無機-有機ハイブリッド材料とは、無機物質と有機物質を分子レベルで複合化させた材料です。これらの複合物質は、単にそれらの物質を組み合わせただけではなく、それぞれの物質単体では得られない機能性をもつ可能性があります。この分野は比較的まだ新しい研究分野になるため、今後の発展に大きく期待されているのです。
ナノスペース材料とは、数Å~数十nmのサイズの規則的な微小空間を有する材料のことをいいます。非常にラフな説明ですが、活性炭のように小さい穴がたくさんあいた物質だと考えてください。
ナノスペース材料の代表格は元々天然の鉱物であるゼオライト(沸石)ですが、現在では様々な組成・構造のナノスペース材料が合成されています。ゼオライトは古くから吸着分離剤や固体触媒等として広く利用されてきましたが、近年ナノスペース材料の用途は光学材料、電子材料等へとさらなる拡がりを見せています。ここ最近の話題であるナノテクノロジーにおいてもナノスペース材料は主要なテーマです。こうしたナノスペースの次元、形状、サイズ、界面特性の自在な制御を可能にする材料創製を目指しています。
主に当研究室で研究されている多孔質材料は「ゼオライト」「メソポーラスシリカ」「層状化合物」が中心となっています。
ゼオライトの例
メソポーラスシリカの例
層状化合物の例
※これは研究内容の一部にすぎません。1人1テーマなのでその他にも多くの研究内容があります。また、有機と無機を繋ぐリンカーとして有機ホスホン酸に注目し、有機基で覆われた規則性細孔を有するアルミノメチルホスホネートを世界に先駆け開発したのですが、この成果は海外でも解説記事が出され、広く引用されるなど注目を集めました。
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