◎ 「アグロイノベーション戦略研究ワークショップ」を開催

 9月19日(金)〜22日(月)の4日間、府中キャンパスにおいて、アグロイノベーション高度人材養成センター主催により、「アグロイノベーション戦略研究ワークショップ」を開催しました。これは、平成20年度科学技術振興調整費「イノベーション創出若手研究人材養成プログラム」に採択された「アグロイノベーション研究高度人材養成事業」の一環であり、全国12機関に所属する博士後期課程学生およびポストドクター(以下、ポスドク)20名が参加しました。
 21世紀に直面する食料、環境、医療問題等の解決にはイノベーションが重要であるとともに、「アグロイノベーション研究高度人材養成事業」がイノベーション人材の養成モデルとなるべく、一期生である本ワークショップの参加者に対しより高いレベルでの活動を期待する激励の挨拶が小畑秀文学長からあった後、千葉一裕プログラム企画室長から、日本最初の農学博士である新渡戸稲造氏を引き合いに出し、本事業で養成を目指す世の中に貢献できる「力のある」農学系博士像などについて説明がありました。
 「日本の食料自給率を50%にするための政策提言」をテーマにしたグループワークでは、農林水産省から招聘した石原清史特任教授の指導のもと、4つのグループに分かれて、集中かつ徹底した情報分析、活発な議論を行われ、極めて独自性の高い政策提言が取りまとめられました。
 ポスドクから民間企業に就職された方や学生時代に起業しながら博士号を取得された方など4名を講師に迎えた講演会では、自らの体験談や考え方を交えた講演があり、参加者がキャリアを考える上で極めて貴重な情報や示唆を得る機会となりました。
 ワークショップが終了する頃には参加者同士で自然と問題意識が共有されるようになり、メーリングリストなどの作成によりネットワークを構築し情報交換を行っていくことが参加者から提案され、このようなネットワークが本事業の効果を一層高めていくことが期待されます。
 「今後のキャリアに対する意識が大きく変わった」、「迷いが消えた」、「専門分野や年齢の異なる人たちと交流ができて密度の濃い経験になった」等の感想が参加者から寄せられ、成功裏に終了しました。
 なお、本ワークショップ参加者の10名程度は、海外を含む連携協力機関に3ヶ月以上の長期インターンシップへ参加予定となっています。
 


 
 
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