の凍結融解が土壌微生物バイオマスとイナワラ・キチンの分解、硝酸化成能に及ぼす影響”
松岡智生”連作軽石のトマト青枯病抑制培土としての可能性と抑制メカニズム”
また、日本土壌肥料学会より栄えある奨励賞を頂きました。大変うれしいとともに、今後ますます土壌肥料学の発展に貢献しなくてはならないという重責を感じています。懇親会後には多くの方にお集まりいただきお祝い会を開いていただきました。重ねてお礼申し上げます。
東京農工大学農学部にて開催された第4回国際シンポジウム"EnvironmentalIssues in Korea and Japan - Management of River environment and MaterialCycle in Paddy Field Biotope"に参加しました。当研究室からはM2のKhin MoeKyawが"Contribution of biological nitrogen fixation and denitrificationto nitrogen budget in a paddy field planted with whole crop rice" というタイトルで発表し、多くの研究者と意見交換を行いました。
再び、岡崎正規教授と共にフィリピンにおけるサゴヤシに関する現状調査ならびに今後のサゴヤシ栽培の発展に向けた基礎調査にでかけました。今回は、10年生ほどの大きなサゴヤシを切り倒し、デンプンを抽出すると共に、1本当たりの根バイオマスを算出するために、根をすべて掘り起こそうと頑張りました。あまりの大変さに、多くの根を切り取らなければならず、全てを回収することはできませんでしたが、それでも、サゴヤシにロープを巻き付け、それを車で引き抜くという荒技を用いざる得ませんでした。低めの見積もり値は求めることが出来たとおもいます。今回はセブ島の最南端まで、サゴヤシ林を探しに行ったのですが、最も大きなサゴヤシ林をサンボアン周辺で見つけることができました。また、最南端のリロアンからは対岸のネグロス島を見ることが出来ました。
九州博多で開かれた日本土壌微生物学会に参加しました。当研究室からはM2の浜中康弘が”コーヒー粕堆肥連用土壌のトマト根腐萎ちょう病抑制機構に関与する微生物群集の推定”というタイトルでポスター発表を行いました。
三重県鳥羽市で開かれた”サゴヤシ学会第12回講演会”に参加しました。”ヤシ類植物根の窒素固定能と窒素固定菌の特徴、戸来美由紀・豊田剛己・岡崎正規・KhinMoe Kyaw”というタイトルで豊田が口頭発表を行いました。
土壌病害の防除に関して大いに議論が盛り上がりました。20年ほど前から拮抗菌と呼ばれる1種類のスーパーストレインを用いた病害防除の研究が大いに進みましたが、最近は、数種類の組み合わせで、つまり微生物communityをうまく利用して病害を防ごうという流れに変わってきています。その中で、“各種資材を用いた人工的土壌病害抑止土壌の創出に向けて”というタイトルで、この1-2年の研究成果を発表させていただきました。
英国生態学会の特別シンポジウム“Biodiversityand Function in Soils”に参加しました。
また、なんと1843年以来植物栽培試験を続けているRothamsted研究所にも見学する機会を得ました。150年以上の歴史を有する壮大な圃場に感激です。圃場の至る所に見られるミミズの糞塚の規模と多さにも感激。ダーウィンが注目した理由がわかります。また、たまたまある圃場で見られた、モグラによる土の掘り返し量の多さにも感激。まさに感激の連続でした。
岡崎正規教授と共にフィリピンにおけるサゴヤシに関する現状調査ならびに今後のサゴヤシ栽培の発展に向けた基礎調査にでかけました。
樹木なのか草本なのかよくわかりませんが、サゴヤシの大きさにはびっくり。