学内の動き T行事・イベント
◎ 平成25年度 公開講座を開催
<子供身近な動物教室>
 7月6日(土)、府中キャンパスにおいて、公開講座「子供身近な動物教室」が開催されました。
 本講座は、鈴木馨農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)野生動物保護管理分野長が担当し、FSセンターの野生動物保護活動の紹介、動物の観察、ロボットを使った実験、飼育動物との触れ合いなどが行われました。
 実物の観察や実験、触れ合い体験を取り入れたこともあり、受講者の好評を得て大盛況となり、「大きくなったら農工大に入りたい!」という子供もいました。
 この教室は「東京農工大学と地域を結ぶネットワーク事業」に組み込まれており、同ネットワークの「幼稚園・小学校飼育動物ドクター事業」と有機的結びつきを図り、効果的な活動展開を目指しています。
 

 
 
<実演・実習 高校生のための野生動物学講座>
 7月21日(日)、府中キャンパスにおいて、公開講座「実演・実習 高校生のための野生動物学講座」が開催されました。
 本講座は、中垣和英農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)野生動物保護管理分野客員教授と鈴木馨分野長のほか、武田庄平地域生態システム学科准教授、佐藤俊幸獣医学科准教授、小山哲史獣医学科助教が担当し、大学での野生動物学教育と研究について、わかりやすく具体的な解説が行われました。FSセンターの野生動物保護活動の紹介や実演・実習を中心にした内容は、多くの受講者から好評を博し、本学への関心をより深めていただきました。
 この講座の受講者には、動物関係の進路や本学への進学を志望する高校生も多く、実際に多数の学生が本学に入学しています。受講者の満足度も高く、今後も講座内容を吟味することで、より一層の発展が期待されます。
 

 
 
<学校教員のための遺伝子組換え実験教育研修会>
 7月25日(木)および26日(金)、学術研究支援総合センターの遺伝子実験施設において、公開講座「学校教員のための遺伝子組換え実験教育研修会」が開催され、中学・高校の理科系教員11名が受講しました。
 本研修会は、「教育目的組換えDNA実験」のガイドラインが文部科学省で制定された2001年に、筑波大学遺伝子実験センターと東京農工大学遺伝子実験施設が全国の国立大学遺伝子実験施設に先駆けて開催し、以来、両大学での参加者は合計600名以上になります。
 研修会では、リテラシーとしての遺伝子教育を目標としてアメリカで開発された教材キットを利用して行われ、1日目はヒートショック法で大腸菌にプラスミドDNAを導入するという基本的な実験を行いました。プラスミドにはオワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質の遺伝子が含まれており、2日目に観察する大腸菌コロニーが紫外線ランプの下で美しい緑色の蛍光を放つ様は感動的であったようです。また、外部講師陣による多面的な講義と実習には、関連法令の知識から遺伝子研究の最先端までが含まれており、多くの参加者は予想以上のレベルの高さに満足していました。
 今回参加した教員の方々の指導の下、中学や高校の授業での同実験を通して、生徒たちは生物学に対する興味が高まるものと思われます。
 
 
 
<アリと自然環境>
 7月27日(土)、府中キャンパスにおいて、小学生を対象とした公開講座「アリと自然環境」が開催されました。
 この公開講座は、様々な環境に多種多様なアリが生息していることを体験的に理解してもらうことを目的に一昨年から開催しており、3回目となる今回は、保護者の方々を含め41名が受講しました。
 当日は、小山哲史農学研究院助教によるアリの分類と生態に関するミニ講義の後、佐藤俊幸農学研究院准教授の指導により、参加者自らが「吸虫管」を作成し、キャンパス内での“アリエンテーリング”に出かけました。子供達は、事前に配付されたアリのリストを参考にしながらキャンパス内を探索し、採集したアリは実習室に持ち帰り、顕微鏡を使って種の同定を行いました。また、蜂蜜水を入れたトラップを異なる環境に設置し、集まってくるアリを採集しました。
 昼休みは、昼食をとりながら、サムライアリの奴隷狩りの様子をビデオで学びました。午後2時頃に屋外での採集を終了した後、参加者による自己採点が行われ、結果集計中には、日本蟻類研究会の近藤正樹会長(白梅大学名誉教授)によるミニ講義が行われ、最後に成績上位者を表彰し、全員に受講証明書が手渡されました。全プログラムをとおして、身近な環境にいろいろなアリが生息していることなどを十分に実感でき、家族ぐるみで楽しく学べる一日となりました。
 なお、本講座は、国際科学技術財団の「やさしい科学技術セミナー」との共催で開催され、当日の様子は財団のサイトで動画公開されています。
 http://www.japanprize.jp/seminar.html
 
 
 
<太陽熱でお湯をわかそう〜ソーラークッカーの実験>
 8月3日(土)、小金井キャンパスBASE本館において、公開講座「太陽熱でお湯をわかそう〜ソーラークッカーの実験」が開催されました。
 当日は、太陽の温度や太陽熱の利用方法についての説明に続いて、ソーラークッカーの工作が行われました。受講した子供達は、はさみで丸く切り抜いた銀色のボール紙を組み合わせ、テープやホチキスで留め、最後におちょこの形に反射板を取り付け、1時間ほどかけて丁寧に作り上げていました。
 続いて、自ら作ったソーラークッカーを東門付近の広場に持ち出し、中心部に水を入れた缶を置き、ペットボトルを半分に切ったカバーをかぶせて水が温まる実験を行いました。その後、屋内に戻って行われた太陽熱を蓄える実験では、興味深い実験結果に受講した子供たちは驚き、歓声があがるほどでした。
 最後に質問タイムと太陽エネルギーに関するクイズを楽しんで終了し、子供達は自分で作ったソーラークッカーと蓄熱材をお土産に持って帰りました。
 

 
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