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研究内容RESEARCH TOPICS (2021年4月更新)


現在、日本では1人1年当たりで、約0.66 tの天然ガス、約1.5 kLの石油、約1.5 tの石炭を消費しており、その結果1人 1年で約9.0 t=1日 14000 Lもの二酸化炭素を排出しています(2016年度統計)。2050年の二酸化炭素排出量80%削減をしつつ、安定した社会を構築するためには、再生可能エネルギーの大幅な利用拡大と炭素系資源利用の徹底した高付加価値化を図ることが必須です。そのために当研究室では、以下の研究課題について取り組んでいます。

テーマ1. バイオマスからの化学品・燃料生産プロセスの開発

テーマ2. 炭素系資源の熱化学変換反応器の開発 (熱分解・ガス化・液化・エステル化)

テーマ3. 石炭・バイオマスの熱化学変換反応器の開発 (熱分解・液化・ガス化・燃焼)

テーマ4. 再生可能エネルギーを組込んだ火力発電・バイオマス発電の高効率化

研究内容
バイオマスからの化学品・燃料生産プロセスの開発

バイオマスを用いたバイオリファイナリーが注目を集めています。当研究室では、1つの工程だけに注目するのではなくシステム全体に着目して、木質・藻類・廃棄物系バイオマスからの有用化学品や燃料生産について、安価で低環境負荷型の製品生産システムの開発を行っています。また、バイオマス利用の際に重要である乾燥工程の省エネルギー化と経済性評価の研究も行っています。
炭素系資源の熱化学変換反応器の開発
(熱分解・ガス化・液化・エステル化)
独自開発した急速昇温(50-100 K/s)熱天秤装置や、水熱液化装置などを用いて、石炭や木質・藻類バイオマスの熱化学反応器の開発を行っています。また、今後のバイオマスの拡大利用の鍵となるバイオマスからの油分と栄養素の高効率回収技術の開発も行っています
流動層装置の流動と反応解析 粉体を充填した層(固定層)に下方から流体を吹き込むと、ある流速以上で粉体が流動化し、流動層を形成します。この流動層技術は工業的に広く用いられています。当研究室では、従来型の気泡流動層や循環流動層装置をはじめとして、ダウナー型反応器などを用いて実験を行い、流動層装置の流動解析と反応解析の両方を行っています。
再生可能エネルギーを組込んだ
火力発電とバイオマス発電の高付加価値化
発電部門でのCO2排出の大幅削減に向けて、火力発電やバイオマス発電の高効率化の研究を行っています。今後は、電力システムの安定化に向けての役割も期待されるため、再生可能エネルギーと組込んだ際の非定常運転での高付加価値化も目指します。

東京農工大学 伏見研究室

〒184-8588
東京都小金井市中町2-24-16

TEL 042-388-7062
E-mail: cfushimi at cc.tuat.ac.jp