工学府機械システム工学専攻 真下智昭さんが、
「第4回キャンパスベンチャーグランプリ東京」で大賞・優秀賞を受賞

 商品、技術、事業・サービスに関して学生ならではのアイデアによるビジネスプランを募集し、その斬新さや新規性を競う「第4回キャンパスベンチャーグランプリ東京」(主催:キャンパスべンチャーグランプリ(CVG)東京実行委員会、共催:りそな銀行、日刊工業新聞社)で、工学府博士課程機械システム工学専攻の真下智昭さんが大賞と優秀賞を受賞しました。今回37の大学、大学院から101件の応募があり、その中での大賞、優秀賞のダブル受賞という快挙です。
 さらに、3月6日(木)に開催された全国8地区から選ばれた13件を審査する全国大会においても、「文部科学大臣賞・テクノロジー部門大賞」にも見事選ばれました。おめでとうございます!応募されたプラン及び受賞にあたってのコメントは次の通りです。
 なお、真下さんは今春本学を修了された後、アメリカのカーネギーメロン大学に渡り、さらに研鑽を積まれるとのことで、今後の活躍が大いに期待されます。 
 
 
【受賞に寄せて】 工学府博士課程機械システム工学専攻
  真下智昭
 第4回キャンパスベンチャーグランプリ東京で大賞をいただきました。私の研究が独創的でかつ産業的な高い価値を有することを、産官学それぞれ著名専門家から認めていただくことができ、心より嬉しく存じております。
 今回開発いたしましたモータは小さなサイコロ状のブロックに貫通穴をあけ、軸を通したものであります。ブロックの周辺に振動体である圧電素子を貼りますが、基本的にはこの二つの部品だけのモータであります。ブロックを微小振動させることで、軸の回転運動と並進運動を得ることができます。特長は、2自由度あることと構造が簡単なため小さくできることです。現在縦横が2mmのものを作っていますが、1mm以下のものもできます。脳血管に挿入できる大きさです。
 受賞いただきました内容は日々の研究の賜物でありますが、なおかつこれは農工大の取り組みの結果なのだと思います。農工大には、農工大TLOがあり、産官学連携・知的財産センターがあり、先生方をはじめとした皆様が大変な努力をして作ってこられた豊かな土壌があり、その結果の一つを、たまたま運よく私が得ることができたのかなと思います。
 また私の身近なところには、素晴らしい農工大の方々がおられたと思います。
 指導教授の遠山先生は、その産官学連携・知的財産センターの副センター長でありましたし、知財部マネジャの丁子さんをはじめ知財部の皆様は、私の書いた発明届出書の内容を絶賛してくださいました。TLOの伊藤社長は営業努力をして下さっています他にも、契約をうまくまとめて下さっています。ここには書ききれない程、農工大のいろいろな方に助けていただいています。
 自分が研究を頑張れば頑張るほど、いろんな人が現れて私を助けてくれるものなのだなとある種の喜びでいっぱいです。こうした喜びは研究を頑張る励みにもなります。そうするとまた新しい人が現れて好循環が生まれるのだと思います。今後、さらにこの好循環の流れを良くして、ノーベル賞と大学発ベンチャーの大成功を目指し鋭意努力を致す所存でございます。 
  
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