農工大生のキャンパスライフ(工学部)
農工大生は、キャンパスでどのような生活をしているのでしょう?
工学部化学物理工学科の先輩に勉強や課外活動について聞きました。
工学部 化学物理工学科
物理・化学双方からの
アプローチが
研究や就職の強みになる!
化学物理工学科 2年
農工大を選んだ理由、また所属学部・学科を選んだ理由は?
中学生の頃から理科の実験が大好きで、将来は研究開発ができる仕事をしたいと思い、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定高校に通っていました。農工大に行きたいと思ったのは、高校2年生のときに参加した高大連携の「GIYSE(ジャイズ)プログラム」がきっかけです。同プログラムの“ラボステージ”で、農工大の先生や大学院生の方と一緒にメタン発酵による循環型処理システムの研究に取り組むなかで、自分もここで研究がしたいと思うようになりました。
私は落ちついた雰囲気の大学でのびのび勉強をしたいと思っていたので、木々が多く広々とした農工大のキャンパスはまさに理想的でした。化学物理工学科で化学と物理の両方を深掘りできるのも、他大学にはない魅力でした。
入学前と入学後で農工大の印象は変わりましたか?
イメージが大きく変わったことはありません。ただ、大学というと自分の好きな分野の勉強をとことん追求するイメージがあったので、1年次に体育や人文系といった選択科目が必須だったことには驚きました。私は体育、経済学、日本国憲法などの授業を受けたのですが、結果的にいろいろな学びや発見があってよかったです。体育のサッカーは想像以上に楽しく、チーム戦を通して他学科の人とも仲よくなりました。
現在の大学生活について、教えてください。
大学での勉強が中心の生活で、夕方や夜の空き時間には通学路の駅ビルにある惣菜店でアルバイトをしています。農工大の先生は情熱的で教え方が上手な先生が多いので、毎日授業を受けるのが楽しいですね。2年次の授業で印象に残っているのは、流体の流れや移動を扱う滝山先生の「移動現象論」です。これは、例えるなら冷蔵庫に入れて冷やした0度のスイカを25度の環境に取り出して、何秒後に常温に戻るかを算出するような学問です。先生の解説が絶妙で、とてもわかりやすい授業でした。
大学生活で、現在一番力を入れていることは?
3年生の後期からは研究室の配属が決まるので、希望の研究室に入れるように単位の取得とGPAを上げることに力を入れています。自分の興味のある授業ならモチベーション高く取り組めると思い、選択科目は自分が好きな授業や楽しめそうな授業を厳選しました。
どの研究室に希望を出すかは検討中ですが、1年生のときに受けたグループ別での研究室訪問・発表の授業でお世話になった研究室が気になっています。流体間の“化学反応”を流体の流れや熱・物質の輸送といった“物理過程”と合わせて取り扱う研究をしていて、化学と物理の両面で研究ができることに惹かれています。
学部3〜4年からの専門研究に向けて、楽しみなこと、不安なことは?
今後、自分で計画を立てて研究を進められることが楽しみです。大学1〜2年生でやってきた実験は、すでにテキストに書いてある答えを確かめるようなものがほとんどでした。これまでは、みんなが同じ答えをレポートに書いていましたが、これからは答えのわからない研究や新しい発見が待っていると思うとワクワクします。希望の研究室に入れるか、卒論を書き上げられるのか、それが就職でどう評価されるかなど不安もありますが、いい研究ができるように頑張りたいです。
将来進みたい研究分野、職業などがあれば、教えてください。
洗剤や化粧品といった化学メーカー系の研究開発職に憧れていたのですが、最近は自分の研究を自動車やバイクの仕事に活かせないかと思い、進路を悩んでいます。父がディーラーで働いているので、もともと自動車は身近な存在でした。高校3年生のときにマニュアル車の免許を取得してから車の運転が好きになったことや、さらに最近大型二輪の免許を取ったことから、電気自動車といったエンジンの開発研究に携われないだろうかと考えるようになったんです。将来のキャリアによって研究室選びも変わってくるので、慎重に結論を出したいです。
農工大を志望する受験生にアドバイスを!
「工学部化学物理工学科」は、化学と物理両方好きな人や、将来どちらかに決めるかで悩んでいる人におすすめです。化学と物理の両軸で理解を深められることは、どちらかの研究開発を深めるうえでも、就職活動においても役立つと思います。私が受けたSAIL入試などのAO入試を検討している人は、高校1〜2年生のうちから大学主催のイベントなどに注目しておくといいと思います。こういったイベントへの参加が有利に働くこともあるので、チャンスを逃さないように挑戦してみてください!
受験時代の勉強方法、使った参考書、問題集を教えてください。
苦手な英語は『英単語ターゲット1900』という単語帳を使い、学校の単語テスト対策をしっかりするなど、まずは暗記を徹底しました。次に『英文法Vintage(ヴィンテージ)』で文法や構文を学び、学校で配られるプリントを活用して長文対策をしていました。得意な数学は『チャート式基礎からの数学(通称青チャート)』を使っていました。SAIL入試対策では、高校の先生に「GIYSEプログラム」の研究内容について添削してもらい、時間を測りながら落ち着いてプレゼンできるように練習しました。
農工大入試の際のエピソードはありますか?
SAIL入試当日は、指定の教室に入ると10人ほどの先生がいて、それだけで緊張してしまいました。でも、当日までに高校の先生に何回も練習に付き合っていただいたおかげで、本番は落ち着いて発表することができました。質疑応答も鋭い質問が来ることを予想してしっかり準備しておいたので、想定よりも答えやすく感じたのを覚えています。
- 6:30
- 起床
- 8:45
- 登校して1限「工業熱力学」を受講
- 10:30
- 2限「拡散分離工学」を受講
- 12:00
- 工学部の学食や駅チカの飲食店で昼食
- 13:00
- 課題に取り組む
- 14:45
- 4限「マーケティング(選択科目)」を受講
- 17:00
- 惣菜店でアルバイト
- 21:30
- 帰宅
- 22:00
- お風呂など
- 24:00
- 就寝
※掲載内容は、2023年2月取材時のものです。