東京農工大学

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研究TOPICS

空気中の熱エネルギーを電気に変換する世界初の「メタマテリアル熱電変換」を提案 工学部 知能情報システム工学科 エネルギーデバイス工学研究室

空気中から熱エネルギーを集めて電気に変換する技術「メタマテリアル熱電変換」を世界で初めて提案し、その効果を実証しました。実用化できれば、道路やビルの表層の熱を利用して発電し、建物内のIoTデバイスへ給電する環境発電素子への展開が期待できます。この技術の優位性は、空気中の熱エネルギーを電気に変換することで、空間を冷却する技術としても流用できること。まさに理想的なエネルギー循環が可能になります。

独自開発したメタマテリアル

メタマテリアルは、当研究室が独自開発した人工材料で、自然界の材料では実現できない光学特性を持っています。この技術を使えば、発熱が問題となっている高集積電子デバイスの冷却を加速できます。スケールアップできれば、世界中で懸念されるAI向けデータセンターの発熱問題などを解決できる可能性もあります。

日本はもともとこうしたデバイスマテリアルの技術開発において、確かな実力があります。今後、次世代のAIや半導体開発を支える材料の技術にますます注目が集まるでしょう。

ナノスケールの光や熱を可視化する電子顕微鏡
久保 若奈 教授

工学部
知能情報システム工学科
久保 若奈 教授

Student's Voice

渡邉周さん

大学院工学府
知能情報システム工学専攻 博士前期課程1年
渡邉 周さん

私立桐光学園高等学校出身

メタマテリアルが熱を奪う様子を
赤外線カメラで捉えることに成功!

空気中の熱を電気に変える「メタマテリアル」の性能を評価する研究に取り組んでいます。メタマテリアルは、光(赤外線)や熱をピンポイントで吸収できる機能を持っています。私たちの研究チームは、この素材がまわりの媒体から熱を奪って冷やす様子を世界で初めて赤外線カメラ映像として捉えることに成功しました。素材表面における熱抽出を可視化できたことで、周囲を冷却するデバイス開発の可能性がますます広がります。

私は高校時代からプログラミングに興味があり、工学部知能情報システム工学科に進学しました。その後、光や熱など目に見えないナノスケールの物理現象に惹かれ、現在に至ります。
将来の目標は、グローバルな世界で活躍できるエンジニアになることです。学部4年次に参加した国際学会で英語による研究発表を経験し、自信がつきました。できれば、在学中に海外大学での研究留学にも挑戦し、最新のデバイスマテリアルに関する研究の視野を広げたいと思っています。

メタマテリアルを用いた冷却装置

※掲載内容は、2026年3月取材時のものです。