工藤 聡 Satoshi Kudoh
在学中の所属:物質機能システム学講座中田研究室
在学中の研究室での研究以外の仕事

プログラム開発(SpectrumViewr等)

計算用コンピュータの設置・調整

研究室内LANの構築 ←研究室内で独立したネットワーク(内部からのインターネットの参照は可能)を構築・管理しています

ホームページの管理

など

研究の概要

参考文献

修士論文:複素環化合物の光反応の研究

博士論文:Dynamics of Molecules and Clusters Studied by Matrix-Isolation Spectroscopy

現在主に使用している装置と実験の解説(CG版)

実験では、マトリックス単離装置と赤外分光器を組み合わせた装置を主に使用しています。

マトリックス単離装置は、大まかに分けるとヨウ化セシウム板(とその台)、ヘリウム冷凍機、真空槽で構成されています。ヨウ化セシウム板はヘリウム冷凍機によって十数Kに冷却されており、この表面に試料分子と希ガスの混合気体をゆっくりと吹き付けることによってマトリックスを形成させます。この時、周囲に空気があると水(水蒸気)などがマトリックスに混じってマトリックスがきれいにできないので、周囲はターボ分子ポンプによって約10−8Torrの真空度に保たれています。

マトリックス単離された分子(またはクラスター)の状態は、赤外分光器によって赤外吸収スペクトルを測定し、スペクトルに現れるバンドの形や有無などによって調べられます。(赤外吸収スペクトルは分子の置かれた状態に敏感なので、それを細かく調べることによって、クラスターを形成しているかなどの情報を得ることができます。)分子やクラスターの構造を調べる場合には、測定した赤外吸収スペクトルや文献などと比較します。光反応が目的の場合には、超高圧水銀灯やレーザーを用いて光反応を誘起させ、その後再び赤外吸収スペクトルを測定して、反応生成物について調べます。

(マトリックス単離法などについては、当研究室のほかのページを参照してください。)

 

マトリックス単離赤外分光装置

全体像

真空槽

裏側にある分子ターボポンプによって、内部は10-8Torrに維持されている。

正面右上の棒状の部分(ステンレス製のパイプ)から試料を導入する

 

排気系

分子ターボポンプ(青),メインバルブ(灰)

 

真空計

真空計(青),残留ガス分析装置(オレンジ)

 

冷却系

循環型ヘリウム冷凍機(緑)

ヨウ化セシウム板(中央の穴のように見える部分、赤外および可視光に透明)

冷凍機によって約10Kに冷却されていて、

ここに試料を吹き付けてマトリックスを形成させる

 

赤外分光器と光学系

フーリエ変換型赤外分光器(オレンジ)

外付けMCT検出器(暗赤)

ミラー等(灰)

 

光反応誘起用光源

超高圧水銀灯(黄)

水フィルター(白)

 

裏から見た図