◎ 平成17年度 公開講座開催

「理科教員のための遺伝子組換え実験教育研修会」 
 −7月27日(水)・28日(木)−
 本研修会は、「教育目的組換えDNA実験」のガイドラインが文部科学省で制定された平成13年度に、筑波大学遺伝子実験センターと東京農工大学遺伝子実験施設が全国の国立大学遺伝子実験施設に先駆けて開催したものです。今年は7月27日(水)から28日(木)に第5回研修会を行い、これまでに延べ100人の受講生に修了証を発行しました。
 参加者は関東を中心とした中学・高等学校の教諭がほとんどで、毎年定員を超えた応募者があり、教育現場での組換え実験導入の広がりを示しています。研修プログラムは、リテラシーとしての遺伝子教育を目標としてアメリカで開発された教材キットを利用したもので、東京学芸大学教授、バイオ専門学校講師、現職高校教諭等の外部講師陣による多面的な講義と実習には、法令の知識から遺伝子研究の最先端までが含まれており、参加者のほとんどが予想以上のレベルの高さに満足しています。

 1日目はヒートショック法で大腸菌にプラスミドDNAを導入するという基本的な実験ですが、プラスミドにはオワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質の遺伝子が含まれており、2日目に観察する大腸菌コロニーが紫外線ランプの下で美しい緑色の蛍光を放つのを見ると、誰もがその感動を生徒にも与えたいと考えることでしょう。
 
 
「森のしくみ-森林・都会の昆虫-」  
 −7月25日(月)〜27日(水)−
 FSセンター自然環境で実施している本講座は、次の@、Aような特色ある講座として人気を得ています。
@受講者は小学、中学、高校の教員を対象としています。その主な理由は、公開講座で学んだ森林・林業に関する知識・体験を、先生を通じて子供達にさらに伝えてもらう波及効果を期待したからです。
A学生宿舎を利用して2泊3日と長期間に及ぶ日程で実施しています。その間、昼間は主に野外での実習・体験があり、夕食後も約2時間の講義や実習があり,娯楽性を排除したハードな内容ですがそれが意外に好評で、受講者の2/3はリピーターです。

 今回で17回となりますが、メインテーマの『森のしくみ』は変わりませんが、サブテーマ・講師陣は毎回変わります。
 今年の講座は、『昆虫』をサブテーマに、7月25日(月)〜27日(火)にかけ、FM大谷山を主会場にして開催されました。24名の受講者は、1日目は足尾銅山跡地の昆虫相を学び、ブラックライトを用いて夜間に採集し、2日目は台風にもかかわらず種々の昆虫採集法や標本作りを体験し、3日目は土壌生物相を学び、実物を顕微鏡等で観察しました。
 自分の授業や総合学習に取り入れようとする熱心な受講者が多く、質問は常時活発に行われ、講師陣にとって気の抜けない3日間でした。
  
<昆虫標本作り>
 
 
「小学生を対象とした稲作作り体験」
  −6月7日(火)−
  6月7日(火)、府中市立第三小学校の5年生、約120人がクラスごとにFSセンタ−FM本町で、「田植え」の体験をしました。
 ほとんどの子供が田植えをするのは初めてで、まずはどろどろの田んぼを歩くのが一苦労です。歓声あり悲鳴ありと大騒ぎをしながらでしたが、それでも子供たちは真剣に一株一株苗を植えていき、200uほどの圃場をほぼ半日かけて植え終わりました。
 第三小学校では5年生の総合学習のテ−マに稲を取り上げており、ここでの体験が授業の中でも生かせるように小学校の先生方と協力する態勢をとっています。
 この後秋には、「稲刈り」さらに、「試食会」を行う予定です。
    
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