学内の動き T行事・イベント
◎ 平成23年度公開講座(プロに学ぶゴルフ初級講座<前期>、理科教員のための遺伝子組換え実験教育研修会、アリと自然環境、子ども樹木博士)を開催
<プロに学ぶゴルフ初級講座(前期)>
 5月21日〜6月18日の土曜日の全5回、府中キャンパスゴルフ練習場において、プロゴルファーの掘崇彦氏を招き、公開講座「プロに学ぶゴルフ初級講座(前期)」が開催されました。
 当日の参加者は定員の20名で、内訳は男性12名と女性8名、年齢は23歳から67歳、スキルレベルは初心者から中級者までと幅広い層にわたりました。
 受講者は学習意欲が高く、プロのきめ細かな個人指導と楽しく充実したレッスンにより、それぞれのスキルレベルを向上させることができました。
 本講座は毎回受講希望者が多く、受付開始後すぐに定員に達するほど大変好評となりました。後期も同様の講座を10月〜11月に開講する予定です。
 
<理科教員のための遺伝子組換え実験教育研修会>
 7月26日(火)および27日(水)の2日間にわたり、学術研究支援総合センターの遺伝子実験施設において、公開講座「理科教員のための遺伝子組換え実験教育研修会」が開催されました。
 本研修会は、「教育目的組換えDNA実験」のガイドラインが文部科学省で制定された2001年に、筑波大学遺伝子実験センターと本学の遺伝子実験施設が全国の国立大学遺伝子実験施設に先駆けて開催し、以来、2010年までの10年間における参加者数は、両大学合計で600名以上になります。こうした遺伝子組換え技術の普及につながる両大学の取り組みが高く評価され、今年度、第8回日本植物学会賞特別賞を受賞しました。
 研修会では、遺伝子教育におけるリテラシー向上を目指し、米国で開発された教材キットを利用して行われ、外部講師陣による多面的な講義と実習には、関連法令の知識から遺伝子研究の最先端までが含まれており、1日目は、ヒートショック法で大腸菌にプラスミドDNAを導入するという基本的な実験を行いました。プラスミドにはオワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質の遺伝子が含まれており、2日目に観察する大腸菌コロニーが紫外線ランプの下で美しい緑色の蛍光を放つ様は感動的であったようです。中学や高校の授業では、生徒がこの実験に強く印象を受け、生物学に対する興味が高まるものと思われ、また、多くの参加者は予想以上のレベルの高さに満足していました。
 

 

<アリと自然環境>
 7月30日(土)、府中キャンパスにおいて、小中学生を対象とした公開講座「アリと自然環境」が開催されました。
 この公開講座は今年度が初めての開催となりましたが、身近なアリと自然環境の関わりを観察や採集を通して学ぶことを目的に、日本蟻類研究会が後援し、近藤正樹同研究会会長(白梅学園大学名誉教授)、同会会員の久保田栄氏、井戸川直人氏、高田守氏の協力のもと、佐藤俊幸農学研究院准教授が担当しました。
 当日は、小学校低学年から中学生まで、保護者も含め34名が参加し、雨上がりとなりましたが、林の中、池の周りなど、異なる環境で蜂蜜トラップをしかけ、集まってくるアリを観察し採集しました。また、林床のリター層も採取し、その中のアリを選り分けて採集が行われました。
 昨年整備された講義棟の実習室では、実体顕微鏡を使って種の同定を行い、環境が変わればアリの種類も変わること、庭の環境は林と草地の要素を兼ね備え、アリの多様性が高いこと、地面がコンクリートで舗装されるとアリの多様性が低下することなどを学びました。
 アンケートでは、「とても楽しかった」「参加してよかった」「アリの種類の多さに驚いた」「しばらく地面を見て歩きそうです」などの感想が寄せられ、夏休みに入ってまもない土曜日の開講ではありましたが、家族ぐるみで楽しく学ぶ一日が提供できました。
 
 

<子ども樹木博士>
 8月26日(金)および27日(土)、府中キャンパスにおいて、小・中学生とその保護者を対象とした公開講座「子ども樹木博士」が開催されました。
 本講座は、戸田浩人農学研究院教授、渡辺直明FSセンター自然環境分野長、吉田智弘FSセンター助教が担当し、身近な樹木の名前、性質、用途などを小・中学生とその保護者に野外で解説し、その後に室内で標本の樹木名を当てる試験を行い、正解数に応じて段位を認定するというものです。
 参加した小・中学生たちは、学年や経験によって小グループに分かれ、初級(25種)、中級(52種)、上級(74種)をそれぞれの担当の学生が、丁寧にわかりやすく解説してまわりました。初めて参加した子どもでも10種以上は必ず覚えられ、初段の認定を受け喜んでいました。これまで13年間続けている公開講座であるため、数年続けて参加し実力をつけ、60種以上正解し6段に認定された小学生や、74種全問正解(7段)の中学生も現れました。
 終了後のアンケートでは、さらに知りたいこととして、「花や木の実のこと」「木の昆虫やきのこの名前」などが挙げられ、樹木や身近な自然に対する興味をどんどん深めていく様子がわかり、子ども達にとって夏休みの終わりの有意義な体験となりました。
 

 
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