東京農工大学

受験生の皆様

農工大生のキャンパスライフ(農学部)

農工大生は、キャンパスでどのような生活をしているのでしょう?
農学部共同獣医学科の先輩に勉強や課外活動について聞きました。

農学部 共同獣医学科

神田美桜

自分の手で治療ができる
鳥の専門医を目指したい

神田 美桜さん
KANDA Mio
農学部
共同獣医学科 2年
私立鎌倉女学院高等学校出身

農工大を選んだ理由、また所属学部・学科を選んだ理由は?

獣医学を学びたいと考えるようになったきっかけは、高校1年生の頃に飼い始めたセキセイインコが難病にかかったことです。今はすっかり元気になったのですが、有効な治療法がなく、免疫を上げる治療を続けるしかないもどかしさを感じました。

その経験で知ったのが、獣医学は人間の医学よりも発展が遅いという事実です。小鳥特有の病気の治療法を自分で見つけたい、そしてお世話になった鳥の専門医の先生のようになりたいという思いから、獣医学科に進むことに決めました。農工大には国立では数少ない獣医学科があるうえ、農工祭や大学での模擬授業で感じた穏やかな雰囲気が自分にも合っていたので、第1志望に選びました。

入学前と入学後で農工大の印象は変わりましたか?

入学前に抱いていた穏やかなイメージは今も変わりません。同じ獣医学科のクラスメイトも温厚で真面目な人が多く、みんな遊びと勉強のメリハリをつけて学生生活を送っている印象ですね。テスト前に図書館へ行くと、同じ学科の友達を見かけることもよくあります。
獣医学科は1学年40人ほどで、中高時代のクラスのようなアットホームな雰囲気です。実習では基本的に出席番号順で振り分けられたグループで取り組むので、同じ班のメンバーとは自然と仲よくなりました。

現在の大学生活について、教えてください。

1年生の頃は概論など基礎を学ぶ授業が多かったのですが、2年生からは実習系の授業が増えて、ぐっと忙しくなりました。2年の後期には「実験動物学実習」「解剖学実習」「微生物学実習」「生理学実習」と週4回は実習系の授業を受けていました。

2限のある日は、授業や実習の後にそのまま友達と学食に行くことが多いです。今は一人暮らしなので、節約のためお弁当をつくって持っていく日もあります。サークル活動はしていませんが、週に2回ほどパン屋でアルバイトをしています。

大学生活で、現在一番力を入れていることは?

力を入れているのは、やはり勉強です。2年以降の実習授業で実践的に専門領域を深めていけるのは、獣医を目指すうえでとても役立つと感じています。例えば、「実験動物学実習」では、授業ごとにいろいろな研究室の先生が来てくださり、さまざまな動物を診ることができました。個人的には、聴診器で犬の心音を確認する授業が印象に残っています。「解剖学実習」では、資料を読むだけではわからない動物ごとの特徴や構造、同種で生じる個体差を知ることができて勉強になりました。

学部3〜4年からの専門研究に向けて、楽しみなこと、不安なことは?

今後は臨床系の授業や実習が増えてくるので、今から楽しみです。将来は動物病院で働くことを考えている私にとって、臨床の現場を見られるような授業や実習は魅力的だなと思います。

4年後期からの研究室でいうと、愛玩鳥の感染症について研究できる「獣医伝染病学研究室」に入りたいと考えています。先生にお願いしてその研究室を見せていただいたこともあり、ますます意欲が高まりました。鳥に関われる機会が増えるのはうれしいですね。一方で、卒論テーマの決定や発表、国家試験に向けた勉強との両立などはまだ全く想像がつかなくて、今からドキドキしています。

将来進みたい研究分野、職業などがあれば、教えてください。

鳥の専門医になることを目指しています。臨床ではなくウィルスの研究の道に進むことを考えた時期もあったのですが、先生から「研究することと自分で治せることは違う。自分の手で鳥を治せるのは素晴らしいことだと思うよ」というアドバイスをいただいたんです。その言葉を聞いて、改めて自分の手で治療ができる臨床に魅力を感じました。小鳥の手術ができる獣医師は少ないので、外科にも携われる専門医になるのが目標です。

農工大を志望する受験生にアドバイスを!

受験に向けてモチベーションを保つのが難しい時期もあるかもしれませんが、そんなときこそ大学に足を運んでみてください。農工大の教室で勉強したり、学食で友達とご飯を食べたりしている自分の姿を想像するとやる気が出ますよ。ほかにも「大学に合格したらやりたいことリスト」を作ってみるのもおすすめです。私も受験期はそのリストを見返して「友達とディズニーランドに行くのを楽しみに、今は勉強を頑張ろう」とモチベーションを高めていました。

受験時代の勉強方法、使った参考書、問題集を教えてください。

受験を意識し始めたのは高校2年生の頃です。家で勉強できないタイプだったので、受験期はずっと塾の自習室にこもって勉強していましたね。私は受験校を農工大の共同獣医学科だけに絞り、落ちたら浪人する覚悟でいたので、共通テスト対策と農工大に特化した記述対策に力を入れました。

共通テスト対策で実践したのは、駿台や河合塾から出ている予想問題集をひたすら解きまくることです。農工大の理系科目の記述対策としては、ひらめき力よりも基礎からの理解力が問われる問題が多い印象を受けたので、暗記というよりも自分の言葉で説明できる勉強法を意識しました。

農工大入試の際のエピソードはありますか?

共通テスト当日は、会場に同じ高校の生徒がたくさんいて心強かったのを覚えています。初めての共通テストがどんなものなのかわからず不安でしたが、必ずしもすべての難易度が上がったわけではありませんでした。例えば、数学では会話調の問題形式が登場しましたが、その分、会話から解法のヒントを見出すことができました。共通テスト直後は自信を持てなかったのですが、自己採点でちゃんと点数を取れていたことがわかり安心しました。

7:00
起床
8:45
登校して1限「動物行動学」を受講
10:30
2限「技術者倫理」を受講
12:00
学食で友人と昼食
13:00
3限〜4限「解剖学実習」を受講
17:00
帰宅
20:00
レポート・課題
24:00
就寝

※掲載内容は、2023年2月取材時のものです。