研究室概要

1. ミッション

 材料の弾塑性変形特性および塑性を利用したもの作り技術の基礎研究を通して,人類のもの作りの伝統を科学的に継承・発展させるとともに,世界福祉と地球環境に貢献する.

2. 研究内容

 金属材料は,変形が小さい場合は,力を取り除けば元の形に戻ります.これを弾性(elasticity)といいます.一方,ある限度以上の大きな変形を加えると元の形にもどりません.材料のこのような永久変形する性質を塑性(plasticity)といいます.人類は塑性変形から大きな恩恵を被っています.そもそも材料が塑性を備えていなかったならば,身の回りの工業製品は一切作れないわけですから.材料が塑性変形する性質を実験的,数学的に体系化する学問が塑性力学,塑性を利用した材料加工法を体系化する学問が塑性加工学です.主な研究テーマとしては,

  • 金属の塑性変形特性(降伏曲面や加工硬化則)を高精度に測定・定式化するためのコンピュータ制御材料試験機の開発
  • 金属の塑性変形特性の数学的定式化の研究
  • コンピュータシミュレーションを活用した成形加工の最適化の研究
  • 塑性加工機械をコンピュータで制御・知能化する研究
  • 塑性加工の新技術開発

などがあります.

3. 主な教育・研究活動
  • 導入教育

     車両制御ロボットコースの学生には,卒業研究を円滑に行えるように,弾性力学・塑性力学の導入教育を行います(4月の上旬から中旬).もちろん,航空宇宙エネルギコースの学生の,復習をかねての参加もOKです.研究生活のヒントや電話の応対の仕方に関する講習も行います.

  • 引張試験実習

     引張試験は桑原研究室の基本です.データの整理の仕方,グラフ作成ソフトの使い方,パワーポイントによる効果的なプレゼンテーションの仕方もあわせて学習します.

  • 英語輪講(週1回)

     英語の論文を読む,国際会議で発表するなど,英語力はよい研究をする上で,若いときに是非とも身につけておきたい技能です.固体の力学関係の英語教科書や専門論文の講読を通じて,技術英文の読み方を懇切丁寧に指導します.余談ですが,良い研究成果を出した学生には,積極的に国際会議で発表してもらっています(もちろん旅費など一切の費用は研究室で持ちます).

  • 研究報告会(週1回)

     研究室の全員が集まり,学部,修士,博士課程にかかわらず,持ち回りで研究の進捗状況を報告します.自分の考えを理路整然と述べる,疑問点をはっきり質問する,議論をするための訓練の場と心得て下さい.研究レポートの書き方訓練・効果的なプレゼンテーションの基礎訓練もかねています.研究報告会のレポートを毎回きちんと仕上げていけば,卒業論文も自然にできあがります.まさに一石3鳥の効果があります.

  • 企業訪問

     必要に応じて,共同研究先の企業を訪問して,工場見学に行ったり,相手企業の研究者や技術者と研究上のディスカッションを行う機会もあります.

  • 学会発表

     研究成果がまとまった段階で,専門学会で発表します.卒業論文でも質の高い成果が得られた場合は積極的に発表しています.

  • 飲み会

     たまには息抜きも必要です.屋外で焼き肉パーティーをやったり,近場で飲んだり.その後はみんなで二次会の・・・に突入する事もままあります.でもそんなに頻繁ではありませんが...

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