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◎ 第3回子供科学教室
「簡単な装置を作って目に見えない粒子を見てみよう!」を開催

 9月11日(土)、小金井キャンパス科学博物館本館において、第3回子供科学教室「簡単な装置を作って目に見えない粒子を見てみよう!」が開催されました。
 当日は、小金井市・府中市・三鷹市・所沢市・昭島市・日野市の小学校5年生から中学校1年生までの子供達と、その保護者も含め36名(子供22名、保護者14名)の参加者で賑わいました。今回の子供科学教室では、科学博物館の松島朝秀特任助教を講師とし、取り扱いが危険と思われている放射線について、正しい科学知識を分かり易く講義し、簡単な実験や測定をとおして身近に感じてもらい、目に見えないモノを理解する科学の面白さを体験してもらうことを目的としています。
 実験では、スコットランドの物理学者チャールズ・ウィルソンが考案した「ウィルソンの霧箱」で知られている、蒸気の凝結作用を用いて荷電粒子の飛跡を検出するための装置を子供達と製作しました。この装置によって、ウィルソンは1927年のノーベル物理学賞を受賞しましたが、その受賞した実験を実際に体験できると説明を受けた参加者は、科学的好奇心を刺激されたのか真剣なまなざしで実験に取り組みました。
 霧箱装置の構造は非常にシンプルで、参加者は順調に製作を完了し、その後のアルファ線の観察では、はじめは中々飛跡を観察出来ませんでしたが、しばらくすると流れ星のような感じで飛跡が見え始め、参加者から一堂に驚嘆の声がもれました。
 また、身近な放射線の説明を受けた後、参加者一人一人が実際に簡易放射線測定器を用いて身近な放射線を測定しました。測定器を館内や館外に持ち出しての測定では、中々上手く測定出来ない子供達もいましたが、用意した花崗岩(御影石)やカリ肥料、湯の花(ラドン温泉の素)を測定してみると、測定器の数値が大きくなる度に驚きを隠せない子供達から大きな歓声があがりました。
 約2時間の短い間でしたが教室は無事終了し、子供達からは「とても楽しかった」、「また参加したい」等の嬉しい感想を聞くことが出来ました。

 
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