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◎ 「女性獣医師の社会復帰のための再教育支援プログラム」
第8回教育講演会を開催

 2月21日(日)、小金井キャンパス新1号館L0111教室において、文部科学省「社会人の学び直しニーズ対応教育推進事業委託」「出産・育児で休業した女性獣医師の社会復帰のための再教育支援プログラム」第8回教育講演会を開催しました。本プログラムは、平成21年度で完了し、本講演会は3年間の活動の総括となりました。
 当日は、小畑秀文学長、國見裕久農学府長、村中志朗東京都獣医師会会長から、「本学における"獣医師再教育事業"の今後の活動と展望」について挨拶があり、また、昨年8月〜9月に開講した第1回小動物臨床獣医師養成講座"初級コース"修了者への修了証書授与式が行われ、学長より代表者に修了証書が授与されました。
 今回の講演会の教育テーマとしてあげた"グルココルチコイド"は、小動物臨床において大変身近な薬品であり、事前に参加者から寄せられた疑問・質問を反映させ、「基礎から学ぼう"グルココルチコイド" の上手な使い方」と題し、4名の先生方にご講演をしていただきました。
 第T部の「グルココルチコイドの基礎知識」では、座長に小暮一雄社団法人埼玉県獣医師会副会長・所沢愛犬病院院長をお招きし、折戸謙介麻布大学獣医学部生理学第二研究室准教授から、日常の臨床現場ではあまり勉強できない「グルココルチコイドの臨床薬理学―種類とその作用の違い、そして臨床応用」の詳細な解説がありました。
 第U部の「グルココルチコイドの臨床応用」では、事前の質問が非常に多く、座長に安田英巳社団法人東京都獣医師会理事・安田獣医科医院院長をお招きし、印牧信行麻布大学附属動物病院検査部長(准教授)から「眼科診療とグルココルチコイド―実際の症例を参考に、使用方法・注意点」について、田中あかね「学び直し」臨床獣医学コースマネジャー・本学獣医分子病態治療学研究室准教授から「神経疾患におけるグルココルチコイド治療」について、松田浩珍「学び直し」プロジェクトリーダー・本学獣医分子病態治療学研究室教授から「肥満細胞腫治療におけるグルココルチコイドの有効な使い方」についての解説があり、質疑応答も活発に行われ、年度末の忙しい時期にもかかわらず、100名あまりが参加し、大変盛況のうちに終了しました。
   本事業は、平成22年度以降は東京農工大学独自の本格的獣医師再教育支援プログラムとして再スタートして活動を継続し、東京都獣医師会をはじめとする周辺獣医師会や、協賛企業、本学女性未来育成機構の支援・協力と、獣医系大学間の相互協力により、プログラムをいっそう多角的に発展・充実させていくことを目標としています。
 さらに男女共同参画のために、女性が安心して子育てをしながら仕事を続けられる環境を整え、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を重視したライフプランニング支援を構築するため、要望の高い実習に重きを置いた小動物臨床獣医師養成講座を中心に講座を展開し、男女問わず多くの「学び直し」希望者が参加できるよう、また、獣医師の社会的役割や地域貢献を反映させた指導や活動推進を講座参加者へ行い、より社会的ニーズの高い事業に育てていきたいと考えております。
 「学び直し」プロジェクトの活動の詳細、お問い合わせは、下記ホームページをご覧ください。(別ウィンドウで開きます)
   http://www.tuat.ac.jp/~manabi
 
<村中志朗東京都獣医師会会長> <初級コース修了者>
 
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