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吉田 裕子

名前 吉田 裕子

趣味 ピアノ 消しゴムはんこ

研究内容

「ポプラ培養細胞の管状要素誘導系におけるモノリグノールとリグニン沈着分布」

 木材として利用している樹幹の大部分は、形成層から分裂した二次木部細胞の細胞壁から構成されています。管状要素とは、水分や栄養塩類を運ぶ道管要素などで、一次壁の内側に二次壁が肥厚し、リグニンを沈着させます。リグニン沈着によって、細胞壁に疎水性と強度が与えられ、樹体支持と長距離の水分通道が可能になります。リグニン沈着は木化とよばれ、樹木の性質を特徴づける非常に重要な現象の一つですが、その詳細な沈着過程は解明されていません。

 樹体の内部で起こる管状要素の分化及びリグニン沈着過程を経時的に観察する実験系として、培養細胞を用いた管状要素誘導系があります。本研究では、ポプラ培養細胞の管状要素誘導系を用いて、リグニン前駆体であるモノリグノールの分布やリグニン沈着分布を解析することで、沈着過程について経時的に観察し、細胞壁形成に関する新たな知見を得ることを目的としています。