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   編集後記

編集責任者 村田 実貴生 

 今号は、文化祭の為の号であると同時に、三年生引退の為の号でもある。しかし、そういうものは普通、三年生の最高潮の状態をもって発行されるべきであるが、どちらかというと「がり勉」とは対極に位置するうちの三年生部員も、さすがに大学受験を目の前にしているだけあって(それならば、今まで編集責任者をやっている私はいったい何であろうか)、勉強時間もなかなか割けず、量としては、体力の限界にきたスポーツ選手並みになってしまった。前々から念を押しておけば良かったとも思ったが、それは半ば勉強するなと言っているようなものなので、念を押し損ねてしまった。
 しかし、三年生は皆、これが最後だと思って書いているので、何かを残そう、何かを伝えよう、という思いだけは、今までの作品には負けまいと思う。その思いを読み取ってほしいと思う。

 このように、三年生は十月までねばったのだけれども、今号をもって三年生は引退ということになる。私は、自分が情けないと思うときにしか泣かないので、感慨の余り泣くということはないが、製本し終わったときくらいに泣いている三年生がいるかもしれないと思う。文芸部に入るような人は、涙腺を鍛えられたような人が多いから、私一人だけが泣かないというような間の悪いことはなかろうが。

 次号は、三年生無接触で、一年生だけで作ってくれるのだろう。一月ごろにできていれば嬉しいが、遅くとも卒業までには作ってほしいと思う。
 と、過度な期待をかけたが、期待に答えられると思うからそうするのである。一年生は頑張ってほしいと思う。

 いつものことであるが、大切なことであるので、最後に、文芸部のさらなる発展を祈って、編集後記を終えることにする。


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