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◎ 東京農工大学市民講座
「イノベーションを聴く−人に安全・安心な技術−」を開催

 6月30日(土)、府中キャンパス農学部本館講堂において、東京農工大学市民講座「イノベーションを聴く−人に安全・安心な技術−」が、一般財団法人東京農工大学教育研究振興財団との共催により開催されました。
 この市民講座は、本学の教員により生み出される「安全、安心、健康、環境」な技術をテーマに、本学の教員による研究紹介とそれに関する事業を行う企業による事業化技術を一般の方々に分かりやすく紹介し、本学がどのようにイノベーションの創出に貢献しているかを理解いただくのが目的で、昨年度に小金井キャンパスで第1回目「クルマの安全・安心」をテーマとし、第2回目となる今回は「食の安全・安心」をテーマとして行われました。
 当日は、松永是学長の開会挨拶に続き、白井淳資農学研究院教授による「食肉の安全、安心」と題した生肉の衛生管理について講演があり、口蹄疫や鳥インフルエンザ対策に対する本学でのオゾン処理の研究成果がわかりやすく紹介されました。
 引き続き、(株)IHIシバウラ環境事業部の釜瀬幸広氏による「オゾンを使用した殺菌技術の現状」と題した講演では、食品の環境衛生面におけるオゾンを使用した殺菌処理の産業界の状況が紹介され、本学卒業生で宮崎県畜産課の溝部純三氏による「口蹄疫・鳥インフルエンザとの戦い」と題した講演では、数十万頭の牛や豚を殺処分せざるを得なかったいきさつおよび県としての今後の対応策が述べられました。最後に、梶井功東京農工大学教育研究振興財団理事長による閉会挨拶があり、散会となりました。
 20代から60代の市民、会社員、学生、教職員など幅広い層にわたり、合計70名が参加し、講座終了後のアンケート結果では、講座内容に関して「大いに満足」「満足」の割合が合わせて80%以上を占め、今回の内容に対する高い満足度が窺えた一方、前回に比べて少し専門的であるとの意見も多く寄せられました。今後も多くの方が引き続きの開催を希望しており、「よりわかりやすい市民講座」となる工夫を凝らしながら、農工両分野の技術紹介を交互に行っていく計画です。
 
 
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