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葭葉 司 
名前 葭葉 司

趣味 歌 音楽鑑賞 散歩

研究内容 

枝打ちおよび複層林施業が針葉樹の肥大成長および仮道管の形態に与える影響

 林業施業では樹木の成長を人為的に制御することで、目的に合わせた木材の生産を可能にします。特に構造材として木材を用いる場合には、木材の強度が求められるため、施業の重要性が増します。このことから、林業施業による木材の質的、量的な変動に関する知見は、良質な木材の効率的な生産につながり、施業による樹木への影響の調査が必要になると考えられます。

 枝打ちは強度の高い良質な木材の生産を可能にする施業の1つであり、樹冠下部の枝を切り落とすことで節の少ない木材が生産されます。また、樹幹下部の肥大成長量が抑えられるため、先細りの少ない丸太が得られます。枝打ちによって光合成量の減少や植物ホルモン量の変動などが予想されるため、枝打ちによる影響の解析が重要となります。

 複層林は樹冠層を複数持つ林分です。複層林の下層木は肥大成長量が抑えられるため、年輪の詰まった強度の高い木材が得られるなどの利点があります。複層林の下層木は上層の樹冠によって日照量が抑えられるため、光合成量の減少をはじめ、気温の低下や水分量の上昇が予想されます。枝打ちの有無および遮光処理の有無による材質の変動を光学顕微鏡下で仮道管の形態を観察することによって、これらの影響について解明することを目的として研究を行っています。