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研究内容RESEARCH TOPICS (2025年8月更新)


現在、日本では1人1年当たりで、約0.62 tの天然ガス、約1.1 kLの石油、約1.4 tの石炭を消費しており、その結果1人 1年で約8.3 t=1日 13000 Lもの二酸化炭素を排出しています(2020年度統計)。2050年の正味のCO2排出量ゼロを目指し、安定した社会を構築するためには、再生可能エネルギーの大幅な利用拡大と炭素系資源利用の徹底した高付加価値化を図ることが必須です。そのために当研究室では、以下の研究課題について取組んでいます。

研究キーワード:
バイオマス変換工学
炭素系資源熱化学反応(熱分解・ガス化・燃焼/液化・エステル化・水素化)
流動層工学
プロセス設計(低環境負荷、経済性評価、環境負荷評価)
発電(火力発電、バイオマス発電、蓄熱発電 他)

研究テーマ 研究内容
木質バイオマスからの基幹化学品(レブリン酸、コハク酸とその関連物質)・燃料生産と反応実験
バイオマスを用いたバイオリファイナリーが注目を集めています。当研究室では、1つの工程だけに注目するのではなくシステム全体に着目し、木質系バイオマスからの基幹有用化学品(レブリン酸、コハク酸やそこから合成される物質)や燃料生産について、安価かつ低環境負荷型で実現可能性の高い製品生産プロセスの開発を行っています。Green Chemistryの観点、廃棄物削減の観点からプロセスを設計し、経済性と環境負荷を評価しています。また、上記のプロセス開発と連動して、小型反応装置を用いて反応実験を行い、生成物の経時変化の測定、反応機構や反応速度定数の解明を行っています。
藻類からの有用化学品・燃料生産プロセスの開発と反応分離実験

独自開発した連続式水熱液化装置や小型反応装置などを用いて、藻類バイオマスからの有用化学品生産の高効率化を目指して、反応実験と分離実験を行っています。その結果に基づいて実現性の高いプロセスの開発と評価も行っています。
再生可能エネルギーを組込んだ発電所の高付加価値化と流動層蓄熱実験
発電部門でのCO2排出の大幅削減に向けて、火力発電やバイオマス発電の高効率化の研究を行っています。今後は、電力システムの安定化に向けての役割も期待されるため、再生可能エネルギーを組み込んだ際の非定常運転での高付加価値化と経済性評価も行っています。関連して、流動層装置の流動解析と反応解析および粒子の非定常での伝熱速度の測定も行っています。

東京農工大学 伏見研究室

〒184-8588
東京都小金井市中町2-24-16

TEL 042-388-7062
E-mail: cfushimi at cc.tuat.ac.jp