これまでの活動

2023年度のGXサイエンスキャンプでは、
FIELD STAGE 3回、CAMPUS STAGE 1回の
計4回のプログラムが各1泊2日行われました。
各プログラムの様子をご紹介します。
第1段階

FIELD STAGE

フィールドステージ

第1回 Food Issue

第2回 Environment Issue

「GXサイエンスキャンプ」は2023年度に開始した高校生向けプログラムです。次世代のGX(Green Transformation)人材の育成を目的として、フィールド見学、調査、実験などの現場体験をベースにして、食料、環境、エネルギーなどの課題についてディスカッションを行うものです。フィールドステージのFood Issueは2023年9月23日(土)、24日(日)、Environment Issueは10月28日(土)、29日(日)に開催しました。
全国の高校から第1回は22名、第2回は30名の高1、2、中3生が参加しました。
Food Issueでは農学部生物生産学科の大川泰一郎先生が講師を担当し、福島県富岡町で震災後の農業復興の現状、次世代有機農業、IoT、AIを活用したスマート農業などを見学し、食料問題についてディスカッションを行いました。
Environment Issueでは農学部環境資源科学科の高田秀重先生、水川薫子先生が講師を担当し、多摩川の水溶性人為有機化合物汚染の調査を行いました。昭島市の「多摩川上流水再生センター」近くでサンプリングした川の水を府中キャンパスで化学分析し、都市河川への下水処理水の影響の定量的評価を行いました。その後、6つのグループに分かれ、環境問題の解決方法について議論し、解決方法のプレゼンテーションを行いました。

福島県営農再開地域(富岡町)で育成したイネ品種について大川先生から説明
福島県営農再開地域(富岡町)で育成したイネ品種について大川先生から説明
多摩川河川敷で河川への下水処理の状況について高田先生から説明
多摩川河川敷で河川への下水処理の状況について高田先生から説明
採取した河川水の分析について水川先生から説明(府中キャンパス)
採取した河川水の分析について水川先生から説明(府中キャンパス)

第3回 Energy Issue

第3回は12月25日(月)、26日(火)に全国の8都県の学校から36名の高校1年生、2年生、中学3年生が参加し、フィールドステージのEnergy Issueを開催しました。
事前学習動画、講義を大学院生物システム応用科学府の秋澤淳教授が担当しました。
1日目の午前は清瀬市の大林組技術研究所でZEB(net Zero Energy Building)とスマートエネルギーシステムなどの取り組みを見学し、午後は羽村市の西東京リサイクルセンターで食品残渣からバイオガスを製造するプラントおよびバイオガス発電の様子を見学しました。夜にはミサワホーム総合研究所太田環境エネルギーセンター長からZEH(net Zero Energy House)に関する講義を受けました。
2日目の午前は横浜市資源循環局鶴見工場、鶴見資源化センターでごみ焼却発電、廃棄物リサイクルの様子を見学しました。午後は6つのグループに分かれ、エネルギー問題の解決方法について議論し、対策案のプレゼンテーションを行いました。
参加者からは、「参加前はあまりエネルギーについて知らなかったが、今回のキャンプを経て、エネルギー技術の可能性や⾯⽩さや問題点や課題を学ぶことができました。」「エネルギー問題はさまざまな課題が組み合わさっているため簡単には解決しない。だが、再⽣可能エネルギーという半永久的に使⽤できる発電は今後の⽇本のエネルギー⾃給率向上に期待できることがわかった。」などの感想が寄せられました。

バイオガス発電の発酵残渣の肥料への利用を説明するアーキアエナジー株式会社植田代表取締役
バイオガス発電の発酵残渣の肥料への利用を説明するアーキアエナジー株式会社植田代表取締役
全国から36名の高校2、1、中3生が参加しました
全国から36名の高校2、1、中3生が参加しました
第2段階

CAMPUS STAGE

キャンパスステージ

GX Solution

2023年の9月に食料、10月に環境、12月にエネルギーの課題に取り組んだ生徒から、2024年3月23日(土)、24日(日)に37名が集まり、キャンパスステージを開催しました。
1日目は天竺桂弘子副学長が「昆虫資源利活用の新たなカタチ」と題して先端研究者講演を行いました。受講生からは「昆虫についてはこれまで「昆虫食」しか考えていませんでしたが、視点を変えてみれば医学など様々な分野に応用できることを知り、昆虫の可能性を感じました。」などの新しい気づきがあったようです。
2日目は東京大学大気海洋研究所横山祐典教授から「Cの動きで理解する気候と環境」の講演がありました。「これまで環境問題と聞いて、現代の人々の行動などと関連付けて考えていましたが、地球の歴史は長く、そのほかの惑星も関連させることで分析しやすいと分かり、興味深かったです。」などのコメントがありました。
2日間を通して6つのグループに分かれ、農工大の学生がファシリテーターをつとめ、GXに関する課題解決の方法をディスカッションし、プレゼンテーションを行いました。
参加生徒からは、「高校生に広い見識を与えてくれる内容で、新鮮で興味深い内容までありました。二日間が有意義で楽しい時間でした。」「将来、大学で研究をしたいと思う気持ちが強くなりました。」などの感想が聞かれました。

先端研究者講演:天竺桂副学長「昆⾍資源利活⽤の新たなカタチ」
先端研究者講演:天竺桂副学長「昆⾍資源利活⽤の新たなカタチ」
先端研究者講演:東京大学大気海洋研究所横⼭教授「Cの動きで理解する気候と環境」
先端研究者講演:東京大学大気海洋研究所横⼭教授「Cの動きで理解する気候と環境」
6つのグループに分かれGX課題解決にむけたプレゼンテーション
6つのグループに分かれGX課題解決にむけたプレゼンテーション
全国から37名のGXに関心のある高校生が参加
全国から37名のGXに関心のある高校生が参加

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  • 東京農工大学 グローバル教育院
  • GXサイエンスキャンプ担当
  • 〒183-8538 東京都府中市晴見町3-8-1
  • TEL&FAX 042-367-5949
  • メール gxcamp@m2.tuat.ac.jp