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図2024:2024年年賀状の図案 下の方に図で解説しています!個人情報は黒塗りしました。
実は12年前も似たような図案でしたが、今回はギリシャ文字をふんだんに使った理系仕様です。最初は15種類くらいかなと思っていたのですが、盛り込んでいったら21種類くらいまで来たので(ギリシャ文字は24種類) あとはねじ込んで24種類を達成しました(すごい!自画自賛!)。ι(イオタ),ο(オミクロン)はほぼi,oと変わらないので住所の中にフォントを変えて紛れ込ませました。あくまで福笑いなのでちょっと龍が不出来ですが、ご愛敬ですね!以下雑感です。
α(アルファ):@の中にこっそり紛れ込ませました。
τ(タウ)とπ(パイ):辰の字に2種類紛れ込ませました。τは反転+アウトライン調整で結構高難易度だと思います。見た目漢字の感じが違うのでそれがヒントでしょうか。
κ(カッパ):個人的に最難関。左の子のちっちゃい方の角なのですが、一画目が頭にめり込んでいるせいで高難易度。
λ(ラムダ):右の子のひげ(右側),χ(カイ):左側のひげ。実は反転と見せかけて違う文字を割り当て。こう見るとこの2種類は結構似ていますね。
δ(デルタ):右の子の目,σ(シグマ):左の子の右の目,ρ(ロー):左の子の左の目。意外に違和感なく紛れ込ませられました
ν(ニュー)とυ(ユプシロン):右の子の角の間の髪に。υの置き場は最後まで迷いました。
今回は、方向性は12年前と同じで行こうと思ってはいたものの、ちょっと作ってみると龍があんまりかわいくならなかったりして、結構苦戦しました(δがTimesとかだと目が歌舞伎っぽくなる)。辰は比較的幾何的にもきれいな文字なので、 そちらの方向で作り直そうとも思ったのですが、なんとか粘って完成にこぎつけられました。
ちなみに、僕が研究でよく使うのは、ξ, γ, ωあたりでしょうか。ξとζは結構書くのが難しいと思うのですが、僕は結構うまく書ける自信があります。
一応2022年の図案も簡単に解説を作っておきました。来年は2021年のを作れるといいな。
なんだか2023年は結構忙しい年でした。でもこの先きっと暇な年などないので、うまく折り合いをつけながらやっていくことが大切なんだろうなと改めて思いました。2024年、改めて励んで参りたいと思います。ということで皆様今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
図2024k:2024年年賀状の図案解説
図2023:2023年年賀状の図案 下の方に図でも解説しています!個人情報は黒塗りしました。
<QRコードの上にのっかってるうさぎ>
昨年から登場しているうさぎで「卯年」に関連するというとちょっと微妙かもですが、いちおううさぎということで。
<Miffz>
ベルギーのうさぎキャラクターに似ているなにか。…間違えた。ベルギーではなくオランダです。オランダではナインチェって呼ぶんですよね。結局隠していないという。問題が起きませんように。あくまで似ているだけですので!!ドイツではなぜかキーボードのzとyが逆配置になっていて、zooがyooになったりします。よだんです。ベルギーではどうなんだろう。
<Miffzの顔の輪郭のUと鷺の文字をあわせて「う」「さぎ」>
まあ、「鷺」ってなんの脈絡も無くない?って話ですが、鷺が無いと分かりにくいし、うさぎと同じく一羽だし(こじつけ)、U詐欺とか、ひらがな「Uさぎ」とか、かたかな「Uサギ」とか、鷺のイラストなんてのも考えたのですが、まあこういうのもいっか、っていうことで鷺になりました。Miffzの顔の輪郭のUだけでも「う年」の「う」ということで成立はしているとは思っていたのですが、難易度高くなってしまうので、こんな感じに。(ちなみに我々の化学物理工学科の略称もU科ですので、ご利益ありますように!)
<Miffzの耳を上下逆に見ると卯になってる>
正確に言うと卯とちょっと形違いますが、Miffzの耳が明らかに特徴的な形してますから分かりやすいかもと思います。似てないと思ったあなた、少し遠目から見ると意外に似てるのでは?なんかね、トポロジー?的に同じというか? うん。これはこじつけということで!
<大橋秀伯の伯の日のところが月に>
ここは実際に印刷しながら透明度を調整しましたが、分かるような分からないような濃さにするのにちょっと苦労しました。もちろん全部黒くぬっちゃっても良かったのですが、自分の名前を完全に違う感じ・漢字にすることに気が引けたというか…ということです。
<電話番号の3007がmoonみたいに>
mを倒して3に、7とnが似ていることを利用してみました。これ、大学生のころから使ってる電話番号なのに、こんなところでネタに使えるなんて、いい番号だった…ちょっと感動を禁じ得ないです…こじつけだけど…
<年賀状の右上に配置されている〇が月を表しています>
昨年の年賀状で、郵便〒のところの〇(内側斜線)が地球だった経緯があります。これは住所で「地球」在住という意味だったのですが、今回はこれを利用して、地球と月の距離(「中心間」距離)が地球30.3個分ということで、大体それくらいの位置に月を配置しました。月は地球の約1/4の半径を持っていますが、実際の大きさと距離の比はこんな感じのようですね。意外に遠くないですか?年賀状をななめに横切るように描かれた半透明の地球が、地球と月が約30.3個分離れていることを示していました。この半透明度も調整に苦労しました。
ついでになのですが、ここ数年、図案全体が平行四辺形に収まるように作っているのですが、今回はこの月が「右上」のポイントとなるように配置してあります。デザインの教科書には(そろえるときれい)って書いてありますしね。
昨年までの丑とか寅は、簡単な線で構成されていたり、線対称だったりしたので図案が作りやすかったのですが、今回は例年に比べると卯の料理が難しくって、図案の作製に苦労しました。あと、結構時間もかつかつだった…全部言い訳ですが、ということで、今回はめちゃくちゃ練り込めているというほどでもないのですが(というよりも例年がほぼ自己満足なだけ)、Miffzのお蔭様をもちまして、ちょっとかわいく仕上がったのでOK!かわいいは正義! そして、この文章も含めて、作るのが楽しいです! そしてそして、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
図2023k:2023年年賀状の図案解説
図2022:2022年年賀状の図案
<解説>
基本的にこの年まではかなり自己満足的に作っています。ただ、気づいてほしい感が「TORAs are included somewhere!」に中途半端に見え隠れしています。 これを反省して、次の年からは人に向けて作るようになっています。といいつつも、2021年に続いて結構満足感は高い図案です!
1. 惑星・(準)衛星の各位置をうまくつなぐと、寅になります!
2. 寅の次は卯年ということで、うさぎなので、月にうさぎをのっけました
3. Tiger... Oveture for RAbbitの大文字を拾うとTORAになっています。
4. VE68というのは金星(Venus)のたった一つ発見されている準衛星(2002年に発見)なのですが、もし仮に2022年にもう一つ金星に衛星やら準衛星やらが発見されると(もちろんこの時点で未発見なので右側の2022?の軌道は点線になっています)、寅が完成する!みたいな意味を込めました。 僕もこれを作るために調べて、そのとき初めて知ったのですが、準衛星は惑星の重力ではなく、太陽の重力で公転している天体なので、厳密に言うとこの惑星の周りを回っている表現は正しくないのですが、こまけーことは気にしないってことです! ちなみに2023年には地球の新たな準衛星2023 FW13が発見されています。地球から2700万km離れているということなので、月(地球から約40万キロ)と比べると約80倍も遠いところに。大きさも直径10~20 mという小ささで、 よくこんなものを見つけられるなあとびっくりするばかりです。
図2022k:2022年年賀状の図案解説
図2021:2021年年賀状の図案
大橋 秀伯(Hidenori OHASHI)
東京農工大学 工学研究院 応用化学部門/工学部 化学物理工学科
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