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小型球面超音波モータ

小型球面超音波モータの構造

 球面超音波モータをより小さくするために研究しているのがこの小型球面超音波モータである。球状ロータとワイヤステータ、導波路で構成されている(Fig.1)。従来の球面超音波モータと同様の構造をとることで3自由度駆動を可能とする。ステータ部分が簡素なワイヤで構成されていることで小型化が可能となる。1自由度の回転の原理をFig.2に示す。導波路に超音波領域の振動を与えると、導波路に進行波が発生し、この進行波と球ロータが接触しロータが回転する。進行波の向きを逆にすることによって回転方向を逆にする。このように3つのステータそれぞれに与える振動をさまざまに組み合わせることによって球ロータの回転方向を制御する。



医療分野への応用

 血管内視鏡は非常に小径であるため、カメラを任意の方向に駆動させるアクチュエータを搭載することはできない。そのため、血管内の病変部をカメラの中央に収め、正面から観察することができないという問題点があげられる。この解決策としては、降格レンズを使用することで市やを広く取る、あるいは外部からワイヤ等を用いて先端部を動かす、といったものがあげられる。しかし、前者の場合は画像が全体的にゆがんでしまい、病変部の把握が難しくなる、後者の場合では、狭く屈曲した血管内では先端に力を伝えることが困難である、といった問題点がある。
 本研究室では、血管内視鏡先端のカメラを小型球面超音波モータによって駆動させることで、血管内壁の病変部をカメラ中央に納めることを可能とし、より詳細な診断ができる血管内視鏡の開発を目的とする。
 
 Fig.1 小型球面超音波モータ概略図




 Fig.2 小型球面超音波モータの原理


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