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球面超音波モータ

 超音波モータの原理を用いて単体で3自由度駆動することができるように当研究室が世界で初めて開発したのがこの球面超音波モータである。高応答性などの超音波モータの特徴をそのまま保持している。


構造と駆動原理

 このモータは、Fig.1のように球ロータと呼ばれる球体を3つのリング状ステータ(Fig.2に拡大図)で保持する構造をしており、Fig.3のように3つのステータが各軸まわりのトルクを発生させる。それぞれ発生させたトルクを合成することによって、3自由度の動きを実現することができる。回転方向・速度は各ステータに励起される超音波振動の大きさと進行方向を操作することで制御可能である。

 DCモータなどの場合、3自由度を実現するにはモータが3つ必要であるため構造が複雑になり場所をとる。しかし球面超音波モータは単体で3自由度駆動することができるため、コンパクトでありながら様々な方向に回転することができる。また構造がシンプルなので小型化が可能である。現在実現させている大きさは球ロータの直径で約15mmである。当研究室ではさらなる小型化を目指している。

 Fig.4の動画はこのモータをジョイスティックで操作できるようにプログラミングしたものを、実際に作動させている様子である。


Fig.1 球面超音波モータの構造


Fig.2 ステータ拡大
 
Fig.3 3つのステータからの駆動力合成


Fig.4 小型球面モータ
  この球面超音波モータを応用して、配管検査ロボットを開発している。

配管検査ロボット

 都市には水道管・下水道管・ガス管などの社会にとって重要でかつ膨大な配管ネットワークがあり、その維持管理のためのコスト及び時間は増大しつつある。それらを大幅に低減させるために、配管検査ロボットを提案している。

 ヘッド部分に球面超音波モータを使用し、カメラをどの方向にも135度向けることができる。ジョイント部分によってL字管も通行可能である。

 

Fig.5 配管検査ロボット



Fig.6 配管検査ロボットヘッド部分



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