研究について

 

 

研究内容
水圏、地圏、生物圏の相互作用を理解し、それに基づいた水循環、土砂動態、生態系攪乱、災害の実態を理解し、地域計画や資源管理、環境修復、山地保全や砂防などの技術に展開していく教育研究を実施しています。森林を対象とした、土砂や水の量と質の変化、崩壊や土石流による土砂動態、森林管理などの資源管理との関連テーマに取り組んできます。野外における流域やプロットにおける水や土砂流出の観測、土壌などのサンプル採取、林内の環境計測、植生変化、地形や地質調査など行います。また、室内における土砂動態実験、土壌組成の評価などに加えて、GISやリモートセンシングを用いた解析などを行います。

 

石川グループ
土砂災害をなくして安全な持続型・循環型社会を作るため、砂防や山地保全の技術に関する研究を行っています。森林間伐などによって生じた木材の有効利用と土砂災害防止を目指した、木製えん堤の耐久性評価などを、野外に設置した木製構造物の腐朽速度の評価から研究しています。また、シカによる林床植生衰退地における土壌侵食の実態や植生保護柵や斜面安定工法の評価などを行っております。
丹沢堂平地区におけるシカによる林床植生衰退に伴う土壌侵食等への影響調査
木製えん堤の静的耐力の評価に関する実験

白木グループ
降雨が河川に流出する過程で雨水が土壌中や山体の中をどのように動き、それが土砂の移動にどのような影響を与えるかを解明することを目的としています。 現地観測に加え、土中水の挙動を評価できるシミュレーション手法の確立、そのための土壌内部の透水性・保水性を検討しています。また、これらの観測をより簡便にかつ安価に実施できる観測手法の検討を行っております。
五味グループ
持続可能で調和のとれた発展と流域資源管理を目指し、水系一貫の水・土砂移動プロセスの解明やモデル化に関する研究を行っています。森林間伐が流域の水・土砂流出・河川生態系に及ぼす影響の評価を、流域実験による現地観測により実施しています。また、森林―渓流生態系における放射性物質動態と生物への蓄積評価、シカの食害による植生衰退と土壌侵食、斜面崩壊や防災計画に関する研究についても取り組んでいます。