カイコをかってみよう!
カイコは変温動物なので
気温によって発育経過は変わってきます。経過日数は20〜24℃の室温を想定しています。
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卵は、
直射日光の当たらない所、乾燥しない所に保護して下さい。
25℃下で約10日で孵化します。室温下では多分、2週間位で孵化すると思います。
孵化する3〜4日前に・の様に青い点が生じます(点青期)。
頭蓋が先に着色するので、頭の所が青く見えます。
1〜2日前に青くなります(催青期)。
皮膚も着色するので全体が青く見えます。中の幼虫が完成しているので
孵化まじかです。
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休眠卵 |
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白卵や非休眠卵 |
点青期前日 |
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点青期 |
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催青期 |
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初発日 |
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翌日
ほぼ孵化 |
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●飼育箱:紙のお菓子箱に紙を敷いて、そこで飼育するのがよいと思います(プラスチックの容器では水滴でビショビショになり飼いにくい様です)。フタの開け閉めで湿度の調節をしてください。湿度が高くなると水浸しになりますし、乾燥し過ぎると桑の葉がすぐ萎れてしまいます。フタは箱の物でも、ビニ−ルでも構いません。
カイコは餌が無くても逃げることはないので、密封する必要はありません。 密閉された容器に桑と蚕を入れると桑葉から出るCO
2で二酸化炭素中毒になることがあります。
直射日光の当たらない所、乾燥しない所、暑くなく寒くない所で飼育して下さい。温度
25℃、湿度70-80%位の所が良いです。
●桑:街中でも意外に生えています。河原、公園等探してみてください。
・ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管すると1週間位は
保存できます。
・雨の日に摘んだ桑葉は気孔が開いていて萎れ易いですし、濡れているので雑菌が繁殖しやすいので使わない方が良いですが、桑がまったく無い時は濡れた桑葉でも仕方ありません。与えてください。
・カイコが小さい時は食べる量は少ないですが、大きくなると大量に桑葉が必要になります。つまり食べる量は日に日に多くなっていくので、いつも多めに桑を摘んでおくと良いでしょう。
食桑量:カイコは一生のうちに約100g(乾物20g)の桑葉を食べます。そのほとんどは5齢で88%、4齢で9%、1〜3齢で3%です。
カイコが小さい時は柔らかい葉を与えててください。
・車の通りの多い所では廃棄ガスがついていたり、公園などでは殺虫剤が散布されていることがあるので注意してください。
桑葉は毎日、与えて下さい。人間と違って睡眠をとることなく、ひたすら桑を食べ続けます。
土日も当然、食べます。ただし、
脱皮時期には与えない方が良いです。
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カイコは4回脱皮します。脱皮半日前位からエサを食べなくなり、動かなくなります。この時にいじり回すと脱皮不良になります。また、この時は、やや乾燥気味のほうが上手に脱皮します。
脱皮直後は皮膚が柔らかいのでいじり回すと皮膚が破け出血してしまいます。
●稚蚕期(1令から3令まで)は2〜3日毎、壮蚕期(4令から5令まで)は毎日、古くなった桑葉や蚕糞を捨てて下さい。汚く、湿度が高いと病気がでます。
●糸を吐き始めたカイコは多量の尿を出しますので箱から出して下さい。新聞紙で筒を作って、その中にカイコを入れると良い繭を作りますし、尿で汚れることもないと思います。
糸を吐き始めてから2〜3日で繭を作り、3〜5日で蛹になります。一週間位たってから新聞紙を開き、繭を取り出して下さい。
吐糸
蛹化
●吐糸〜営繭 糸を吐き始めてから二週間位で蛾になります。上手に飼育すると多量に糸を吐き、堅い繭を作った時には、繭が厚すぎて蛾が出てこれないことがあります。この様な場合にはカッタ−ナイフ等で繭を切ってあげて下さい。
蛹の雌雄
●蛾になるともう餌は食べずに、一週間位生きています。
蛾は尿を飛ばしますので、服など汚さない様に気を付けて下さい(一度しか尿はしません)。
●蛾は飛びませんが、雄の蛾は雌の蛾の所に移動して交尾します。交尾するといつまでも交尾したままなので、3時間位たったら離して下さい。手で雌雄を捻る様に引っ張ると簡単に離れます。雄を別の所に移さないと再度交尾してしまいます。
蛾の雌雄
交尾・産卵
●交尾した雌は翌日までに500個位卵を産下します。予め雌蛾の下に紙を引いておくと良いでしょう。産下されたばかりの卵は薄い黄白色をしています。
カイコの卵には休眠卵と非休眠卵があります。見分け方は
こちら
◎
糸を繭から取りたい場合には、蛾になる前に繭を60〜70℃位のお湯に浸してください。5〜10分後、稲穂(ほうき)の先で繭をつっつくと糸の端が引っ掛かってきます。これを引くと糸が取れます。1個の繭から総計1000m以上の糸がとれると思います。 お湯で煮てしまいますので蛹は死んでしまいます。
◎蛾が出た繭は糸を引くのは困難ですが、お湯に浸すと、紡ぎ糸を取る事が出来ます。
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