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◎ 新年賀詞交歓会を開催
 1月4日(水)、140年記念会館において、学長、理事、監事、部局長、評議員のほか、多数の教職員の出席のもと、平成24年新年賀詞交歓会が開催され、学長より教職員に対し、年頭の挨拶が行われました。
    
年頭挨拶をする松永学長
 
【松永学長 年頭挨拶】
 皆様、明けましておめでとうございます。

 昨年は、東日本大震災及び震災に伴う福島第一原発事故という未曾有の災害に見舞われた大変な一年でありました。

 本年は、元気な日本を取り戻すためにも、大学本来の目的である教育・研究により社会に貢献すべく教職員一丸となって頑張りたいと思いますので、皆様よろしくお願いします。

 昨年末、大変厳しい財政状況の中、平成24年度予算政府案がまとめられました。大幅な削減が予測されていた国立大学法人運営費交付金は、国立大学全体としては0.9%減額されたところでありますが、本学においては0.5%減にとどまりました。内容を見てみますと、毎年の設置基準教員以外の教職員人件費及び物件費の1%削減は引き続き実施されているところであり、その他の経費についても大変厳しく査定されています。一方、高等教育や科学技術関係の予算に目を向けると、国の将来を決める復興事業、グローバル人材の育成、グリーン及びライフ・イノベーションの推進に伴う事業などについては重点的に予算措置がなされています。基礎研究を支える科学研究費も、平成24年度より新たに「基盤研究(B)」及び「若手研究(A)」の新規採択分について基金化を導入するなど、平成24年度の助成見込額は増額されています。本学としては、これらに関係する競争的資金については、引き続き積極的に獲得していかなければならないと思っております。

 また、本学としては、他の法人とともに不断の大学改革に取り組む必要があります。大学改革とは、教育の質の保証と個性・特色の明確化、大学間連携の推進、大学運営の高度化であり、具体的には、教育審査を伴う学部・大学院の改組、外国人や実務家等の教員や役員への登用拡大、双方向留学拡大のための抜本的制度改革、互いの強みを活かした共同学部・大学院の設置、大学の枠を超えた連携による教育研究の活性化、効率的な大学運営のための事務処理等の共同化、大学情報の一元管理と適切な活用による運営体制の強化等が例示されています。本学はこれまでも、大学院の組織改革、早稲田大学と国内初の国私連携による共同大学院の設置、本年4月からスタートする岩手大学との共同獣医学科等、時代に即応した改革に取り組んできました。さらに、生物システム応用科学府(BASE)、センター、事務組織などの改革が検討されています。今後も国民、産業界等の要望に的確に応え、大学改革を実行していきます。

 さて、本学は2014年で創基140周年を迎えます。明治7年に内藤新宿で内務省の農事修学場、蚕業試験掛としてスタートし、農学系は駒場を経て府中に移り東京農林専門学校、工学系は西が原を経て小金井に移り東京繊維専門学校となり、第二次世界大戦後に国立大学東京農工大学として設置され、国立大学法人化を経て現在に至っております。140周年を記念して、募金や記念会館の設立等さまざまな事業が行われています。これまでの先人たちが築いてきた良き伝統を受け継ぎながら、未来の東京農工大学を築いていきましょう。

 最後に、新年が東京農工大学にとって新たな発展の年となることを祈念し、かつ、教職員の皆様におかれましても素晴らしい一年となることを祈り、私の年頭の挨拶とさせていただきます。

 
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