体験工房2018:体験テーマ8

8. オーロラをつくる:磁界によって形作られた“プラズマ”からの発光

 オーロラは太陽風という放射線によって地球と宇宙の境界付近に引き起こされるプラズマの発光です。天上にひろがる神秘に思いを馳せて地上実験を楽しみながら、オーロラはなぜ極点付近でのみ見られるのか?何がどうして光るのか?
ひととき学んでみましょう。

オーロラはフィンランドやアラスカなどの北極圏に近い地域の上空で見られる発光現象である。上空100km程度の希薄な大気中で発生し、北極を中心とする巨大なリング(オーロラ・オーバル)を形成する。地球上からは、青・緑・赤色の壮大なカーテン(オーロラ・カーテン)が見られることになる。

本テーマでは、このような発光現象が起こる原理やメカニズムを調べるため、約1億分の1のスケールの模型を作り、実際に擬似的なオーロラを発生させる。そして、オーロラが発生する仕組みについて調べると共に、その色や形が何によって決まっているのかを調べる。

図 擬似オーロラ発生装置からの発光

以下のキーワードは、発生の仕組み、色や形を決める要素に関連した言葉である。興味のある方は是非調べてみて頂きたい。少し難しいものもあるので、それらについては当日詳しく説明する。また、オーロラについては未だに分かっていないことも数多く存在し、現在も活発な研究が行なわれている。そのあたりの話も時間があれば紹介する予定である。

1.発生の仕組みに関するキーワード
  太陽コロナ(オーロラの源)
  太陽風(地球上で吹く風とは大分違う)
2.形に関するキーワード
  地磁気(北極圏の地球磁界が重要)
  プラズマ(固相・液相・気相に続く、“第4の相”とも言われる)
3.色に関するキーワード
  原子や分子(大気中の成分である酸素原子・酸素分子・窒素分子が重要)
  衝突(ミクロな衝突)
  寿命(光を出すまで生き残れるかが鍵)


以下のウェブサイトが大変参考になります。
 オーロラの旅 -アサヒ・オーロラ教室-(アサヒ学術振興財団)
 アラスカ大学フェアバンクス校 地球物理学研究所 国際北極圏研究センター
 http://asahi-classroom.gi.alaska.edu/jsite/index.htm
 また、オーロラ発生装置に関しては、下記のウェブサイトを参考にさせて頂きました。
 http://www.jsf.or.jp/sln/aurora/index.html