学内の動き T行事・イベント
◎ 公開講座を開催
<「化学の工学」の活躍の場は食品・医薬品分野から環境・エネルギー分野まで>
 6月4日(土)に、小金井キャンパスにおいて、高校生を対象とした工学部化学システム工学科主催の公開講座「「化学の工学」の活躍の場は食品・医薬品分野から環境・エネルギー分野まで」が開催されました。募集定員は20名でしたが、定員を超える25名の高校生および一般の方が参加しました。
 まず、細見正明教授(学科長)が、化学工学がどのような学問分野であるかをできるだけ平易な言葉を用いて紹介しました。続いて、化学システム工学科の現4年生の学生代表2名から、在学生からみた「化学の工学」の説明と、大学生活紹介を行いました。続いて、滝山博志教授が「化学の工学で紐解く!『チョコ』と『薬』の意外な関係」というタイトルで、長津雄一郎准教授が「化学反応を伴う液体の流れを用いた石油増進回収の試み」というタイトルで講演しました。参加者からは「この学科の方針がよくわかった。講座で生活や環境に役立つ研究をしていることを知ることができて楽しかった」などの感想も寄せられました。講義終了後には、各研究室に移動して、普段見ることのない大学の実験装置を使った実験などを体験しました。
 参加者からは、「結晶をつくる実験で、絶対に重ならない、ということが不思議で興味をもった」、「電子顕微鏡で赤血球を見ることができ、貴重な体験だった」など、普段はなかなか経験できない貴重な体験だったという趣旨の声が多数寄せられました。アンケート結果でも、内容に対する受講者の満足度は高く、こうした取組が、将来の若い世代の育成にも貢献できると期待されます。

<子供科学教室 「犯人は誰だ!?〜化学発光のしくみを知ろう〜」>
 6月25日(土)、東京農工大学科学博物館において、子供科学教室「犯人は誰だ!?〜化学発光のしくみを知ろう〜」が開催されました。
 本講座では、実際に科学捜査で血痕の判別に用いられるルミノール反応とニンヒドリン試薬を使った指紋検出の2つの実験を行い、架空の被疑者5名の遺留品を想定して真犯人を当てていただきました。子供25名、保護者20名の計45名が参加しました。
 ルミノール反応の実験では、5つの遺留品サンプルを全員に配布しました。電気を消した部屋で試薬をかけてもらうと、子供たちは「あ!光った!」などと驚きながら盛り上がり、保護者の方も子供たちのそばに寄ってその様子を興味深げに観覧されていました。保護者の方のほとんどが自分もやってみたいと実験に参加してくださいました。一つ目の実験では被疑者は2人に絞られました。
 2つ目のニンヒドリン反応では、遺留品の指紋付きサンプルに、ニンヒドリン試薬をかけてホットプレートで温めると、指紋が浮き上がる仕組みとなっており、これをもって犯人は一人に特定されました。架空の被疑者5名の中には、実は魚屋が混ざっており、魚の血液が擬似反応として検出されたと推理させ、2名から真犯人を絞り込めるという仕掛けでした。最後に種明かしとして真犯人と実験全体の反応の説明を行うと、参加者も名探偵になった気分で嬉々とした表情で帰られ、大変楽しく学んでもらうことができました。
ルミノール反応の実験 指紋判定試験紙を加熱

<子供身近な動物教室>
 7月2日(土)、府中キャンパスの広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)において、公開講座「子供身近な動物教室」が開催されました。
 本講座は、鈴木馨・FSセンター野生動物保護管理分野長が担当し、野生動物保護活動の紹介、動物の観察、ロボット・模型を使った実験、飼育動物との触れ合いなどが行われました。実物の観察や実験、触れ合い体験を取り入れていることもあって、今回も大盛況でした。この教室は長らく継続実施されており、最近では本学ホームページに案内が掲載されると間もなく申し込みが集中するなど、好評を得ています。「大きくなったら農工大に入りたい!」「獣医さんになるのが夢!」という子もいます。
 教育機関の動物飼育を支援する「幼稚園・小学校飼育動物ドクター」事業と有機的な結びつきを図り、農工大のチビッ子ファンを増やしていくことを目指しています。
ドキドキ聴こえるかな? モルモットと仲よし
 
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