学内の動き T行事・イベント
◎ 公開講座を開催
公開講座が開催されました。

<馬学習得講座Aコース 「馬を学び、馬を知る」>
 府中キャンパス及び本学馬術部厩舎で、馬に興味を持つ一般の方を対象に「馬学習得講座A:馬を知り、馬を学ぶ」が開催されました。
 本講座は、「獣医師の卒後再教育プログラム アドバンス イン 農工大!」が、社会的注目度の高い題材として、また農工大の施設および人的資源を用いた社会貢献事業の一環として、一昨年から実施しているものです。好評に応えて、本年は6月18日(土)から9月24日(土)までの全7回のコースとして開催しました。
 講師は、本学獣医分子病態治療学研究室の松田浩珍教授と比較動物医学研究室の田中あかね教授が担当し、馬との接し方や取扱い方、馬の体のこと、様々な馬具の意義、馬術の基礎などを、初心者にもわかりやすく講習しました。馬術部厩舎でのスタッフホースを使った実習では、馬の世話や取扱いを実習し、馬術のデモンストレーションを行い、馬について理解を深める機会を提供することができました。
 受講者からは、「基本的なことから専門的なことまで分かりやすい説明の後、実習を行ったのでよく理解できた」、「実習を通して馬と触れ合えた」、「長期間にわたった講座だったので、より深く馬について学び覚えることができた」、「ぜひまた参加したい」、と大変好評でした。

 本講座の詳細はホームページをご覧ください。
http://www.tuat.ac.jp/~manabi/

 
馬房から馬を出してみんなでグルーミング 調馬索を使って馬を走らせる


<子供科学教室「プラスチックで光の性質を調べてみよう」>

 8月27日(土)、科学博物館において子供科学教室「プラスチックで光の性質を調べてみよう」が開催され、近隣の小中学生25名が参加しました。
 最初に工学研究院 荻野賢司教授が、プラスチックの説明や実験に用いる偏光フィルムの原理や作り方を説明しました。その後、偏光フィルムの原料であるポリビニルアルコール水溶液(洗濯のり)を用いてスライム(スーパーボール)を作り、粘弾性体としての高分子の特性を楽しく体験してもらいました。次に、偏光フィルムを用いて、引き延ばした買い物袋やセロテープを観察しました。高分子が引っ張るという簡単な操作で、並び方が変わり、それに伴い光の進み方が変化することを実感してもらいました。また、偏光フィルムを通して、キャンパス内に駐車している車を観察して、反射光の性質について体験しました。最後に偏光フィルムの特性を利用したマジックボックスを作りました。
 アンケートでは「科学の面白さを学ぶことができて、とてもうれしかったです」、「今日一日でいろんな体験ができてよかった」といった感想が多く寄せられ、参加した小中学生には楽しく実験し、科学の面白さを体験してもらえたと思います。

スライムの作製 真剣に話を聞く子供たち


<遺伝子工学実習講座(1)DNAコース>

 9月15日(木)〜16日(金)、府中キャンパス学術研究支援総合センター遺伝子実験施設において、「遺伝子工学実習講座(1)DNAコース」が開催されました。
 本講座は初心者を対象に、講義と実習を通して遺伝子工学の基礎を学ぶことを目的としています。これまで毎年実施され、社会人対象のリカレント教育の場として高い評価を得ています。今回は全国から13名が参加しました。受講者の中には、大学院生や民間企業の研究開発担当者以外にも、翻訳業務や文系の仕事に携わる人もいました。
 実習では、遺伝子実験施設の専任教員の指導のもと、制限酵素で断片化されたラムダファージDNAを含むプラスミドライブラリー由来の大腸菌コロニーを観察しました。次に、コロニーの菌体からDNAを抽出し、クローニングされているDNA断片をPCR法で特定する実験等を行いました。
 受講者の中には、DNAを扱う実験の必要性を感じながらも、これまで学ぶ機会に恵まれなかった方が多く、本講座の2日間で基本技術をしっかりと体験できたことに満足した様子でした。受講者がそれぞれの職場で、遺伝子組換え技術を生かせるものと思われます。

実習で説明する松下保彦准教授 佐々木信光助教の話を聞く参加者



<子供科学教室「タウリンの結晶をつくって、大きさ・形を見てみよう」>

 10月1日(土)に、科学博物館で近隣地域の小・中学生を対象とした子供科学教室「タウリンの結晶をつくって、大きさや形を見てみよう」が開催され、18名(保護者を含む)が参加しました。
 まず、工学研究院の工藤翔慈助教から、結晶がどんなもので、どのようにして作られているか、食塩や砂糖、チョコレートなどの身近にある結晶を例にした説明がありました。
 続いて行われた実験では、栄養剤の成分としておなじみのタウリンの結晶を作りました。2種類の液の混ぜ方を子供たちの自由な発想で変えて、結晶が出てくる様子がどのように変わるか調べるとともに、顕微鏡を使って結晶の大きさや、形、表面の様子を観察しました。2種類の液を混ぜるとタウリンの結晶がすぐに析出する様子に子供たちは興味津々でした。
 実験後は、2種類の液の混ぜ方と出てくる結晶の大きさ・形について、紙に書いて整理しました。同じ2種類の液を使っているのに混ぜ方によって結晶が析出する様子や、析出する結晶の大きさ・形が変わることに、子供たちだけでなく保護者も興味津々で、結晶について多くの驚きと発見があった講座となりました。

タウリン結晶の性質を確認 作った結晶を顕微鏡で観察
 
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