(社)物理探査学会創立60周年記念事業の学生参加イベントとして開催
されたアイデア・コンペティションで、シュルンベルジェ賞と優秀賞を受賞

 10月21日(火)〜23日(木)、タワーホール船堀で開催された社団法人物理探査学会において同学会創立60周年記念事業の一つとして学生参加イベントのアイディアコンペティションが実施され、農学府農業環境工学専攻修士1年の田中美優さんと工学府物理システム工学専攻博士前期課程1年笹本賢さんのグループが、最優秀技術アイディア賞の「シュルンベルジェ賞」を受賞、また、農学部地域生態システム学科4年の川口牧男さん・松島せり夏さん・南雲祐一郎さんのグループが「優秀賞」を受賞しました。
 このアイディアコンペティションは、物理探査学会および業界の活動について、大学生・大学院生に広く知ってもらうことを趣旨として開催されたもので、「日本のかかえるエネルギー問題、環境問題、食糧問題を解決するための技術的な研究・開発のアイディア」をテーマに、一次審査を通過した11課題によるポスターと口頭でのプレゼンテーションが行われ、学会推薦による特別審査員と記念事業参加の一般審査員の投票により、各賞が選出されました。 
 
 
●シュルンベルジェ賞(最優秀技術アイディア賞)
 「道路熱は地球を救う」 農学府農業環境工学専攻 1年    田中 美優
工学府物理システム工学専攻 1年  笹本 賢
 私たちは都市の温度が上昇するヒートアイランド現象の原因のひとつである道路の熱に注目しました。道路の温度を下げるのではなく、その熱をエネルギーに変える方法として、温度差から電圧を生じさせる現象を利用し、熱電発電をしてはどうかという提案です。熱電素子というものを用いて、日中に道路がため込んだエネルギーを直接電気に変えることで、空気を汚すことのないクリーンな発電ができるのではないでしょうか。
 
 【受賞に寄せて】 農学府農業環境工学専攻 修士1年
田中美優
 アイディアコンテストということで、専門外の勉強をすることになりましたが、発表もそこに至るまでの過程も非常に楽しむことができました。このような機会に恵まれたこと自体がとても幸運だったと思っています。ありがとうございました。
  
 
●優秀賞
 「家庭単位でのバイオガス
 有効利用サイクルの提案」
農学部地域生態システム学科 4年
   川口牧男・松島せり夏・南雲祐一郎
 私たちは、家畜の糞と食品廃棄物を合わせることでメタンガスを発生させエネルギーを作り出すという技術に着目し、家畜の糞や食品廃棄物に代わって人間の排せつ物や生ごみから同じようなことができるのではないかと考えました。さらに、このシステムを家庭に導入することができれば、自家発電や生ごみの減量が見込まれ、エネルギー問題と環境問題双方への一つの解決法になるだろうと思い、バイオガス有効利用サイクルを提案しました。
 
 【受賞に寄せて】 農学部地域生態システム学科 4年
川口牧男
 授賞式はまったく緊張しませんでしたが、やはり名前を呼ばれたときは本当に嬉しかったです。3人で協力して作り上げたからこそ、この賞を勝ち取ることができたと思います。この機会を僕らに与えてくださった斎藤先生に深く感謝しています。
  
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