2020年度 東京農工大学テニュアトラック准教授公募要項
東京農工大学では、「光融合科学から創生する「命をつなぐ早期診断・予防技術」研究イニシアティブ」、「脱プラスチック社会」の2研究領域に関係する研究分野において、本学テニュアトラック制度によるテニュアトラック准教授3名を全学一括公募いたします。任期は5年間です。
採用された若手研究者は、本学のグローバルイノベーション研究院テニュアトラック推進機構に所属し、分野に応じた協力部局(工学研究院又は農学研究院)と連携しながら独立した研究室を運営できます。任期中に優れた業績を上げた場合には、任期なし(テニュア)ポストに採用されます。また、研究室の立ち上げに必要なスタートアップ資金、事務支援サポートなどにおいて優遇措置があります。さらに、講義負担と学内管理業務の負担を一定の範囲で軽減し、集中して研究を行う環境が与えられます。協力部局の学部と大学院では専門分野についての講義を行い、大学院生の研究指導をすることが期待されます。テニュア付与審査を3年目と5年目に行い、その評価に基づき任期なし雇用形態に移行します。業績が特に優れる場合には3年目の審査後に早期テニュア付与されます。本学のテニュアトラック制度ではテニュア付与後のポストは全員分用意されており、着任後6ヶ月以内に評価基準を設定し、研究・教育実績評価に基づいてテニュア付与審査が行われます。(詳細下記)給与は、後で述べるように、テニュアの教員とほぼ同等です。
東京農工大学が強化する以下2研究領域について、関係する研究分野7分野、計3名を募集します。2研究領域内の既存の研究内容だけでなく、新たな切り口による2研究領域への貢献をなす研究提案も歓迎します。
(研究領域1の概要)
高齢化社会を迎えるにあたり、健康及び医療サービスへのニーズが増加している状況を背景に、実際の早期診断や予防に直結する生命科学分野と獣医学分野のキーテクノロジー群を、異分野との親和性が極めて高い光科学によって基盤的かつ横断的に融合させて広範な実用化を狙う領域です。光融合科学から創生する「命をつなぐ早期診断・予防技術」を国際標準化して世界に展開することで、産業構造の変革、新たな市場の創出を目指します。
(研究領域2の概要)
本領域では、持続可能な開発目標(SDGs)の達成および、2050年石油ベースプラスチックゼロ実現に向けて、種々のプラスチック課題への解決を目指します。2019年8月に本学が宣言した、「農工大プラスチック削減5Rキャンパス」(TUAT Plastic 5R Campus)活動に基づき、プラスチック代替材料の産業化を視野に入れた、先端的な新素材開発等を含めた研究を推進し、環境低負荷型社会に貢献します。
<領域1、領域2に関係する研究分野一覧>
領域 |
分野別 コード |
分野 |
教育・研究キーワード |
領域との関連性と求められる人材像 |
募集人数 |
領域2 |
A |
微生物資源開発科学 | (1)微生物酵素系開発 (2)生分解マテリアル生産 (3)プラスチック分解酵素系 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
微生物によるプラスチック原料分子の高生産、プラスチック分解微生物や酵素の探索・開発、例えば、新奇酸アミド合成や、炭素-炭素結合を主鎖とする石油系ポリマー分解等、高度なテーマにチャレンジできる意欲的な人材を求めます。テニュア取得後は本学の教育及び管理運営を担う人材を求めます。 | 7分野から3名 |
領域1 |
B |
分子栄養学 | (1)食由来代謝物 (2)内分泌代謝 (3)免疫 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
本分野は食由来代謝物の生体内可視化・定量化による分子レベルでの生体調節機構解明と予防医学・技術応用を目的とします。農・工・医・薬などの既存の学問領域にとらわれない異分野融合研究のもと、独立研究室として独自の研究を邁進できる高い志を持った人物を求めます。テニュア取得後は、食品・栄養学に関する教育及び、本学の管理運営を担う事ができる人物を求めます。 | |
領域1 |
C |
植物圏未来疫学 | (1)バイオイメージング、ゲノム科学、AIなどに基づく植物圏生物間相互作用の理解 (2)病害虫発生の未来予測 (3)新しい病害虫制御技術の確立 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
植物圏における昆虫類、植物、微生物、土壌微生物等の生物間相互作用について光科学技術を用いて新たな病害虫制御技術の確立に繋がる研究を行い、将来的に生物制御科学部門の教育に熱心に取り組める人材を求めます。 | |
領域1 |
D |
ネクストウイルス制圧学 | (1)感染源動物の特定 (2)感染拡大シミュレーション (3)ワクチン・治療薬の迅速開発 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
光科学技術を用いて非破壊でウイルスを検査できる技術およびウイルスゲノムの変異メカニズムを解析して未来に出現する感染症を予測する研究(KT5:感染症・疾病の未来予測と未然対策)に取り組み、次に出現するコロナウイルス感染症等に対応できる研究のできる方を求めます。 | |
領域1 |
E |
システムバイオロジー | (1)システムバイオロジー (2)オミックス解析 (3)合成生物学 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
生命現象や生合成プロセスをシステムとして理解するシステムバイオロジー分野・バイオテクノロジー分野において、世界をリードした教育研究を行うことのできる教員を選考します。例えば、代謝工学やマルチオミックス解析、バイオインフォマティクスなどを活用し、領域で推進する医療関連産業やバイオ産業への応用研究にも携わることができる人材を求めます。 | |
領域1 |
F |
生体医用工学分野 | (1)早期診断 (2)医療機器 (3)生体医用フォトニクス 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
光科学技術を基盤として最先端の電子・光子・量子技術を駆使し、生命科学分野と獣医学分野を横断的に融合させて、医療革新に直結した早期診断・予防に関する先進的・先導的な研究を展開できる方を求めます。独立した研究室を運営し、生体医用システム工学科の教育を担当します。 | |
領域2 |
G |
環境・エネルギープロセスインフォマティクス | (1)ライフサイクルアセスメント (2)プロセスインフォマティクス (3)脱プラスチック (4)環境低負荷型社会 注)上記キーワードのどれかに該当すればよい |
地球環境保全・持続可能な社会構築を牽引するため、原料から物質寿命までをプロセスとして捉え、AIや量子計算など新しいインフォマティクスの手法を取り入れながら、ライフサイクルアセスメントの概念をコト作り・モノ作りに活かすことを指向した研究人材を求めます。 |
博士の学位を有している方、および上記の分野及び教育・研究キーワードに該当する領域において、独創的な研究を推進している方を対象とします。数年間程度の助教やポスドクの経験または企業勤務経験があることが望まれます。また、博士の学位取得後10年程度以内の方が対象となります。
選考は、各分野における1次選考と、全学における2次選考の2段階で行います。どちらも、書面及び面接による審査があります。
選考にあたって、本学では特に以下の点を重視します。
・ 国際的に評価される卓越した研究業績を有している。
・ 関連分野の学部と大学院における教育関与が期待できる。
・ 社会的にインパクトのある独創的な研究を推進している。
・ 海外研究機関の研究者との国際共同研究並びに国際共著論文への貢献が期待できる。
スタートアップ資金は初年度450万円です。次年度以降の研究費は一般のテニュア教員と同額です。着任時に独立した研究スペースを配分します。
本公募におけるテニュアトラック教員は、国際共同研究、国際共著論文について一層の研究業績が求められます。
また、採用分野に関連した上記領域1または領域2のプロジェクトに参画し、研究推進に貢献して頂きます。領域プロジェクトから支援を受けることもできます。
採用後3年目に中間評価を行い、特に優れた研究者はこの時点で早期テニュア付与が決定されます。5年目には最終評価を行います。本学ではテニュアトラック教員全員分のテニュアポストを用意しますので、優れた業績を上げれば全員がテニュアに採用される可能性があります。テニュア付与審査の結果、テニュアを付与しないこととなった場合は任期満了の退職となりますが、1年間を限度として特任准教授としての在籍を認めます。
テニュアトラック教員は、将来テニュア教員として本学における学生の教育を担うことになるので、分野に応じた関係部局での学部と大学院の講義と大学院生の研究指導を行うことが求められます。
給与は年俸で約630万円から700万円を予定しています。テニュア准教授とほぼ同じです。本人の経歴、研究業績等を勘案の上、本学の規定により決定します。
所属 :東京農工大学 グローバルイノベーション研究院 テニュアトラック推進機構
機関名 :東京農工大学
機関種別 :国立大学法人
所在地 :〒183-8538 東京都府中市晴見町3-8-1
勤務地 :以下のいずれか(関係部局により決定)
府中キャンパス 〒183-8509 東京都府中市幸町3-5-8
小金井キャンパス 〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16
職種 :准教授
勤務形態 :常勤
任期:着任後5年間
(任期中の研究教育業績に基づくテニュア付与審査により、予め定められた基準を満たせば任期なしポスト(テニュアポスト)に採用されます。)
2020年10月1日以降、出来るだけ早い時期。
以下URL上の応募フォームより必要事項を入力し、下記の応募書類一式を添付して応募してください。メール、紙媒体での応募は一切受け付けません(推薦書のみ郵送での提出も可)。応募にあたっては、下記を必ずご一読下さい。
応募に係る個人情報は、個人情報保護法及び本学規定に基づいて適切な取扱をいたします。応募の事実は非公開としますが、選考上必要な範囲において照会等を行うことがあります。また、応募書類は返却しません。
<応募書類>
(1)応募申請書
(写真添付。下記の本学様式をダウンロードし、pdfに変換して提出すること)
応募申請書様式ダウンロード
(2)顔写真(jpeg)(応募申請書に添付したものと同じ写真のデータを応募フォームに添付)
(3)主要論文別刷(pdf)(5編以内。必ず1編は添付すること)
(4)これまでの研究成果の概要(pdf)(和文及び英文、図を含めA4用紙各2頁以内)
(5)本学における研究計画の概要(pdf)(和文及び英文、図を含めA4用紙各2頁以内)
(6)教育実績、教育に関する抱負(pdf)(和文のみ、A4用紙1頁以内)
(7)可能であれば推薦書(pdf)(A4用紙、書式自由、任意、署名又は押印のあるもの)
※(4)、(5)、(6)には、領域1または領域2にどのように関連し、どのように貢献できるのか判断できるように記載すること。
2研究領域内の既存の研究内容だけでなく、新たな切り口による2研究領域への貢献をなす研究提案も歓迎します。
留意事項
1)日本語を母語としない方は、英文での申請が可能です。詳細は英文募集要項をご覧ください。
English Application Website: http://web.tuat.ac.jp/~tuatgir/tt/2020koubo/app_guide-en.html
2)システム上、応募フォームに添付する上記ファイルにそれぞれ容量制限を設けています。
(各ファイルの容量制限については応募フォームWebサイト上にてご確認下さい。)
3)(7)の推薦書のみ、郵送による提出を認めます。(応募者からの郵送または推薦者から直接郵送いずれも可)郵送の際、封筒に必ず「テニュアトラック准教授 推薦書在中」と記載すること。また、推薦書に推薦する応募者の「氏名」及び応募する「分野」を明記して下さい。推薦書以外の応募書類の郵送は一切受け付けませんので、ご留意下さい。
推薦書提出先:〒183-8538 東京都府中市晴見町3-8-1
東京農工大学 研究支援課研究推進室
テニュアトラック准教授一括公募事務局
【応募締切】(延期しました)
2020年6月11日(木) 16時(日本時間。締切日時をもって応募サイトを閉鎖します。)
推薦書の郵送締切も同日(消印有効)とします。
詳細は、本学Webを確認すること。
http://www.tuat.ac.jp/outline/kyousyoku/kyouin/
【選考スケジュール】(変更しました)
1次選考(分野による書面審査、面接審査):〜7月中旬
2次選考(全学による書面審査、面接審査):2020年8月1日(土)または2日(日)(予定)
着任:2020年10月1日以降
【問い合わせ】(応募に関する一般的な質問等に関する照会先も含む)
本学から確実に連絡を行うためにも、できるだけ下記問い合わせフォームをお使い下さい。
東京農工大学テニュアトラック准教授一括公募 問い合わせフォーム
http://web.tuat.ac.jp/~tuatgir/tt/2020koubo/inquiry.html
テニュアトラック准教授一括公募 事務局
E-Mail:t-track[a]cc.tuat.ac.jp (お問い合わせの際は"[a]"を@にしてください)